(1)電車の中で出会った男性。あの人は何がしたかったのか?
痴漢のイメージってどんなカンジですか?
私の抱いていた電車の痴漢イメージは、満員電車の中で男性が女性の胸や下半身を手のひらや指でサワサワお触りするイメージでした。
私が住んでいる地域の沿線や、使用していた電車の沿線はカラダが密着するほど満員にならない為か、そういう痴漢には会ったことがありません。
今回は私が出会った、あれはなんだったんだ?あれは痴漢だったのか?と思い出すたびに不思議に思う男性のお話です。
会社に入社した新人の頃、同期の女の子と一緒に帰っていました。
帰りの電車はそこそこ混んでいる、けれど人と触れ合うほどではないという混み具合。
電車の中で自然と同期の彼女と見知らぬ男性と3人で、輪というかトライアングル状態で立つ形になりました。
側から見ればまるで仲良し3人グループのように見える形です。
そこそこ満員な電車の中では、まぁありえるかなという立ち位置でした。
私は彼女との会話に夢中になっていた為、その男性の事に全く意識が向いていませんでした。
その状態で彼女と話していると、だんだん左側の太ももがこそばゆく感じるようになりました。
なんだろうと不思議に思い、話しながら太ももを見下ろすと、そのトライアングルの1人である男性が右手にカバンを持っていたのですが、右手の小指をまっすぐに伸ばし私の太ももをちょこちょことこすっていたのです。
え?とびっくりして男性の顔を見ると、彼は私の顔をまっすぐ見てました。
スーツを着たその男性は、年上だと思われる20代半ば、中肉中背の見た目は普通の人でした。
私の目を見ながら継続してちょこちょこしています。
私はその日、スーツズボンを履いていました。
素足ではありません。
布越しでちょこちょこ。
これは痴漢なのか?
これは、この人は、何のためにしてるの?
楽しいの??
理解できなかった私はそのまま彼を無視して同期と話し続けました。
その間も男性はずっと私の太ももを小指の先でちょこちょこしてました。
話しながらも、これは何だ??と考えてました。
男性にとって気持ち良くもなければ、楽しくもないだろうし何のため??
そんなことを考えつつも乗り換えの駅についたところ、男性は降りていき、続いて私も降りました。
男性は私の事を気にする様子もなく去っていきました。
たぶん10分くらい電車の中で、ちょこちょこされてました。
今なら逃げるなり避けるなりすると思いますが、その時はできませんでした。
たぶん初めての経験、理解できない行為に恐怖心があったと思います。
素足でもないし、小指の先なので、まぁいいかと自分に言い聞かせながら、頭の中は恐怖と疑問でいっぱいの状態。
(続きます)