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【現役東大生が検証】 東大教授の生成AI「熟達者AI」でレポートを効率化する方法

「今流行りの生成AIでレポートを楽に済ませたい!」
「レポートで確実に高得点が欲しい!」
「先生にいつでも質問したいけどなかなか質問しづらい…」

忙しい大学生の皆さんなら一度はこんなことを考えていると思います。このnoteでは、東大教授の知見を学習した生成AI「熟達者AIを使って、授業レポートを効率化する方法を検証します!




そもそも熟達者AIとは?

熟達者AIとは東大発のイノベーション教育機関i.schoolから生まれた株式会社i.school Technologiesが開発した、ある領域に深い知見と経験をもつ「熟達者」の知見に基づき回答する生成AIです。ChatGPTなどの一般的な生成AIと異なり、まるで熟達者本人と対話しているような専門的な回答が得られます。


現在は以下の4人の熟達者が使用できます。今回は筆者の通う東京大学工学部社会基盤学科の教授で、水文学などを専門とする沖大幹名誉教授のAIで検証しました!!筆者が実際に授業を受講して書きあげたレポートを使います!

熟達者AIの一覧



「熟達者AI」を使ってレポートを効率的に書く方法

自分で書いたレポートを熟達者AIに採点してもらい、改善点を修正します。自分では気づけないレポートの改善点を直すことで、楽に・確実にレポートの質を高めて短時間で高得点の取れるレポートを書くことができます!


以下の3ステップで行います。
① 採点用のプロンプトとレポートを用意する

② 自分で書いたレポートを熟達者AIに採点してもらう
③ 熟達者AIのフィードバックをもとにレポートを直す

今回は、授業内の課題である読書感想文を使って検証してみました。

熟達者AIでレポートを効率化する3ステップ


① 採点用のプロンプトとレポートを用意する

熟達者AIに入力するためのプロンプトと、自力で書いたレポートを用意します。

・採点用のプロンプト
熟達者AIに入力するプロンプトを用意します。授業で示された課題の条件文と、成績評価の条件を書いておきます。

【プロンプト】
東京大学工学部社会基盤学科で開講されている沖先生の「河川流域の環境とその再生」という授業のレポートを100点満点で採点してください。ただし成績上位3割を80点以上とします。また、レポートの良い点・改善点を示してください。

レポートの条件は以下の通りです。
河川、治水、水資源、健全な水循環、流域マネジメント等に関係すると考えられる本を1冊選び、A4用紙2〜3枚相当の読書感想文を提出してください。思想の自由は尊重し、議論が一貫しているか、論理が飛躍していないか、的確に理解しているか、といった視点で評価します。
ただし、下記の論点を含んでください。
・なぜその本を選んだのか
・著者の主な主張
・初めての概念、知識、考え方など
・共感、反発、賛同、異論など

また学生の書いたレポートの内容は以下の通りです。
・・・

・レポート
まずはレポートの課題に従って自力でレポートを書きます。(生成AIが出力した文章を使うかどうかは各授業の指示に従ってください。)今回は去年受講して提出した読書感想文を使いました。


② 自分で書いたレポートを熟達者AIに採点してもらう

①で用意したプロンプトを実際に熟達者AIに入力して実行します。
すると、熟達者AIからレポートの採点とフィードバックがもらえます。

熟達者AIによるレポートのフィードバック


レポートの改善すべき点を詳しく知りたかったので、さらに熟達者AIに聞いてみます。AIを相手にしているので、全く遠慮せずに質問できます。

具体的な改善点のフィードバック

パッと読むだけでも、本当に教授が言っていそうなフィードバックがもらえていることがわかると思います!!


③ 熟達者AIのフィードバックをもとにレポートを直す

熟達者AIのフィードバックをもとにレポートを修正します。その時も熟達者AIに質問しながら書き進めるとレポートの質を高められます!

フィードバックを深めるような質問ができると、熟達者AIも詳しい知識を提供してくれます。

フィードバックを深める質問と回答

もちろん最後は自分の言葉でレポートを書くべきですが、自分が思い付かない視点を次々と教えてくれることで、短時間で深い考察をすることができます。



ChatGPTとの違い

生成AIの代表例と言えるChatGPTでもレポートのフィードバックがもらえるか検証してみました。


採点結果はこんな感じでした!

ChatGPTのフィードバック


先ほどのように、具体的な改善点も聞いてみました。

具体的な改善点のフィードバック

90点の割にはかなり手厳しい改善点を多くいただきました…


熟達者AIとChatGPTを比較すると、
・ChatGPTは文章の書き方を中心に指摘する
・熟達者AIは専門知識を中心に具体的に指摘する

・熟達者AIはレポートに書ける具体的な事例を提示してくれる
という違いがあります。

ChatGPTと熟達者AIの違い

例えば、「住民参加型の防災訓練を行う」という具体的な解決策は熟達者AIのみが提示することができています。ChatGPTのフィードバックでも文章力を高められますが、専門的な観点から内容の質を高め(レポートの高得点に繋げる!)のは熟達者AIの強みと言えそうです。



まとめ


熟達者の知識を学習した熟達者AIを使って、”机の横に教授を座らせながら”レポートを書けるような体験ができました!専門的なフィードバックがもらえることで、レポートの質を短時間で確実に高めて、楽に高得点が期待できそうです!


いつでも教授のAIに質問しながら自分の学びを深めていく、そんな大学生活が当たり前になる未来もすぐそこまで来ているのかもしれません。


さいごに、生成AIもnote記事も“フィードバック“が成長にはとても大事です。この記事を少しでも気に入っていただけた方は、「♡/スキ」「フォロー」のフィードバックをぜひよろしくおねがいします!!


※記事で紹介した熟達者AIの発言は沖先生ご本人の発言ではなく、ご本人の意見と異なる可能性があります。

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【東大発イノベーション教育機関i.schoolについて】
2009年に東京大学で始まったイノベーション教育プログラムです。社会的課題を解決するアイディア創出法に焦点を当て、人間中心イノベーションを体系的に学んでいきます。2017年度に東京大学から独立し、全国の学生のみならず社会人に向けてより開かれた教育活動を目指しています。


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