【漢方薬紹介】 太乙膏
今回はメルスモン薬株式会社及び、小太郎漢方製薬株式会社から販売されている太乙膏(たいつこう)のご紹介です。暑さの盛りを過ぎ、過ごしやすい気配が感じられる地域もあると思います。これは虫たちも一緒です。特に蚊はやや涼しい方が活動が活発になります。また、蜂たちも晩秋まで活動します。まだまだ虫刺されには気をつけないといけません。今回ご紹介する太乙膏は虫刺されにも使える軟膏です。
皮膚トラブルには太乙膏
太乙膏の特徴は、さまざまな皮膚トラブルに対応できることです。虫刺されの他にも、ヤケド、切り傷、痒み、床ずれなどにお使いいただけます。宗の時代に出版された『和剤局方』には「神仙太乙膏」と明記されています。まるで神様や仙人様のように、幅広く抜群の効果があることから「神仙」が加わったとされています。
基本的には炎症を抑えて症状を緩和し、血行促進によって治癒を高めます。また、熱を冷ます効果もあるので痒みを抑えてくれます。こういった効果から、アトピー性皮膚炎の症状緩和にも用います。
この他の特徴として、その構成成分が自然素材であるため、幼児の口に入っても少量ならば問題ない点です。お子様によっては、塗り薬を塗った箇所を舐めてしまうこともあるので、少しでも安全なものをお探しの親御様にもお勧めできます。ただし、太乙膏は蜜蝋を配合しているため、1歳未満の乳児には、手先などの口に触れる箇所への使用を控えて頂くことが望ましいでしょう。
太乙膏の構成
太乙膏の主成分はごま油と蜜蝋です。これに清熱作用と血行促進などに効果のある生薬が配合されています。
メーカー別による太乙膏の使い分け
当店で販売している太乙膏は、メルスモン製薬様と小太郎漢方製薬様の2メーカーから仕入れています。両者の違いは、ごま油と蜜蝋の配合割合です。メルスモン様の太乙膏はごま油と蜜蝋は1:1の割合ですが、小太郎漢方様はごま油が多くなっています。この違いにより、軟膏の粘度が変わっています。
メルスモン様の太乙膏は比較的固く、伸び難いです。そのため、切り傷を塞ぐように盛り付けることが容易になります。小太郎漢方様はごま油が多いので、よく伸びます。虫刺されなど、指でちょっと塗りつける場合に適切です。
この違いは、どちらかと言えば程度の差異ですので、お客様のお好みで選んでいただいてもよろしいと思います。
漢方健康相談所 くすりの神農
神農とは、中国の医療神の御名前です。神農様はあらゆる薬草を口にし、それぞれの効能を自らの身で確認したと伝わっております。私たちもこの故事に倣い、当店で取り扱う商品は、自ら試して良さを実感できたものです。まずは己が実践してみる。これが「神農」を名乗る由縁です。
健康相談、漢方相談は、無料で随時受け付けております。ご相談のみのご来店も大歓迎です。お気軽にお立ち寄りください。
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