【ビジネス本再読】「EQ:リーダーシップ」③~EQとリーダーシップ
先日、衆議院選挙が行われ、各党・各議員の悲喜交々の光景が繰り広げられました。また、スポーツでは日米両国で日本シリーズとワールドシリーズが開かれており(ちょうどアメリカではドジャースが勝利!という嬉しいニュースが飛び込んできました)、NBAではなんと河村選手が日本人4人目のNBAプレーヤーとしてデビューを飾るなど、日本の政局ならびに経済云々についての暗雲を吹き消すようなスカッとする話題で毎日楽しませてくれています。
そこで共通するのが、いずれも「チーム戦」だということ。もちろん議員さんやスポーツ選手個人をフォーカスする見方もできますが、やはり議員や選手一人では限界がありますよね。そこはチーム(政党)がまとまって難題を解決していく必要があるわけです。これはもちろんビジネスでも同じであり、世界中至る所でチームが存在し、そのどこであってもリーダーがいるわけですよね。ではどうやってチームを率いていくか!?やっぱり私はリーダーには「EQ」が必要だ、と改めて読み進めていく中で痛感した次第です。前置きが長くなりましたが、今回もダニエル・ゴールマン氏の「EQ:リーダーシップ」を一緒に考えていきましょう。
絶妙なユーモアの持ち主
ミスターポジティブといえば新庄監督!
このエピソードを読んですぐに頭に浮かんだのが、先日、来季も指揮を執ることが発表になった、北海道日本ハムファイターズの新庄監督です。どんなときもポジティブメッセージを送り続け、選手を鼓舞し、チームに明るさをもたらす希代のエンターテイナーといっても過言ではないでしょう。マスコミへのコメントも常に冴えていますよね。あれほど愛されるキャラクターはなかなかいらっしゃらないですよね。
先日のドラフト会議も選手たち以上に一番目立って(しかも一番カッコいい!)いたのは新庄監督でしたからね(笑)。きっと監督は明るい雰囲気がもたらす効果を分かっていらっしゃるんでしょうね。クライマックスシリーズでも「愉しむ!」という言葉をチーム全体で発信されていました、こういう言葉のチョイスこそ「言葉のチカラ」を理解されている証拠だと思います。
自己認識が優れている
ちょっと懐かしい政治話を・・・
かつて「私はあなたとは違うんです!」と取材陣を怒鳴りつけた首相がいましたね、確か彼は「私はあなたとは違って自分を客観的に見ることが出来るんです!」というようなことを仰っていたように記憶しています(違っていたらスミマセン)。もし客観視できるなら、なんで自分の身には重すぎる役職を引き受けたんでしょうね・・・?やっぱり一国のトップというのはそれだけ魅力があるんでしょうね(つい、このあいだまで首相の座にしがみついていた自称「聞く力」のある方にも同じ事を思いましたけどね)。
私は例のスピーチライターの原稿に賛成です!
さて、今例に挙げたお二方こそ、上記エピソードとは正反対のリーダー。自分ことを客観視できれば、自分に足りない部分は周囲にサポートしてもらい、チーム全体で自分以上の力を出せるように工夫すれば良いだけのこと。あ、これだと総裁選に出ていたレジ袋の方のスピーチみたいですね(笑)でも、あのスピーチライターが書いたと思われるあのコメントは私も同感でした。ただ、あの方の場合は申し訳ないけど、もう少しいろいろな分野で勉強されたら良かったのにな、と思いませんか?せっかく恵まれた境遇なんですから。本当にもったいないことです。
共感力こそが必須条件
私は喜怒哀楽を前面に出すことに賛成派です!
これは賛否両論ありそうですが、私自身は喜怒哀楽を出す(出し過ぎる?)タイプのリーダーでした。決してEQが高いかどうかは分かりませんが、それでもスタッフと共に喜び、時に怒り、楽しいときは一緒になって大笑いする・・・という非常に分かりやすいキャラクターでした。一方、例えばプロ野球ならかつての野村監督は、そうした喜怒哀楽を前面に出すタイプではなかったように思います。野村監督は得意のボヤキをマスコミ陣の前で披露し、翌日のスポーツ誌の見出しに使って選手たちを鼓舞する、という高度なテクニックを使っていました。
人は「明るい所に集う」からこそ、リーダーの力量が問われる
しかし、我々一般人はそうした手法(つまりは間接的にチームのメンバーを褒める、𠮟るなど)は使いにくいですので、やっぱり「分かりやすいキャラクター」の方がいいんじゃないかな、と思っています。まあ、もちろんリーダー本人があまり感情を出すタイプでないならば、そこは無理して明るく振る舞う必要は無いと思いますが。ただ基本は「人は明るいところに集う」ものだと思いますので、やっぱりチーム全体が明るく楽しい、なんだか一緒にいたくなるという空気を作ることが出来れば、8割方成功で、そうした空気を作る原動力はやっぱりリーダーの「チームへの思い」なのかな、と思いました。それだけに「EQ」はいつの時代も変わらず大事な考え方ですね。