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自己理解こそ自己防衛

「わかってよ」という感情がある。
「わかりたい」という感情もある。

正反対のようで、どことなく似ている。

「わかってよ」は言葉のわりに攻撃的。
激しく唾が飛んでくるような必死さがにじむ。
「わかりたい」には柔らかく温かい印象がある。

命を救うのは、きっと  
「わかりたい」だ。


最近あるドラマにハマっている。
「13の理由」という作品だ。

主人公の女子高生が転校先の学校でイジメやレイプの被害に遭い自死する。遺書として13本のテープを残し、仲間に託すという衝撃的な内容だ。

テープは今は亡き女子校生からの「わかってよ」だった。なのに、とても柔らかくて温かい。

大人の社会が生きにくくなればなるほど
子供の社会は悲惨になる。

目の前の人が必死に「わかってよ」「わかりたい」を主張しても、うつむいて無視する社会。
スマートフォンの中に逃げ込む。

日本でもトー横キッズや、立ちんぼの存在が話題だ。決して非常識な子供が増えたのではない。

子供達に居場所すら作れない中身がキッズの腐った大人が増えたのだ。

社会問題とされている歌舞伎町のトー横キッズ


ドラマで印象的なのはテープに残された、加害者の行動。
いつまでも「わかってよ」を主張し、罪を軽くしようと試みる。

一方で加害者ではない周りの人達は「わかりたい」を繰り返す。過去となってしまった思いは「わかりたかった」として残る。彼女の命を救えなかった事を悔やみ苦しむのだ。

あの時ああしてたら…
あと一歩を踏み出せたなら…
真剣に話を聞いていたら…

生きる理由もメモに書きだしていた主人公のハンナ


反省を繰り返して、今の大切さに気付く。
そして、目の前の命の尊さに気が付く。
そしてまた昨日より優しくなる。

「わかってよ」を繰り返す人々は最終的に破滅に向かう。

これは現実社会で起きている事だ。


もし目の前に「わかってよ」が現れたら?
もし相手の「わかってよ」を自分の「わかってよ」が押し除けそうになったら?

「わかりたい」を増やそう。


その瞬間を増やす事こそ後悔のない人生になる。

過ちに気付かない人はこれからもずっと
過ちを侵して生きていく。

傷付いても気付きのある人生を。

「わかってよ」を主張したくなった時、
自分の「わかりたい」と向き合おう。

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