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六月のランブリング

雨の中を歩いている
足下から膝に、膝から腰に
腰からお腹、胸、そして首
最後は頭のてっぺんまで
濡れた地面から
なにやら
雨の養分がしみてきて
なんともいい気分
悪くないね

雨に唄うことはないけど
傘を放り投げて踊りだしたりしないけど
深夜の濡れた歩道を歩きながら
読みさしの本のページを繰るように
いろんなことを考えながら
濡れた靴で歩いている
なんとも不思議な気分
悪くないね


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◎国立ランブリング「創作ノオト」
六月は雨の月。そのわりには、お天気の日も続く国立。
暑いかと思えば急にひんやりする今年の六月のなかで、
緑鬱蒼と茂る大学通りを歩いていると、木陰の模様が
まるで水のなかのようにも思えてきた。
この季節の国立の気配。悪くない。

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