SHIN-JIGENの名刺が完成。”黒地”にしたのには理由があります。
この名刺で「もっとも伝えたいもの」はなにか
SHIN-JIGENの名刺ができました。デザインを担当したのは、ロゴの製作者であり、ロボットプロダクトのデザインも手がけている弊社の森川史崇です。
CEOの藤本をはじめ社員がさっそく、取引先や関係者のみなさま、初めてご挨拶にうかがった先などでこの名刺をお渡ししたところ、ありがたいことに「かっこいいですね」「可愛いですね」「こんな名刺、みたことがない」「センスいいね」などと、とても好意的な反応をいただいています。
そのとき、よくいただくのがつぎの質問です。
「どうして黒(黒地)にしたのですか?」
もちろん、これには理由があります。
一般的には名刺といえば白地が多く、黒をベースにしたものが珍しいからか、「黒という色」になにか特別な意味を込めていると思われる方が多いようです。でも、黒地(黒い印刷ではなく、黒い紙)にしたのは、実は「黒」自体に意味を見出してのことではありません。
デザインを担当した森川が最初に考えたのは、「この名刺でもっとも伝えたいのはコーポレートカラーの”ギャラクシーグレー”のイメージ。どうすれば、それができるか」ということ。その目線でさまざまな可能性を模索していくなかで、「黒を背景にしたときに、もっとも”グレー”が伝わりやすくなる」と判断し、黒地にすることに決めました。
つまり、この「黒」は大切なものを浮かび上がらせるための”装置”なのです。
(ただし、「黒地にしよう」と決めたものの、本当に”ギャラクシーグレー”が映える「黒」を実現するのはかんたんではなく、最終的な仕様にたどり着くまでには、ずいぶんと試行錯誤があったようです。「白い紙に黒ベタの印刷を試しても満足のいく品質にならず、それならと黒い紙を選んだものの、今度は名前や肩書などの文字情報の印刷で発色がうまくいかず……。印刷所と何度もやりとりして、最終的にたどり着いたのがいまのもの」(デザイナー・森川談)とのこと。)
大切なのは未来を「浮かび上がらせる」こと
この名刺デザインの考え方には、実は事業に向きあうときの私たちの基本姿勢があらわれ出てもいます。
私たちSHIN-JIGENは、ロボティクスの知見やテクノロジーの力を生かして、企業や社会のなかに新しい事業、新しいライフスタイルを創造することを使命としています。
それはつまり「新次元=一歩先の未来」をつくり出すこと。
そのためには、ただやみくもに企画を考えるのではなく、さまざまな”装置”を使って、企業や社会が潜在的に求めている未来像を浮かび上がらせていくアプローチが必要なのです。
私たちがふだん取り組んでいる事業の場合は、その”装置”がSci-Fiプロトタイピングだったり、社会実装的な咀嚼だったり、事業連携の構想だったり、編集やデザインのクリエイティビティだったりするのですが、同じ取り組みの姿勢は名刺づくりひとつにも生かされています。
大切なものを浮かび上がらせて、かたちにするために、なにを考え、なにをすべきか。
これからも私たちSHIN-JIGENは、この目線・姿勢を大切にしつつ、ものづくりに取り組んでまいります。