家事育児と仕事どっちが大変? 男性育休取得者は「仕事」で一致 女性も納得の理由とは?
「慣れない家事育児をするくらいなら仕事をしておきたい」という理由で、育休取得に踏み切れない男性は多いかと思います。
激務で、あまり家事育児に関わったことがない男性からすれば、なんか大変そうだし、家事育児に専念するのは二の足を踏みますよね。
仕事と家事育児はどちらがストレスが溜まるでしょうか?よく記事でみかけるテーマです。
私が友人や同僚(みんな激務業界)に聞いたところ、育休を長期間取得した男性に限定すれば、全員一致で「仕事が大変」でした。
女性陣から袋叩きにあい、炎上しそうですが、これには男性育休ならではの大きな理由があります。
男性の育休中は夫婦ともに育児に専念している場合が多く、長期的なワンオペとなりづらいためです。
家事育児のつらさを身をもって体感
平日の我が家の家事育児のタスクは、ざっくり次の通りです。
・午前7時~午前9時
3歳の娘→おむつを替えて、着替えの手伝い。朝ご飯を作って食べさせる。歯を磨いて保育園の持ち物の準備をして、片道15分抱っこして保育園に送る。
0歳の息子→おむつを替えて着替え。離乳食を作って食べさせる。ミルクを作って飲ませる。
・午前9時~午後5時まで
0歳の息子→おむつ替え、ミルク飲ませるを繰り返す。ベビーカーで、買い物、図書館や習い事などにお出かけ。
・午後5時~午後9時
3歳の娘→保育園へのお迎え。帰宅後、風呂に入れる。全身にクリームを塗ってドライヤーで髪を乾かす。晩御飯を作って食べさせる。歯を磨いて、絵本を読んで寝かせ付ける。
0歳の息子→風呂に入れる。離乳食を作って食べさせる。ミルクを飲ませる、おむつ替えを繰り返す。絵本を読んで寝かせ付ける。
・午後9時~午前7時
自由時間、夜泣き対応
タスクが多すぎて、私一人で毎日これをこなすと想像するだけで、メンタルが崩壊しそうになります。
そう、これこそが妻がワンオペ育児をするきつさだと思います。
毎日毎日、自分がきつくても休みなく家事育児のタスクを繰り返す。終わりがない。
育休取得から4か月が経過し、これが肉体的にも精神的にも疲弊するということが身に染みて分かりました。
男性の育休中はワンオペではないことが多い
これだけ大変なタスクがあっても、なぜ男性の育休取得者は「仕事の方が大変」と言い切るのか。
それは男性の育休中はワンオペ育児ではないことが多いからです。
男性が育休を取得する時期は、出産後の割合が高く、妻も育休を取得しているもしくは、専業主婦であり、仕事に従事していない場合がほとんどです。
少なくとも私の周囲は全員このような状況です。
つまり、夫婦2人が家事育児に専念できる状態なのです。
「ご飯と離乳食を作るからほかをよろしく」「今日は午前は私が全部やるから、午後はジムに行くね」「今日と明日は俺が全てタスクをこなすから、明後日は飲みに行く」とか、互いにメリハリを利かせて家事育児をすることができます。
夫が家事育児を早めに覚えることで互いに自由時間を確保することができます。
知り合いのワンオペママは「育休中の男って、本当の育児のつらさ分からないよね。だって、2人で分担できて、出かけられるじゃん」と話していましたが、今は心から納得します。
仕事の方がきついとは言ってはいけない風潮
「家事育児より仕事の方が大変って、妻や会社の人には言えないよな」
という話にも男性陣と話しているとよくなります。
確かに、「5日間育休をとったけど、何していいか分からず、仕事の方が楽だ」とかいう話が好まれますよね。
激務業界で働く私にとって、仕事は、時間的制約や、責任、上司からのプレッシャーが大きく、非常にストレスのかかる生活を送っていました。
そのため、私は、「夫婦ともに育休中という条件なら、仕事の方が大変」という結論です。
ただ、仮に長期間のワンオペとなると、私の精神は崩壊するだろうなというくらい家事育児はストレスがかかります。
私の体感として、長期間のワンオペを強いられるなら家事育児の方がきついです。
家庭の状況により男性への負荷は異なる
ここまでもろもろと書いてきましたが、結局は家庭の状況によって違うかと思います。
事情があり育児が大変な方もいれば、激務過ぎて仕事がきつすぎる男性もいます。
出産直後は妻を休ませたいため、実質ワンオペとなり一時的にきついこともあったりするかと思います。
どちらが大変かは、その人の状況(子どもの年齢・人数、仕事の内容、サポートの有無など)や性格、環境に依存します。
ただ、家事育児の苦しさを聞いて、育休取得を過度に恐れを抱いている男性には、夫婦ともに育休を取得している場合は、ワンオペとは全く負荷が違うことは知っておいてほしいと思います。