期待に応えるという習慣
私の「大」は「小」より速いです。
突然なんの話かと思うだろうが、お便りのお話。つまり便の話だ。
小便と大便なら、大便の方が時間がかかるというのが一般的ではないだろうか?
私は大便の方が速いです。
なぜなら「期待を感じる」からだ。
通勤ラッシュ時の駅のトイレの悲惨さをご存じだろうか?
家にも職場にも居場所がないサラリーマンたちが、束の間の休息と大きなお便りを読みたくてウズウズしているのだ。長い列を作り、舌打ち、足踏み、あらゆる威嚇を繰り返している。
居場所の確保に血眼になっている様子は、さながらウォーキングデッドだ。イライラと悪臭が漂う異空間なのである。
長々と個室を占有した若者(大抵がオール明けの大学生)が出てきた時のサラリーマンの目と言ったら…
「殺すぞ」と書いてあるのが分かる。
舌打ちと共に去りぬ状態。
早歩きで申し訳なさそうなフリをして、下向きがちでトイレを去ることになる。
私の場合はこうだ。
個室に入った瞬間に自分より先に個室にいる人達を意識している。
もちろん、個室に入る前にベルトも外しているし、デニムのボタンも開けている。
サラリーマン達の喜ぶ顔が見たい。
そんな事を考えつつも、しゃがんだと同時にお便りは着水。
自然発生のウォシュレットになることもしばしば。
とにかく1分以内には確実に個室を出ます。
するとどうだろう?サラリーマン達の私を見る目は
「期待に応えてくれてありがとうございました」と書いてあるのが分かる。
映画アルマゲドンで任務を終え帰還した時の乗組員のような、ややスローモーションで誇らしげにトイレを去ることになる。
普段から踏ん切りも悪く自分に寄せられている期待に気付けない人には、
運も付く訳がない。
些細な期待に敏感になると、人生は一気に好転する。
今日、目の前の人が私に向けている些細な期待は何だろうか?どうやって期待に応えようか?
期待に応えるには
期待を感じる能力を高める必要がある。
個室の外にイライラしたサラリーマンの列。
さぁ、あなたなら何を感じる?
誰かの期待を無視している自分の期待に、誰が応えてくれようか。
私は真剣にそう思っている。
「どんな小さな期待にも応えるという習慣」は、運を呼び込むのだ。