他人(ひと)を変えるな、自分を変えろ
人は自分の状態を変えられようとすると抵抗する。しかも、かなり頑迷に。
合気道でも同じで、力で相手を変えて制しようとすると強い抵抗を受けて技が成立しないか、してもこちらもかなりの消耗を必要とする。
だから、相手を変えようとしてはいけない。相手を変えるのではなく、自分が変わることで状況をコントロールする。目的(例えば、合気道では相手を制すること)を達成するために、相手は相手の思うがままに動いてもらう。
矛盾するようだけど、相手(というよりは状況かな)を制するためには相手を変えようとしてはいけない。
力づくも、おもねるのも、威嚇も、卑下も、相手を変えようとしている観点では同じ行動といえる。相手を変えることを諦めることで自分の動きも自由になる。
内観で己を見つめることがなぜ他者との関係にプラスに働くのか。それがずっとわからなかったのだけど、他者を変える執着から離れて己を変えることに集中する訓練と捉えれば合点がいく。そもそも、人はどこまで行っても一人なのだから、他者を変えようとしようとしまいと自分の行動しか変えられないのだった。
他者を変えようとするのは無駄な労力だと割り切って自分に集中する。それでみんな楽になれる。