shinya(シンヤ)

元公務員/現病院勤務の会社員/社会福祉士/webライター/自身の医療・社会福祉の現場経験や知識が多くの人の生きる力になれば幸いです/webサイトあります/ https://shinya-efficientlife.com/

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国家試験(要配慮者)支援専門員の経験から

私は2018年から、ある国家試験の配慮を要する受験者の支援専門員を担っている。 社会通念上、国家試験、あるいは民間資格試験には”障がい者”や”妊婦”など配慮を要する場合、事前申請のうえで試験当日に環境や時間、福祉用具の持ち込みなどの配慮を受けることが可能である。 合理的配慮の内容は多様であり、パニック障害で大声や物を投げてしまうため個室、肢体不自由(車いす)によりテーブルの高さ調節及び空調管理、視覚障害のため拡大読書機持ち込み及び試験時間の延長、盲導犬付き添い、妊婦は途中

    • 宮崎駿はなぜ『となりのトトロ』を作ったのか

      宮崎駿はあるインタビューで、 「はっきり言いたいのは、あの時代が懐かしいから作ったのではありません。やはり子どもたちがあの作品を見たのをきっかけにして、ふと草むらを駆けたり、ドングリを拾ったりしてくれないかなとか、もう本当にわずかになっちゃったけど神社の裏側にもぐって遊んでくれないかなとか、自分の家の縁の下を覗いてドキドキしてくれないかなとか、そういうことなんですよね」と語っていた。 映画の最初のシーンで、田舎の家に引っ越してきたメイとサツキが、家中のふすまを開け、部屋や納

      • 春はあけぼの/枕草子

        「春はあけぼの」で知られる枕草子は、夏は「夜」、秋は「夕暮れ」、冬は「つとめて(早暁)」と、1日の中で季節ごとの好ましい時を挙げています。 あけぼのとは、ほのぼのと夜が明けてくる頃のことです。寒さも緩み、日の出も徐々に早くなる頃の明け方は心が浮き立つという人もいるでしょう。 あけぼののように、日本では豊かな自然環境を背景にしながら、四季を愛でる文化が育まれてきました。特に春は、新たな生命が芽吹く季節でもあり、会社において4月は、新たな年度が始まる月でもあります。 そうい

        • 近畿大学卒業式 講演 本田圭佑さんの言葉

          令和4年度 近畿大学 卒業式の講演に、元サッカー日本代表 本田圭佑さんがゲストとして登壇しました。 現役時代から数多くの実績と名言を残してきた本田圭佑さんですが、今回の登壇でも説得力と愛情あふれるエールがありましたので、紹介したいと思います。 ①欲望を解放しろ、限界を決めるな 『皆さんは道徳感があって、どういう空気を読まないといけないのか、僕が見てきた世代の中でもトップクラスに理解しています。一方で、その賢さや常識が、夢を持つことの足かせになっていると思います。 子供の

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        国家試験(要配慮者)支援専門員の経験から

          井の頭恩賜公園

          1917(大正6)年に誕生した”井の頭恩賜公園”は、三鷹市と武蔵野市にまたがる都立公園である。 中心には外周約1.5kmの「井の頭池」があり、のんびりスワンボート(足漕ぎボート)などを楽しむことができる。 さらに、雑木林や井の頭自然文化園、三鷹の森ジブリ美術館などを擁しており、地域住民の憩いのスポットとなっている。 私も大学が近くにあったため、気分転換でよく訪れた。 ランニングやギターの弾き語りをしている人。 “夕やけ橋”下の川沿いを散策している人。 さて、日本列

          井の頭恩賜公園

          社会保障のしくみを簡潔に解説します

          1.権利としての社会保障 社会問題、生活問題に対し、国が責任を果たすものが社会保障制度です。 1950年の社会保障審議会”社会保障制度に関する勧告”の中では、「疾病,負傷,分娩, 廃疾,死亡,老齢,失業,多子その他困窮の原因に対し,保険的方法又は直接公の負担において経済保 障の途を講じ,生活困窮に陥った者に対しては、国家扶助によって最低限度の生活を保障するとともに、公衆衛生及び社会福祉の向上を図り、もってすべて の国民が文化的社会の成員たるに値する生活を営む ことができる

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          第5回 WBC MVP大谷翔平選手の言葉

