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【妻の過去】~君はまだパパと呼ばない~4話

僕には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。

前回の話したように、とある事がきっかけで妻と連絡を取るようになった。
今思えば失礼な話だが、子持ちには興味は無かったので
恋愛感情は起きず、娘が保育園に行っている間の時間を利用して
友達としてランチ等を楽しめた。

何回かご飯を行く中でお互いの話をするようになった。

お互い、恋愛運は無いようで相手に浮気されたり、騙されたりと
共通点があり親近感を持った。

そういう過去から、妻も

「結婚願望は無く、娘と生きて行く」

と話していたので、友人としての関係が続くのだろうと思っていた。

何度目かのご飯の時に、何気なく娘が生まれた時の話を聞いた。
胸が苦しくなった。

子供が出来にくいと言われていた妻。
本来であれば喜びの絶頂のはずが

産む判断は任せると言われた。

産む事を決めた時。
検診を受けに行った時。
名前を付けた時。

すべて1人だった。
全てに悲しみが付いてきていた。
僕が思っている、妊娠から出産までのhappyなイメージとは
全く違っていた。

お腹で大きくなっているのを2人で喜んで。
みたいな事もなく。
1人で育てられるか不安で里親も考えて、連絡を取った事も合ったと。

20代前半の女の子にはかなり辛かっただろう。
でも、やはり自分で育てたいという想いが強くなり
育てることを決める。

そこからは強かった。
産後、すぐに仕事復帰。
娘の為に掛け持ちをする。

彼女の頑張り、実家の助けもあって
娘はとても良い子に育っている。
辛い事もこの子の為に、乗り越えられたと話してくれた。

この話を聞いた時に、もし妻と付き合うなら
子供も含めて考えないと。
軽い気持ちでは付き合っちゃいけないな

と思い、初めて女性として意識した。

続く。

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