料理人という生き方
以前、この本を読みました。
表紙の金髪オールバックというワイルドな風貌と打って変わって、苦悩する表情。
今まで、悩んで悩んで生きてきた様子がこの写真1枚だけで!伝わってくる素晴らしい表紙だと思います。
この方は著者の「道野正」さんで、フランス料理人です。
この本は道野さんの人生が主観的に綴られた本で、人の人生を見ることが好きなわたしにとっては印象に残る1冊でした。
この本を少しだけ紹介していこうと思います。
まずいきなり1ページの1文目に
「人は何のために生きるのか」なんてことを真剣に考えていた時代があります。
と書かれています。惹きつけられました。
これは、生きている人みんなが1度は考えることではないかと思います。
続けて…
それは、「何をするために人は生まれてきたのか」とか、「人生の目的とは何か」という問いに変わったりするのですが、今なら「ふーん」という感じで一笑に付して通り過ぎてしまうような気がします。
と書かれています。
たしかに、わたしも非常に共感できました。
「何のために生きるのか」
この問いを考えてもしょうがないのです。生きること自体には先天的な意味はないからです。
それよりも生きている今、生かされている今、何をやるのか、何をやりたいのか、どういう人生を送りたいのかを考えて、それを行動に移すことが大切だと思っています。
ですが、深い部分での生きる意味を考えることも大事だと思います。
あっ、ちょっと哲学っぽいこと語ってしまいましたが、これはわたしのイチ考えなので、皆さんも考えてみてください。
この道野さんは大学では神学部に進み、色々経験した後、考えた挙げ句フランス料理人という仕事を選び料理人として生きていくことを決めたそうです。
このように、こちら本では道野さんが考案したフランス料理がたくさん出てきます。とても美味しそうで見た目もほんとに素敵です。
これらの料理を見ていると、たしかにフランス料理とは足し算の料理であることが分かりますね。
フランスが好きなわたしにとって魅力的な料理ばかりで、ぜひ1度お店に足を運びたいものです。
そして、本の途中で
道野さんは奥さんと結婚して、初めての子供を授かります。
このとき、道野さんは…
そうか、生きるとはこういうことなのか、と悟りました。人は命を順に橋渡しするために存在するのか。パズルの最後の1ピースがカチンとはまった感じ。
と仰られています。
現代の世の中、事実婚や子供を授からずに夫婦2人で暮らしていくカップル、LGBT、オープンリレーションシップなど様々な考えがあり、様々な人ががいます。
色々な在り方があり、人それぞれに生きる意味も違います。
ですが、「子供を授かる」ことは、人生に大きな意味を見出してくれるとわたしも思っています。
それだけ、「人」という存在は形容しがたい存在なのです。
ちょっと、考えにふけってしまいました笑
というように、この本では道野さんの考えやフランス料理人としての生き方が他にもたくさん載っています。
読む価値はあります。
興味を持たれた方は、1度お手に取って読んでみてください。後悔はしないと思います。
それではさよなわんわん🐕