プログラミング教室を開くまで
はじめに
このnote投稿では自分がプログラミング教室を作るまでの経緯やノウハウなどを紹介していこうと思います。聞きたいことがあれば私のtwitterアカウント@shin_cornoまで連絡をください。可能な限りお答えさせていただきます。
本投稿では私がプログラミング教室を開くまでの経緯を記しました。えらいてんちょう氏の本『しょぼい起業で生きていく』の中に、生活の資本化という概念が登場します。しかしながら、プログラミング教室や塾といったサービス事業では生活の資本化はとても難しいです。なので、本投稿シリーズは『しょぼい起業で生きていく』の教育サービス事業版となればと書いたものです。本記事では最後の一文字だけ有料とさせていただいております。しょぼい起業に賛同、応援いただける方はぜひポチっとしていただけますと幸いです。
簡単な自己紹介
はじめまして、しんいちと申します。私は現在、プログラミング教室KOTONOHAという教室を経営しています。私は、すごい特技も能力も持っていません。特徴といえば少し勉強が得意なくらいです。統合失調気味の虚弱体質で、長時間働くとすぐに頭痛、動悸、めまいが襲ってきます。完全に社会で普通にやっていくことが難しい体質です。そんな私でも、小中高大を頑張って卒業し、大学院を出て2015年に大手通信会社に入社をしました。
本当に辛かった
休職するまで
2018年の10月会社の異動命令があり、子会社に出向しました。出向して昇進したのですが、とても不本意な異動でした。そして、この頃プログラミング教室の構想が頭をよぎりました。
もともと、会社には研究や研究に近い部分での仕事を望み、主張して入社しました。しかし、会社は組織です。組織なので、自分の意思にそぐわないことは普通です。そぐわないなりにみんなその方向へ進むために頑張る人もいます。自分もそんな一人でした。
入社2年目の人事面談でどんな道に進みたいか、どんなキャリアを積んでいきたいか聞かれました。そこで、「機械学習やAIなどに関する開発事業や研究開発に携わりたい」と伝えました。しかし、そこで「大学で専攻し入社している人がいる。自分で勉強してから言いなさい」と言われました。言われた通り勉強を重ね、研修を積極的に受けました。資格も取得しました。仕事でプログラマとしての実績も積みました。しかし、2018年10月の異動で自分の研鑽を認められることはなかったのです。今までの積み上げがガラガラと崩れていく音が聞こえるようでした。異動後の仕事は研究開発や開発事業とは縁遠い、セキュリティの運用保守事業のマネジメントでした。
ネットワークセキュリティの現場は非常に忙しく、厳しい職場でした。その頃は、親である元いた企業の方針転換機と重なり、方針が定まらず、私の仕事もグラグラしており、2ヶ月間誰の下にもつくことがなく、放置されていました。
そして、適応障害になりました。
ある朝、起きようとすると体が動かず、なんとか体を起こせてもひどい頭痛と動悸とめまいにより会社に行くことができなくなりました。妻の助言で病院に行くと、適応障害という診断がお医者さんから言い渡され、休職となりました。
休職してから
1ヶ月経っても会社に戻れるとは到底思えない状況で、思い出すと症状が再発しました。とにかく逃げることができないか、逃げる方法はないかずっと考えていました。私はつくづく弱い人間です。。。
休職中のある日、友人から同級生(以降Tさんと記載)が塾を開いたと情報をもらい、話を聴きにいきました。そこでえらいてんちょう(twitterアカウント@eraitencho)氏と彼の本『しょぼい起業で生きていく』について知りました。
それまで会社で生きていくことしか知らなかった私には衝撃的な出会いでした。えらいてんちょう氏と私は同い年なのですが、正直、同年代でこんな人がいたことに驚きを隠せませんでした。そんな生き方があるのか!?と目から鱗が落ちました。
話を聴きに行った塾は、西武鉄道池袋線の椎名町駅近くにあるみらい塾という小さな塾でした。みらい塾はもともと廃業する予定の塾でした。みらい塾の経営者が塾をたたもうと片付けを えらいてんちょう氏に依頼したのですが、そこで えらいてんちょう氏が塾を譲り受けることになりました。みらい塾は存続することになりました。それから時間を経て現在の経営者であるTさんが、えらいてんちょう氏から塾を譲り受け開業したとのことでした。
Tさんも、私と同様大手企業に勤めるサラリーマンでしたが、しょぼい起業で生きていく決意をし、塾を開業したとのことでした。
その塾は、なんというか、とてもアットホームでTさんの雰囲気が伝わってくる暖かい場所でした。子供達の明るい笑顔が、楽しく教えてもらっていることを伝えてくれました。
こんな場所を作りたい。
そう強く思いました。自分が暖かい空間を作って、そこに来てもらう。とても素晴らしいことだなと。そういう空間を作って生きていこうと決意した瞬間でした。
それからは、どうしたらこんな空間を作ることができるのか、ずっと考えていました。
しょぼい喫茶店
えらいてんちょう氏の本『しょぼい起業で生きていく』の中でしょぼい喫茶店というものがあることを知り、すぐさましょぼい喫茶店に向かいました。
最初はどこにあるのか検討がつかず20分くらい探し回りました。そして、やっと見つけたしょぼい喫茶店。
