連載小説 ダイスケ、目が覚めたってよ(71)
(71)
「お待たせいたしました。ハチノスのアヒージョです。器がお熱くなってるのでお気をつけください。こちらはブレッドです」そう言って店員はテーブルにアヒージョとブレッドを置いた。
その瞬間、ダイスケとアカリはニンニクとオリーブオイルの香りに包まれた。圧倒的なニンニクの力強い香り、そして、濃厚なオリーブオイルのねっとりとした鼻の粘膜に残るような香り。半径5メートル以内であればそこにアヒージョが存在しているのは誰もがわかるくらいだ。
「おお、完璧なビジュアルだね。ハチノス、じゃがいも、ニンニクだ」
「これは赤ワインと合うわよ。じゃあ、ちょっとお先にいただくわね」アカリはそう言うとフォークでハチノスを刺し、自分の取り皿に置いた。そして、もう一度ハチノスを刺し直し、ゆっくりと口に運んだ。何回か咀嚼して赤ワインを口に含んだ。
「どう?」ダイスケはアカリの意見が気になり、自分が食べる前にアカリに思わず味を聞いていた。
「マリアージュしてるわ。ハチノスの食感と香り、ニンニクの香り、赤ワインのタンニンの渋みが口の中で渾然一体となってるわね」
「おお、じゃあ俺もいただくよ」ダイスケも同じようにハチノスを口に運び、赤ワインを飲んだ。
「どう?」
「おおおおお、素晴らしいね。心が洗われるようだ」
「その表現は微妙だけどわからないでもないわ」
「軽いジョークだよ。それにしても美味しいね。完璧に食べたかったやつだよね」
「そうね」
二人はアヒージョと赤ワインを満喫していた。
つづく
※プロットなし、推敲ほとんどなしです。キャラクターを思いつきで動かしてるだけなので全然面白くないかもです。小説の練習で書いております。お嫌いじゃなければ読んでみてもらえればと思います。
※もうかなり詰まってます。ギリギリのギリギリです。締め切りに追われる作家さんはこういう気持ちなのかなと思いつつひねってます。しかし、あきらめずにひねります。ひねり出せるところまではひねりだして続けてみたいと思います。ひねり出した結果がどうなるのかというのも自分自身で気になっています。描写、表現、状況説明、場面設定をもっと入れいていかなければと思いました。
※そう思いつつも仕事が忙しくなりかなり乱雑な執筆になっております。仕事が忙しいときはこういう筆になるというのを証としてあえて残したいと思います。
※繁忙期で、激務です。