3年やって分かった、子連れドルヲタのお出かけTips7つ
人間の想像力には限界があり、世の中はなにが起きるかわからない。
10年前の自分は....週末はジムに行き、山登りをし、たまにライブに行き、毎年友達とフジロックに全日程参加していた。友達と遊ぶのが大好きで、異性と交遊するような余裕はそう多くはなかった。
いま、私は妻帯者で、子供が二人いて、週末はだいたい妻子と一緒にいる。朝起きて、飯を食べ、散歩をしたり、遊んだりして、日が暮れれば風呂に入れて寝かしつける。ごくごく平凡な生活である。(近頃はこうした状況を選ばないor選べない人も多く、「平凡」ではないのかもしれないが)。10年前の自分はこうした平凡さを嫌がっただろうが、私は満足している。一見平凡に見える日々でも、微細な変化を愛でる眼と心があれば楽しめるものだ。
我が家が少し、平凡でないのは、「毎週末のようにアイドルの"現場"(=イベントやライブなど)に足を運んでいる」ということだろう。まだ子供がいない頃、たまたま同時期に夫婦でNegiccoにハマり、以降は
- 新宿でリリイベ(=新作発売に伴うイベント)ありと聞けば、行って「今回も最高です」と言い
(実際は何も喋れないことも多い)
-日比谷野音でライブがあると聞けば、客席は埋まるかと心配しながら周囲を勧誘し
(そして現場で号泣)
-柏崎市でライブがあると聞けば、首都圏から車をぶっ飛ばして向かい
(地方の小さい会場だとライブ中に客席を練り歩くことも!!)
-新潟で平日にライブがあると聞けば、揃って有給が取れぬかと算段する
(こういう時にとんでもなく素晴らしい対バンを開催することが)
といった生活を送っていた。(まあこのくらいはドルヲタ、というかネギヲタとしてはごく平凡なものだ)。子供が2人生まれた今も、そんなに変わらないくらいの活動量でドルヲタをやっている。
そして気づいたのだが、首都圏在住のドルヲタ、中でも拠点を新潟に置くNegiccoのヲタクは、度重なる遠征を通じ、育児におけるお出かけスキルが飛躍的に向上する。
中にはドルヲタではない人や、子供がいない人にも有用な情報があるようなので、備忘用に書き残しておこうと思う。今は平凡な毎日も、いつか忘れてしまうものだから。
子連れ遠征のポイント7つ
遠征の要素を分解すると、
・アイドルのライブ開催地に移動し、
・ライブを観賞し、
・宿泊し、
・帰宅する
というシンプルなものだ。これらのタスクを滞りなくこなすうち、得た知見は以下の7点である。
・食事やチケットより、宿
・和室の宿ばんざい
・屋外ばんざい。ホールはOK、ライブハウスは諦める
・新幹線は余裕を持って
・車は乳離れができてから(が推奨)
・荷物は送る
・帰宅が夜9時以降になるなら泊まる
食事やチケットより、宿
「メシより宿」とは『水曜どうでしょう』の名言だが、ドルヲタの遠征にはこれに「チケット」が加わる。そもそも遠征のきっかけとなるのはライブの発表。
だが、通常、ライブ発表時はすぐにはチケットの確保はまだできない。ここに落とし穴がある。
日程と場所が発表されたら、やるべきことは宿の確保なのだ。独身や子なしであれば、寝ずに移動や漫画喫茶、温浴施設で仮眠など様々な選択肢があるが、幼子と一緒では無理な話だ。幸い、多くの宿泊施設はある程度の期日までは細かい日程の変更やキャンセルを無償で受け付けてくれる。
和室の宿ばんざい
ではどの宿を確保するか?会場または現地までの交通機関でアクセスが良い、というのは前提として、選ぶべきは和室。和室は良い。幼子はとにかく寝相が悪い。中邑真輔もかくやという姿勢でYeahoh!と暴れる。入場〜花道でのYeahoh!〜イングインしてロープでのYeahoh!〜リングアウトしてもYeahoh!、というレベルでクネクネと動き回り、それでも寝る。一般的なホテルのベッドでは当然、落ちる。親は気が気ではない。昨今は子連れに優しいホテルが増え、ベッドにガードをつけてくれる事も多いが、それでも落ちるものは落ちる。子供によってはベッドとガードの間に挟まる事故もあると聞く。気が気ではない。
和室はどうだ。布団という名のリングから場外乱闘にもつれ込んだとしても、つつがなく試合を終えることができる。冬場であればスリーパーを着せておけば問題はない。幼児は寝かしつけ時には暴れるものだが、和室であればハイフライフローもキンシャサも簡単にかけることができ、たやすく3カウントを取ることが可能だ。捗る。
屋外ばんざい。ホールはOK、ライブハウスは諦める