不安でいっぱいでした。この扉の向こうに何があるのか。変な人はいないか。変な勧誘など受けないか。大丈夫かなあと。
扉の前で体感で15分くらい迷いました。意を決して扉を開けました。スパイスのいい香りが漂ってきたことは今も鮮明に覚えています。フライパンが何かを炒めるジュージューとした音が聞こえました。
お店はL字型の形をしており、典型的なバーやスナックといった感じの佇まい。昭和を感じました。カウンターと背の高い椅子がいくつか置いてあり、厨房側にマスターが立っていました。しょぼい喫茶店では日により、マスターが変わります。出すメニューもマスターによって様々です。私が初めてしょぼい喫茶店に伺った時のマスターがさかな(@mouiitteba)さんでした。さかなさんのスリランカカレーは絶品で、しょぼいはずなのに食事全然しょぼくないじゃん!と驚きました。さかなさんには私の身の上話を色々と聞いていただきました。初めての私に親しく話してくれ、しょぼい喫茶店のこともたくさん話してくれました。話しているうちに、さかなさんが自分の喫茶店を持ちたいこと、物件を探していること、そこでやりたいことなどを色々と話してくれ、お互いの意見を活発にやりとりしました。
※さかなさんは現在KichiというCafe&Barを荻窪に構え、経営されています。
しょぼい喫茶店には、その背景から本当に様々な人が集います。そして、その環境から皆初対面にも関わらずとても親しい雰囲気で会話が弾むのです。とても良い空間で、私はこの場所にとても癒され、この場所が生きていく原動力となりました。
しょぼい喫茶店に通って何度目かのある日(確か1月下旬だったと思います)、気さくなおじさんに出会いました。どうも、このおじさんはビジネスについてノウハウをたくさん持っているようだとさかなさんとの会話からうかがい知ることができました。そこで、これはチャンスだ!と思い切って、自分のプログラミング教室に関する起業の相談に乗ってもらいました。
この頃は、プログラミング教室をどのようにしたら運営できるか、自分の考えをまとめていました。いわゆる事業計画書に相当するものです。とりあえず自分のやりたいことをまとめ、それを気さくなおじさんに読んでもらいました。そして、読み終わって開口
「どうして早くやらないの?」
と言っていただきました。高所得の家庭は子供にITの習い事をやらせる。かつて自分がアドバイスした塾でそうだったと。
太鼓判をいただいた!ととても嬉しい気持ちになりました。
あとでこの人がYouTuberのキミアキ先生だと知り、とんでもない人にアドバイスを求めてしまった!と思いました。
キミアキ先生、この場をお借りしてお礼申し上げます。貴重なアドバイスをいただきありがとうございました。
と、こんな感じで本当に色々な出会いがある場所、それがしょぼい喫茶店です。とても素晴らしい場所です。興味がある方はぜひ一度行ってみてください。貴重な出会いが得られるかもしれません。
このようにして、様々な人々と意見を交わし、アドバイスをいただき、私は
しょぼい起業で生きていこう!
と決意したのでした。
しょぼいプログラミング教室
それから、私はプログラミング教室の構想を一気に具体化していきました。プログラミング教室の場合、以下のものがあれば問題ありません。
・物件
・教材
・機材(端末)
・ネットワーク
・子供を教育したいという熱意
しょぼいプログラミング教室なので、固定費をどこまで下げるか、導入費をどこまで下げるかが勝負です。まだ改善の余地ありですが、自分は以下のようになりました。
・物件 82,000円/月 40m^2
・教材 動画教材で3,000円/月
・機材 1台約20,000円x6台(Think Pad中古)
・ネットワーク 5,000円/月程度
・子供を教育したいという熱意 タダ
こんな感じです。どうですか?個人塾を開くのと大差ない程度の金額に収まると思います。固定費でいうと、自分の場合光熱費を込みで10万円いかないくらいです。私の場合、おおよそ1名の単価をおよそ10,000円とすると10名確保で損益分岐となります。40名程度の集客を目標としましょう。これは週に4日お店を開けたとして、1日2回転1回あたり5名に相当します。そうすると月収が30万円見込め、年収は360万円となります。余裕が出てきたら、サービス内容の拡充を図れば客層の拡大が可能でしょう。物をほとんど持たない身軽な起業が可能なので、少ない元手でいくつかの教室を多店舗で経営するなんてことも可能だと思います。とはいえ、しょぼい起業は地域に根付いて貢献することが必須条件だと思いますので、そこがおろそかにならないよう気をつけなければならないと考えます。
来年度から小学生がプログラミング教育必修となるので、興味を持たれている保護者の方が多いようで、開業から1ヶ月ちょっとで、ポスティングもまだ出来ていない状態ですが、すでに8名いらしていただいています。損益分岐まであと少し!頑張っていきます!
より詳細や他の備品、具体的な戦略等については次回以降の投稿に回したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました
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