謹製金星菌性【毎週ショートショートnote】裏お題
21XX年人類は太陽系に進出し資源開発を進めていた。月、火星、木星には開拓基地を作り、資源採掘も含め開拓が進んでいた。金星も開拓を進めようとしてたのだが、熱が強いので開拓はそこまで進んでいなかった。
だが、ある金星調査団が微生物調査を行ったところ、超好熱菌がいることがわかった。資源開発よりも微生物研究を先に進めることになり、調査団は数種類の超好熱菌の採取に成功した。
その超好熱菌を研究していくうちに、それが乳酸菌に似ていることがわかってきた。研究者は牛乳にその菌を落とし、ヨーグルトを作ってみた。
そのヨーグルトはすさまじく美味しかった。
芳醇な香が鼻孔を突き、ヨーグルトにも関わらず謎の香ばしさがあった。
その菌は『金星菌』と呼ばれ、乳酸菌よりも胃腸の消化を助ける能力があった。
人類の科学の進歩はすさまじかった。
翌年には銀座の高級百貨店のデパ地下では行列ができていた。
『謹製金星菌性ヨーグルト 100グラム 10,000円』
(410字)
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。
※21XX年もデパ地下は人気のようです。
※本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です。
*この記事は、以下の企画に参加しております。
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