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勝手に名盤 5
皆さんこんにちは
今回の名盤は、
The Meters / ミーターズ
です。
ミーターズの記念すべきデビュー盤。(1969年作品)
ミーターズは66年ニューオーリンズでアート・ネヴィルを中心に結成され、インスト・ファンク・グループとして活躍する傍ら、重鎮アラン・トゥーサンがプロデュースする数多くのレコードでバックを務めました。
まずはこちらを観てみましょう。
アメリカ ルイジアナ州のニューオリンズには「ジャズ葬」と呼ばれる葬送パレードの文化が存在します。
死者が天国へ旅立つことを祝福し、多くの人たちが故人の入った棺を墓地まで運びますが、その道中ブラスバンドの演奏する明るいジャズにあわせてお祭り騒ぎをします。
パレードは先頭を歩くファースト・ラインとその後につくセカンド・ラインとに分かれています。
(ファースト・ライン)
故人の遺族および関係者。
(セカンド・ライン)
ファースト・ラインの後ろに続いて賑やかにマーチング・リズムを奏でるブラスバンドこと。また、ブラスバンドの奏でる音楽に魅せられ、空き缶や鍋の底を叩いたり、踊りながらついていく人々や、その人々が繰り出す音の波のこと。
この葬送パレードをルーツに持つファンキーな音楽、ニューオーリンズ・セカンドライン・ファンクサウンドを確立したバンド、それがミーターズです。
ハイハットの音とベースの音がデカくていいですね。
ニューオリンズは、ジャズ発祥の地ともいわれると同時に、ソウル〜ファンク・ミュージックを紹介していくにあたってとても重要な土地です。アメリカには土地によって毛色の違うシーンが存在していて、なかでもここは独自の音楽シーンが根付いているのは「ジャズ葬」からも見て取れます。
ミーターズの曲って簡単そうなのに、実際に演奏してみるとなかなかあの雰囲気が出せないんですよね。
その辺がまたニクい。
今回は「ニューオリンズ・セカンドライン・ファンクの教科書」と言われる本作品を紹介しました。
また次回をお楽しみに。
ミーターズがバックを務めている作品もオススメです。
ミーターズが参加したドクター・ジョンの73年作『In The Right Place』
ニューオリンズ・サウンド歴代最高のプロデューサー、ピアニスト、アレンジャー、シンガー、アラン・トゥーサン。 “ミーターズ”と共に創り上げた名作! (75年作品)