近所のコメダ珈琲が好きです


うちの近所のコメダ珈琲が居心地よくて、週に1〜2回は利用している。
つかず離れず、でも目配りの届いたサービスも素敵なのだが、ここの居心地の良さを保っているのはお客さんでもあると最近気づいた。

大人数でも騒ぐ人はいない。
井戸端会議ふうの年配の女性たちの声のトーンも、店内のBGMに自然に溶け込む音量に調整されておられる(ように感じる)。
商談をしているビジネスマンも、勉強している社会人や学生も、小さい子どもを連れた家族も、さまざまな年齢層の人がそれぞれの用途で利用しているにも関わらず、声のトーンや大きさが調和している。
BGMのボサノバとソフトロックが時間帯によって2、3回切り替わるのも、ささやかな時報みたいでいい。あ11時になった、みたいな。
BGMの音量もほどよく、仕事や読書に集中すれば聴こえなくなるが、ログハウス風の天井をぼーっと見上げていると雨音みたいに入り込む。
ちょうどいい。


店員さんたちの細やかな雰囲気づくりのたまものなのだろうし、その場を利用するいちお客の私も含めて、お客さんたちが互いに居心地いい気分で過ごせるようにしている。


「常連客あつかい」されるのも「常連客ぶる」のも苦手なので、ここで絶妙にほっておいてもらえる感じもちょうどいい。「いつもCモーニング頼んであの奥の席が気に入っている人」と数名の店員さんに覚えられているようだが、世間話はしない。注文を取りに来た店員さんのマスク上の目元が細まり「いつもありがとうございます」とにっこりされ、私も「いつもありがとうございます」と返す。
ここのコメダ珈琲は、店員さんもニコニコしている人が多い。
「いい気分で働く自由」をお客さんが空気でつくり、「いい気分で過ごす自由」を店員さんが接客でつくっている。

今日もバタートーストにあんこ載せCモーニングセットと、たっぷりコメダブレンドコーヒー(550円)で原稿を書いている。厚切りパンをかじるとゴシュっと軽い音が鳴る。


ボサノバが低く流れる午後、コメダ珈琲は今日も静かににぎわっている。
原稿書きも読書もはかどるから、Wi-Fiはいまの激弱のまんまでいい。

「いい気分で働く自由」と「いい気分でサービスされる自由」は片っぽだけでは創れない。




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