専門的・複雑な要件を理解し、議論を前に進めるために意識したい2ステップ
こんにちは。UXデザイナーのはまちです。
デザインパートナーとして、様々な業界のクライアントのご支援をしていると、必ず「クライアントの複雑な業務について正しく理解をしなければならない」という壁にぶつかります。
それが、専門性の高い業務だったり、様々なステークホルダが関わってくるようなサービスになってくると、話は更に複雑になります。
もちろん、短期間で先方と同じレベルの理解を持つことは不可能に近いですが、パートナーとして理想のサービスづくりの伴走をするためには、押さえておくべきポイントを理解し、関係者と合意形成をしながら、議論を前に進めていく必要があります。
今回は、私のこれまでの経験を振り返り、専門的・複雑な要件を理解し、議論を前に進めるために意識したいと感じたことを2つのステップに整理していきたいと思います。
【ステップ1: 拡散】 情報を多角的に引き出す
作ろうとしているアウトプットが戦略や要件であれ、ユーザインターフェースであれ、まずは出来るだけクライアントやユーザが置かれている状況の全体像を把握することが大切です。
全体像を把握するために有効な手段は「問い」や「観察」等がありますが、「問い」に焦点を置いた時、次の3点を意識すると、相手と議論をする上での要点を押さえやすくなります。
「問い」を投げかける際に意識すべきこと
その際、下記観点で問いかけを行うと、これから理解しようとしていることの全体像が見えやすくなると考えています。
「問い」の観点
【ステップ2: 収束】 要点をまとめ合意形成する
ステップ1で、クライアントやユーザから情報を多角的に引き出した後は、自分の理解を相手と共有し合意形成を行うことで、議論を前に進めることが出来ます。
その際に有効な3つの手段について書きたいと思います。
(1) 構造化 + 言語化
相手から入手した断片的な情報を一つの全体として頭の中で統合し、それに対する自分の理解を言語化し、相手に伝えることで認識の整合を行う方法です。これが議論の進行をする際に最もよくある合意形成の手段かと思っています。
パターンとしては、自分の理解を要約するものと、具体例化するものがあります。
(2) 構造化 + 可視化 (概念系)
このパターンでは、相手から入手した情報をグルーピングし、それらを分ける軸を洗い出します。
そして、その軸を可視化し、相手から入手した情報をマッピングしていくことで、概念として頭の中で分散していたものを整理、可視化し、それを見ながらお互いの理解を揃えていきます。
(3) 構造化 + 可視化 (プロセス系)
このパターンでは、相手の行動や入手した情報を時系列で整理し可視化し、それを見ながらお互いの理解を揃えていきます。
たとえ扱う内容がどんなに専門的であれ、複雑であれ、基本的には上述の「拡散」と「収束」の2ステップを着実に繰り返していくことで、要点を押さえながらクライアントと共に前進することができると考えています。
構造化力・言語化力・可視化力を伸ばすには…
さて、これまで書いてきた内容から、構造化力・言語化力・可視化力の3つの力が、要件を理解し、議論を前に進めるために重要な能力であることが分かります。
最後に、それらのスキルを伸ばすために出来ることの参考例を書きたいと思います。
構造化力を伸ばすには
物事を構造的に理解するためには、具体的に理解した物事から、一歩目線を引いてその全体像を理解することが重要だと思っています。
「具体で理解したものを一度抽象化してみる」と言うこともできますし、「点ではなく面で物事を捉える」とも言うことができます。
そういったスキルを伸ばすためには、例えば下記のようなことが実践できます。
言語化力を伸ばすには
それが自分の考えであれ、相手の考えであれ、何かの事象であれ、それが本質的に何を意味しているかを見抜き、言葉にする力が言語化力だと思っています。
とにかくアウトプットすることが、このスキルを磨くために重要だと思っています。
そのために、例えば下記のようなことが日常的には実践できると思います。
可視化力を伸ばすには
このスキルを伸ばすためには、とにかく自分の中の引き出しを増やし、アウトプットするサイクルを回すことが重要だと思っています。
世の中には、先人たちが考えついた、情報を整理して可視化するためのフレームが沢山あるので、そういったものをコツコツと自分の引き出しにしていくことが大切だと思っています。
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いかがでしたでしょうか?
限られた時間の中で理解すべきことを理解し、議論をファシリテートしていくことは、デザイナーが提供すべき重要な価値だと思っています。
そんな中で、相手の業界・業務が複雑であればあるほど、デザイナーが乗り超えるべき壁が高くなってくるのが実体だと思います。
それはデザイナーでなくても、何らかの形でクライアントの支援を行う方に対しても同じことが言えるのではないでしょうか?
もちろん、今回書いたプロセスが全ての問題を解決することは無いですが、この記事が何かの参考になればとても嬉しいです。
読んで頂きありがとうございました。
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