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【ビジネス本再読】「EQ:リーダーシップ」①~リーダーの一番大切な仕事

本当に久々の【ビジネス本再読】シリーズです。勝手にこれをライフワークというか私の中ではnoteの中心に考えていたのですが、気になる「出来事」や気になる方々の「言葉」や、はたまた個人的なエピソードなどを書いていたら、気づくと相当月日が経ってしまいました・・・。ま、気長に地道に続けていきたいと思います。そして今回はダニエル・ゴールマン氏の名著「EQ:リーダーシップ」です。今こそ読み返したい不朽の名作といっても過言ではないと思います。では「EQ」の世界を一緒に改めて考えていきましょう。


優れたリーダーは、最高の力を引き出す

優れたリーダーは、人の心を動かす。優れたリーダーは人の情熱に火をつけ、最高の力を引き出す。リーダーシップを論じるとき、戦略、ビジョン、アイデアなどがしばしば話題になるが、現実はもっと根本的なところにある。優れたリーダーシップは、感情のレベルに働きかけるものなのだ。戦略を立てるにせよ、人を動員するにせよ、成功するかどうかはリーダーの姿勢にかかっている。ほかの要素が完璧だとしても、部下の感情を正しく方向付けてやるという根本的な部分で失敗すれば、満足すべき結果は得られない。

ダニエル・ゴールマン「EQ:リーダーシップ」より抜粋

人間は感情の生き物、とはよく言ったものでまさにその通りですよね。やはり「理詰め」で正論を言われても「とはいってもね・・・」と思ってしまうコトってよくありますよね?やっぱり相手の「感情」を突き動かす強いパッションがあってこそ、周囲がついて行くのではないでしょうか(ま、理想論ですけどね)。とはいえ、「感情」だけでもダメであり、やはりそこにはバランスが必要ですよね。私などは90%以上が「感情」だけで動かしてきたので、なかなかしんどかったです(涙)。今思うともう少し頭を使って賢く振る舞えればもう少し違った結果だったのかな、とも思いますが、まあ、それは別の話ということで(笑)。

リーダーの感情は伝染する

集団のミッションをここ人にとって意味あるものに出来るか否かは、リーダーの腕にかかっている。リーダーが仕事に対して明確な方向性を示してやれば、部下達は柔軟に対処し、最高の知恵を発揮するようになる。このような行動を通じて、リーダーは感情面で大きなインパクトを与えうる。

同上

前述と矛盾するようですが、これもまた真実。やっぱりどこまでいってもリーダーの力というのは大きいもので、部下にあたる人々は、トップ(ボス、リーダーなど)の顔を伺い、さらには影響を受けるんだと思います。ですから組織をどんな色にでも染めることの出来るリーダーというのは、もの凄いパワーの持ち主なんですよね。しかし、悲しいことに学校では「リーダー論」というような授業はありませんし、それこそ千差万別、十人十色の世界。だからこそ、自分で必死に見つけていかなければいけないわけで、当時の私は貪るようにリーダー本を読み漁り、トライ&エラー(というか9割エラー・・涙)しながら自分なりのリーダーを作っていったものです。そういう意味では「分かりやすいキャラ」というのは、リーダー像としてはアリかと。部下から分かりやすいですからね(笑)。

笑いは能率を向上させる

笑い声は感情の伝染性をはっきりと示してくれる。笑い声を聞くと、私たちは自然に笑顔になったり笑い声を上げたりする。それが連鎖反応のようにグループ全体に広がっていく。笑いが伝染しやすいのは、人間の脳に笑顔や笑い声を感知する回路が特別に組み込まれているからである。職場に笑い声があれば、それは従業員達が頭だけでなく心も仕事に集中している兆候といえる。しかも職場での笑い声は、陳腐な冗談とは無関係である。笑い声は、自分たちは波長があっている、自分たちはうまくやっている、ということを再確認するメッセージである。それは信頼、気安さ、世界観の共有を示す。今のところ何もかもうまくいっている、という信号である。

同上

10数年、いや、干支一回りくらいでしょうか、所属長職を勤めたわけですが、上手く回っているチームだったときには、自然と笑い声が生まれていたように思います。これは多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。「仕事」なんだけど、とにかく職場に来るのが楽しい、一緒に働くのが楽しい、そんな雰囲気。スポーツで言うなら「フロー体験」というのでしょうか。しかもここで書かれているように「陳腐な冗談」による笑いではなく、「阿吽の呼吸」による居心地の良さ。ただしこれが永遠に続くわけではなく、まさしく「天地人」。天の時、地の利、人の和が揃った数少ないタイミングのみ作ることの出来る奇跡のような瞬間なんですよね。こういう空気を自在に作りだせるようになれればいいのですが・・・(というより、本当は私ではなく、一緒に働いていたメンバーが作ってくれていたと気づくのはかなり後だったのですが・・・私の場合。本当にメンバーに感謝です。)