子供は体が未発達なので、密閉空間で大音量の音楽を聴かせるのは避けなければならない。だがライブは行きたい。誰かに預けられればいいが(実際、地方でも探せば託児所は見つかるし、利用したこともある)、遠征では難しい。慣れない施設に預けることに抵抗感のある人もいるかもしれない。
まず重要なのは場所選びと、退くという決断だ。
音にもみくちゃにされるリスクまであるため、ライブハウスは論外だ。何かあれば子供はもちろん、アイドル様、他のヲタクに迷惑がかかってしまう。ホールはスピーカーの前でなければ検討に値する。
ベストは野外だ。遠くにいればそこまで耳に負担はかからない。いずれの場合も、子供の耳を保護するためにイヤーマフの着用は義務だ。なお、公演中に子供をどう静かにさせるか、についてはまた別途説明しよう。
*なお、私は医療従事者ではないので本項については専門家の意見も参考にされますよう。
新幹線は余裕を持って
購入・利用時間とも余裕が肝心。えきねっとで購入できるタイミングになったらすかさず購入するのが良い。乗り換えの時間は多めに...。特に、ベビーカー移動ではエレベーター必須。
車は乳離れができてから(が推奨)
子供は泣く生き物。何故なら感情表現に「泣く」という手段が占める割合が大きいためだ。そういう事情が分かっていれば、公共交通機関で泣こうがなんだろうが問題はないとも思うのだが、実際のところ気兼ねはする。他人の迷惑になるのは厭だ。加えて、少子高齢化のためか子側の事情を解らぬ輩も多い。何か厄介事になればたまったものではない。アイドルのヲタクとして恥じない行動をしなければならない。Negicco様のヲタクなら尚更だ。
そこで子連れは車移動を選びがちだが、乳飲み子がいる場合、車での長距離移動は推奨できない。子供はベビーシートに固定せねばならず、移動中の授乳などができないためだ。泣き叫ぶ我が子の声をBGMに次のサービスエリアまでの距離を気にするのは、なかなかにきつい体験だ。
この点、新幹線ならば授乳室がある、オムツ替えもできる、泣けばデッキに出れば良い。相応の金銭はもちろんかかるが、それは「子連れでもドルヲタとして遠征する」という選択をしている以上、甘受する他ない。推しと我が子のためなら他の予算を削るのだ。
荷物は送る
公共交通機関での移動時に問題となるのが荷物だ。子ひとり出動するだけで膨大な付属物がつく(オムツ、飲食物、着替え....)ことを忘れてはいけない。それが泊まりとなるとどうなるか。子の寝間着、歯磨きセット、風呂セット、イヤーマフ....シャレにならない。親の荷物はどうでもいいとしても、グッズを持っていかねば推しに申し訳ない。さらに、ライブ参加後には物販で何かを購入し、以って推しを支えねばならぬ、必定、ものは増える。
クロネコさんの出番である。これ以外の解決策を、私は知らない。
帰宅が夜9時以降になるなら泊まる
「そこまで色々やるなら泊らなければいいのでは?」という気持ちはわかる。だが子供のために、毎日決まった時間に、それもそう遅くない時間に寝かしつけねばならない。親も草臥れる。ライブの感想は新鮮なうちに話したい。外泊は外泊で疲れる部分もあるが、無理せず泊まることを推奨したい。泊まれば宿泊施設を利用し、飯を食う。地域にお金が落ちる。Negiccoは新潟経済の活性化に寄与しているのだ。
Negiccoは11月24日(sat)@中野サンプラザ公演です
以上、つらつらと書くうちにも「旅先での病気」「病気を避けるポイント」などが思いついたが、一旦はこの程度で筆を置くことにしよう。
散々遠征の話を書いたが、Negiccoは直近の活動として11月24日(sat)に中野サンプラザで公演をする。今回は7月発売の最新アルバム『MY COLOR』をライブで表現する、というものだ。同アルバムはNegiccoの高い音楽性を余すことなく表現したものであり、前作の『ティー・フォー・スリー』に続いて...(以降は長いので、また書くとする)
Negiccoの高い音楽性を感じるためには、フル生バンドが好適。今回のメンバーは
sugarbeans(Key)
末永華子(Key)
設楽博臣(G)
千ヶ崎学(B / KIRINJI)
岡本啓佑(Dr/黒猫チェルシー)
という豪華メンバーなので、ご興味のある方はぜひ。6800円だが、その価値は間違いなくある公演になることは間違いない。
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