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【ビジネス本再読】「EQ~こころの鍛え方」②~もっと「感情」に賢くなろう

日本では首相が指名が行われ新政権が発足しました。が、なんだかすでにあちこちで不協和音が・・・。政治のみならず、いろいろな面でも不具合が露呈され、さらには人々の中でも様々な不安や不満、そうしたものが少しずつ噴出してきているように思います。特にSNS界隈。誰もが気軽に思いを発信できるだけに、みんなが自由に考えを主張しています。

しかし、「文字」メディアの怖さは、言葉と異なりニュアンスが表現できません。さらには何度となく読み返すことで、気持ちが増幅されるという点もあります。しかも、意図的に攻撃的なメッセージを送りつけることで相手を貶めるという被害もみられるようになりました。うーん、なんだか悲しいですよね。とにかくいいから「アイミタガイ」を観ろ!といいたい(笑)。

こんな時だからこそ、改めて「EQ」について考え直し、少しずつEQを高めていくことで、こうしたことに惑わされることなく、人間の「良心」を大切にしていきたいものです。さて、前置きが長くなりましたが、今回も高山直さんの「EQ~こころの鍛え方」を一緒に考えて行きましょう。




相手に共感することが、感情をプラスの方向に整える。

「感情の利用」は、対人関係においては「相手に共感する能力」として表れます。たとえば顧客からのクレームのシーン。苦情を言われてイライラしたり、自分の感情が揺れてきたとき大切なことは、相手の立場に立てるかどうか(相手に共感できるかどうか)。「この顧客にとって本当に不都合だったのだ」「自分もその立場なら、同じような苦情を言うだろう」と、相手に共感することができれば、感情は落ちつき、正しいクレーム対応を行う準備ができます。「相手に共感する」ことで自分の感情を高揚させたり、自己をやる気に導いたりするケースは極めて多いのです。

「EQ~こころの鍛え方」高山直著より抜粋

そうなんですけどね・・・いくらこちらがEQを発揮しようとしても、ここ最近はカスタマーハラスメントでしたっけ?どうにも理不尽な方もいらっしゃいますからね・・・涙。私が前職を離れるきっかけの一つになったのも、コレが元となっているため、この項目は「高山さんの仰ることはごもっともだし、その通りにしたいのですが、どうにもそうならないシチュエーションもあるんですよね・・・」というのが本音です。

リッツカールトンのセミナーでのエピソード

かつて、日本でリッツカールトンのおもてなしが話題になった際に、リッツカールトンの本社の方を講師にしたセミナーに参加したことがあります(余談ですが、当時の価格で諭吉さん10数人分という目が飛び出る金額でした。しかし、そこは清水の舞台から飛び降りる気持ちで頑張りました。ま、その効果があったか否かは微妙なんですけどね・・・涙)。その際に、とにかくいちゃもんをふっかけてくるお客様に対し、ありとあらゆる提案を提示したそうなのですが、それでも頑として受け入れないお客に対し、きっぱりと「これ以上は無理です」と言い切ったというお話があり、なんとなく記憶に残っています。つまり、何でもかんでも頭を下げるのでは無く、これ以上出来ないとなれば、そこで区切りを入れること、という話だったと記憶しています。こういう姿勢も大事ですよね。

精神力の強さの源となるEQ

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
 習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」

逆境に置かれたこと自体を、むしろ幸せだと前向きにとらえる感情の持ち方も、強い精神力をつくりだします。

「逆境が起こる限り、僕は成長し続ける」。
感情に対し賢く対応することで、起こった問題や逆境に対し、その現実を喜んで受け入れ、そこで生まれる感情を、強烈なエネルギーに変えているのです。まさに、これこそがEQの持つ潜在力なのです。

同上

特に前者は有名ですね。私の経験も含めて、これらに対して思うことは、本人がその逆境に対し、なんとかしたいと内燃している場合、なかなか上手く回らない現状を打破する気持ちをパワーにして、いずれ解決策を見いだすプラスの力になると思います。一方、気持ちが沈んでとき、現状に対して「これは無理だ」と半ば諦め気味の場合、もちろんこれでは壁を乗り越えることは出来ませんよね。要は心の持ちよう。といってしまうと物事をシンプルに捉えすぎかもしれませんが、一人でダメなら、周りを巻き込んでみる、先輩に相談する、それこそ本に答えを求めてみるのも良いでしょう。とにかく動いてみることが大事なんだと思います。常に前向きに明るくまっすぐに・・・というセルフモチベーションだけでは息切れする時がいつか必ず来てしまうと思うので(←実話)・・・。

