味の素と明治

味の素と明治の違いって?

先日、ふと気が付いたことがありまして。

普段から愛飲している「ブレンディ」味の素の商品だったこと。

本当にいつもお世話になっています。
水にも溶けるんでかなり重宝しているんです。

それまでブレンディが味の素の商品だとは思ったこともなく。
そこで考えたのが、他にも味の素の商品とわからずに購入していた商品があるのかもと。
調べているうちに出てくる出てくる味の素のブランド。
大変興味深かったので内容を整理してみることにしました。
さらに今回は味の素と同じく加工食品業界の明治も調査して比較しています。

会社概要

まずはそれぞれの会社概要から。

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事業内容は言わずと知れた食品メーカー。
2社とも創業100年を超える老舗で且つ、毎日どこかのチャンネルでは常にテレビCMが放映され、日本人なら知らない人はいないほどの知名度です。
すべての人が子供のころから慣れ親しんだ国内最大規模の超大手メーカーとして君臨しています。

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どの商品もスーパーやコンビニでよく見かけ、口にしない日はないといっても過言ではありません。

各社の商品を眺めていると、「この商品も味の素/明治が作っていたんだ」という驚きだけではなく、両社を比較することで異なる箇所や同じ箇所を発見することができました。

WantかMustか

まずは両社で異なる箇所から見ていきます。

味の素の商品の特徴として、調理をする過程で必要となってくる調味料が多い。

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ほんだしや香味ペーストはまさに、料理をする人すべての人の味方。
多くの家庭では必需品としてキッチンに常備されているはずです。

一方で、明治はすで加工して、そのままでも食べられるスイーツや乳製品などが多い。

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必需品を多く要する味の素に対して、ちょっとした贅沢として利用される明治という両社になり、同じ食品加工メーカーでも戦うレイヤが異なります。
ユーザーインサイトとしては、味の素はMustな食品、明治はWantな食品に分かれてくることがわかります。

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味の素はヒットする商品が生まれる回数は明治よりも少ないですが、ヒットすればお客様の必需品として長期的に利用してもらえる商品が多い。つまり、味の素は食品ごとのLTVが高いことが伺えます。

一方で明治にも長期に渡り利用されている商品は多く存在します。
ただ、これらは「毎日食べるのか?」と聞かれるとやや疑問点が浮かび、口にする回数だけでいうと多いのは味の素の商品たちになります。
そのため、いち商品あたりのLTVの高さの平均は味の素に比べると明治は低くなることが予測できます。

ただ、ここがすごいぞ明治!!

もう一度、明治の商品を見てみましょう。

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明治は毎年のようにヒットを生み出す商品を開発しています。
商品によってはちょっとした社会現象になるものもありました。
最近でいうと、「ザ・チョコレート」「SAVASのミルクプロテイン」などが大ヒットして話題になっています。

また、テレビCMでも味の素と明治では演出も異なります。

味の素では家庭の中にある小さな幸せを演出しています。


一方の明治は日常をより鮮やかに彩るちょっとした贅沢のような感じを演出しています。


同じ加工食品メーカーの競合でも異なる部分が多くあります。

しかし、もちろん同じ部分もあります。

ブランド先行型

味の素と明治の同じ部分ですが僕自身がそうだったように、味の素も明治も商品が強力なので、商品名が先行してユーザーに認知されています。

そのため大本命の商品はもちろんありますが、極論、ひつの商品がシェアを奪われたり、仮に何か問題が発生して製造中止となっても他の商品が残っているので会社として危機に直面することはそうそうない。

業界的には味の素と明治は競合に当たりますが、商品として競合となっているものは実は多くないんです。

各社のヒット商品の競合を調べてみました。

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つまりは、味の素の競合は「あごだしのヤマキ」や「キューピーマヨネーズ」になり、明治の競合は「ロッテのガーナ」や「森永のビヒタス」になります。

とはいえ、そこはやはり老舗のプライド。
両社とも異なるジャンルで他社とのシェアを奪い合っています。
特に味の素も明治も国内におけるリーディングカンパニーとして、国内シェアNo.1の商品を多く要する両社では、常にトップであり続けることを使命感に事業展開していることが伺えます。
お客様のオンリーワンではありたいものの、他社と比較するとナンバーワンでないといけない。
その中で例えば、「だし」であれば茅乃舎などの新興勢力が業界を賑わせるなど、シェアNo.1を築いても顧客が奪われ売上は減少する可能性はあります。
まさにギリギリの戦い。

特に味の素は国外展開も積極的にやってはいるものの、代替品の競合はかなり脅威になります。

食品業界ってあまりに身近なものでしたが、知れば知るほど奥が深くて面白いですね。
自分が使っている商品とその会社名と競合をざっとでも見てみると、また面白い発見がありそうです。

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