          第5回 WBC 日本チームが決勝でアメリカを破り、3大会ぶり3度目の世界一に輝きました。 そこで、侍ジャパン公式ツイッターが、決勝戦前の円陣の様子を投稿したのですが、”大谷翔平選手の円陣声出しが名言すぎる”と話題になっています。 投稿内容ですが、選手が集まるロッカールームで、栗山監督に「翔平、お願いします」と呼ばれた大谷選手は以下のようにナインに声をかけました。 「1個だけ、憧れるのを辞めましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターにトラウト、ベッツがいた

          第5回 WBC MVP大谷翔平選手の言葉

          無料低額診療事業についてわかりやすく解説します

          病院勤務をしていると、「体調が悪くて(身体が痛くて)受診したいけど、お金がないからできない」、「急に入院することが決まった(高額な治療が必要になった)けど、お金がないから無理です」というような相談を多く受けます。 このように、経済事情によって”体調が悪いのに病院に行けない”と悩んでいる人は少なくありません。 そのような人をサポートしてくれるのが”無料低額診療事業”という制度です。 しかし、こういった制度があることを知らなかったり、知っていても詳細がわからない人がほとんど

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          ユビーAI問診についてわかりやすく解説します

          ユビーAI問診とは、Ubie株式会社が2017年頃にサービス提供を始めたWeb問診票システムの1つです。 ユビーAI問診の導入により、医療機関の業務効率化につながることから、近年導入する現場が増えてきています。 筆者が働く医療機関においても近日中に導入される見通しですが、早くもご高齢の方を中心に「難しいんでしょう?」「覚えられるかな?」と不安や心配の声があがっています。 この記事では、ユビーAI問診について、①患者さん向け、②医療機関向けに分けて解説していきます。 1

          ユビーAI問診についてわかりやすく解説します

          手話という言語について

          最近、世間ではTVドラマ等の影響か”手話”という言語が注目されている。 手話とは主に聴覚に障がいのある人が手・指や体の動き、視線や表情などを使って表現する言語である。 聴覚に障がいのある人と接したことがない、あるいは手話自体を見たことがない人にとっては馴染みがない言語だといえる。 私が手話に触れたのは5年前、つまり社会人になってからであった。 当時、私が配属された部署の上司が聴覚に障がいをもっていた。 同部署内のコミュニケーション手段は、”手話”あるいは”筆談”が主

          手話という言語について

          図書館という世界

          先日、祖母が亡くなった。   祖母は、75歳の時に大学(通信)心理学専攻に入学し、レポートとスクーリングを難なくこなして卒業した強者だ。 スマホを使いこなし、亡くなる直前まで、LINEで「元気だよ」とスタンプを送ってきていた。 そんな祖母は、私が幼い頃、よく”図書館”に連れて行ってくれた。 1968年に建てられた市の図書館は木々に囲まれ、建物自体も葉で覆われているようなあまり生気を感じない外観であったが、ほんのり香るカビ臭さや薄暗く迷路みたいな間取りから”ミステリアス

          図書館という世界

          ダイバーシティカップという可能性

          “ダイバーシティカップ”とは、2015年より東京と大阪で毎年開催されているフットサルの大会である。 参加者は不登校、LGBT、依存症、精神障害、被災者、ホームレスやひきこもりなど多様な社会的困難を持つ当事者とその支援者であり”立場を超えてサッカーという共通のスポーツを楽しむ”ことが目的である。私はボランティアという立場で参加した。 内容は次のとおりであった。 ①アイスブレイク(参加者全員で自由に動き回り1人1人の名前を呼んでジャンプハイタッチをする)、②チームに分かれて

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          生活困窮者支援での学び

          私は、2016年から東京都内の生活困窮者支援団体の活動にボランティアとして参加している。 内容としては、炊き出しや駅周辺・公園で夜回りをしながら路上生活をされている方々に生活、医療、法律相談の紹介、チラシの配布などであった。 そこには、ネットカフェに泊まりながら派遣で働く若者、パートナーのDVから避難してきた女性、低年金・無年金の高齢者、刑務所から出所後住まいがなくて困っている人、障害があって働けず実家にいるものの両親と折り合いが悪く、なんとか実家を出たいという人、生活保

          生活困窮者支援での学び