明るい雰囲気はいい仕事につながる

気分がいいと、人は最高の能力を発揮する。気分がいいと頭の回転が速くなり、情報の理解力が上がり、複雑な問題にも正しい判断を下すことが出来、考え方も柔軟になる。明るい雰囲気の下では、人は他人や物事をより前向きに見ることが出来る。そうなると、自分の目標達成能力についても楽観的に考えられるようになり、創造性や決断力が向上し、他人の役に立とうとする意欲も高まる。チームにおいては、よい雰囲気はとくに重要だ。リーダーがチームを熱意と協調の雰囲気に導けるかどうかで成功が左右される。一方で集団内に感情の葛藤があってメンバーの注意力やエネルギーが共通の目標からそれるようなことになれば、業績に悪影響が及ぶ。

同上

これはまさに先ほど書いた内容そのもの。リーダー役だけが空回りしてもいけませんし、フォロワー(部下たち)におもねりすぎてもいけません。なかなか難しいですよね、正直。恐らくどのチームも最初はイザコザがつきもの。そこから徐々にチームとして形作られ、そして「好循環」が築かれていく・・・というのが理想なのですが、そこまでの道のりは相当しんどいです。なんど諦めそうになったことか!(ま、結局退職したんで、諦めたってことかもしれませんが・・・私の場合)ただ、そんな私でも、「いいチームだな」という組織に恵まれたことはあるので、当時のことを懐かしく思い出すこともありますし、こうして再読すると当時の思い出が蘇ってきます(良い思い出も、そうでないものも・・・笑)。

笑顔が売り上げを伸ばす

現場が明るい雰囲気なら、ビジネスにも良い結果が出る。店員の対応がよければ、客はその店を「買い物するのに楽しい場所」を考えるようになる。そうなれば、その客が繰り返し来店するだけでなく、クチコミによる評判も広がる。しかも、店員が明るい気分ならば、顧客に対するサービスもさらに良くなる。積極的な店員のいる見せの売り上げ成績が一番良かった。調査した小売店舗のすべてにおいて、店員の雰囲気ひいては店の売り上げを左右する感情風土を決めるのは、店のマネジャーだったのだ。マネジャーが元気一杯で自信に満ちて楽観的だと、その雰囲気が店員にも伝わる。

同上

ま、私なんぞがダニエル・ゴールマンさんにもの申すわけではないですが、たしかに店の雰囲気を決めるのはマネジャー(リーダー)なんですが、やっぱり共に働くチームのフォロワーたちの力も大きいかなと思います。ただ、フォロワーだけが良くて、リーダーがダメダメだったら、結局良くはならない(現状維持はなんとか保てても、売り上げを上げるまではなかなか難しいのでは?)と思います。そう考えるとリーダーの力って大きいですね。部下であるチーム全体を一つの方向へ導く「船頭」役が求められているんでしょうね。

職場の雰囲気が結果の差を生む

快活な店員は顧客を満足させるために人一倍努力するので営業成績も上がる。企業風土としてのサービス思考が1%改善するごとに、収益が2%増える。業績を左右するものが企業風土だとしたら、企業風土を左右するものは何か?それは「リーダー」という一人の人物の行動に起因していることが分かる。

同上

これもまさに前述の通り。贔屓のお店だったのに、いつからか雰囲気が変わったなと思ったら店長さんが替わってた・・・なんてこと経験ありませんか?特にチェーン店だったりすると、売り物に違いは無いわけですから、やっぱり「ご贔屓さん」になるには、その店で働くスタッフ、なかでも統括するリーダーの力は大きいですよね。

私も当時はなんとか一人でも多くの生徒さんに来てもらおうとあれこれ考えていました、常に。それは「営業」という気持ち(がなかったわけではないですが)よりも、「こんなに素晴らしい塾なんだから、なんで来ないんだろう?」と本気で思い込んでいた、という感じでした、本当に。そして中でも「これだけ最高のスタッフがいるんだから、絶対楽しく勉強する習慣を付けられる」と結構本気で思っていましたね。だって勉強習慣が付けば、成績って普通は上がっていくじゃないですか。成績が上がれば、自分も嬉しいし、親御さんにもきっと褒められるでしょうし、それこそ塾に来れば先生たちにも一緒に喜んでもられる・・・そうしたらもっと頑張りたくなる・・・なんていうのはまさに「善循環」ですよね。こういうことに四六時中取り組んでいた時期がありました・・・笑。

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