型を知り、習慣化するトレーニング

人のあらゆる行動は感情に影響を受けています。また同時に、行動することで感情を変えることができます。行動を習慣づけることができれば、マイナスに作用しがちな感情のクセをプラスの感情に変えることができるのです。
EQを開発するためのトレーニングも考え方は同じです。トレーニングの中心は日常生活の言動や行動を変え、習慣化することに置かれています。

同上

なぜ人間は習慣を好むのか・・・?たしか、脳は面倒くさがりなので、新しいことをやるよりも、普段と同じ事、繰り返し作業を好むのだ・・・というようなことを何かの本で読んだことがあります。ですから、思い立って何か新しいことを始めよう!と思っても、それこそ「三日坊主」に・・・という展開になってしまうんでしょうね。ですから、逆に新しい習慣が3日も持続したら、凄いことなんですよね!そう考えて、どんどん脳に刺激を与えていくつもりでチャレンジしていきましょう。EQトレーニングは別の機会に触れていきたいと思います。

新しい企業、新しい組織にこそ求められるEQ

いま、求められているのは、一人一人の社員が自ら考え、周囲と協働し、その過程で得られたさまざまな情報や知識を共有することで新しい発想を生み出していく組織です。そのためには、一人一人の社員が自らをモチベートできることが第一の条件になります。「凡庸な教師はただしゃべる。良い教師は説明する。優れた教師は自らやってみせる。そして偉大な教師は心に火をつける」これからの上司に求められる最も重要なことは、部下が自らやる気を燃やし積極的に行動するよう、部下の心に火をつけることです。

同上

これは高山さんが本を書かれた時代のお話です。もちろん骨子の部分は不変だと思うのですが、私にとってはどうしても「アフターコロナ」時代を迎えた今、そしてさらにはZ世代と呼ばれる新人類(死語?笑)たちに、熱血モードで指導するのはどうなんだろう・・・?と躊躇してしまいます。それこそパワハラだのと訴えられたり、私自身はまだ目にしたことはありませんが「退職代行」でしたっけ?月曜日の朝に出社してこない・・・なんて話になってしまわないだろうか?と心配も少し・・・。


昭和生まれの超氷河期世代としてはちょっと物申したい!笑

といいつつ、私自身は結構ガンガン先輩から、いい意味でシゴキというかご指導(笑)を受けて育った昭和生まれ&超氷河期時代人間なので、仕事があるだけ有り難く思わなきゃ、ということで、まあまあな無茶難題には若い時期にやってきた世代ではあります。そんな昭和時代・平成前期のマインドなので、大変だったけど、それを乗り越えたから強くなれたよね、勉強になったよね、とか思ってしまう現代のZ世代チームからは「古い!」と一刀両断されそうな考え方が抜けない人間なんですけどね・・・(といいつつ、あれはあれで大変だったけど、今となっては良い思い出でもあるんですけどね・・・と昔を懐かしみたい気持ちもあったりします・・・笑)。


令和には令和の接し方がある(はず)!

とはいえ、いつの時代も変わらないと思うのは、相手への共感ですよね。タイパだ、コスパだ、とすぐに結果を欲しがる若い世代には、それに合わせた成長プログラムを用意し、我々からすると「なんだか甘ちゃんだなー」なんて思いもあるかもしれませんが、それでも結果を出すことでやる気やモチベーションがあがって業績が伸びてくれれば、それはそれでいいじゃないか、という発想でもいいんでしょうね。それこそマニュアルとかに慣れているわけですから、EQに関する文言なども彼らにストンと落ちるレジュメがあれば、実は物わかり良く掴んでくれるかも・・・ですよね?ま、あくまでも仮想であり理想ですが(笑)。それと私自身がアップデートしなきゃいけないってことでもありますね、反省です(笑)。


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