全てを失って気付いたこと
2008年は、どん底でした。
春先に、自らの力不足が原因で、自身が立ち上げた会社を追われました。保有していた株式は「備忘価額」(要はトータル1円)で買い取られ、巨額の借金だけが残りました。
食べるために復帰したリーマン・ブラザーズは、3か月で破綻。
半年で2回も会社から放り出され、自身の借金返済の目途も立たず、世は「リーマン・ショック」と言われる100年に一度の大不況。かつ、何かのたびに「お前らリーマンのせいで!」と罵倒される。
こちらの雑誌記事でも取り上げてもらいましたが、住民税すら払えないまでに追い詰められ、売れるものはすべて売り払い、それでもなお苦境から抜け出せずにいました。
あの時、全てを失って気付いたこと。
そして、今、なんとか体勢を立て直したから言えること。
自分の気付きを、「親父の小言」風にまとめてみました。10年前の自分に捧げます。
1)大丈夫。死なない。何があっても、命までは取られない。
2)すべて自分のせいと心に刻め。それが復活の第一歩。
3)人は去る。ただ彼らを責めてはいけない。去って当然。みんな明日からの生活がある。自分でもそうする。
4)それでも去らない人は、神。感謝して拝め。
5)自己憐憫(self-pity)は気色悪いので絶対にやめろ。お前なんかかわいそうでも何でもない。
6)一刻も早く笑い話にしろ。人生なんて壮大なネタ集め。お前のネタは、まだ全然つまらない。
7)カネは、返せる限度で返し続けろ。そうでないと復活の原資を失う。
8)健康には気をつけろ。太るな。
9)勝敗は時の運。勝つときもあれば負けるときもある。
10)あんまり真剣になるな。暑苦しい。