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『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』読み終わっての考察その1
どうも、大関です。(@nobooknolifeso)
先月、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(著 桜庭一樹)を読んだ。
読んでいて、色々と考察できることがあったので少しずつ自分の考えを書きたい。
とりあえず考察するキーワード、事象としては、以下の3つ。
・ミネラルウォーター
・うさぎを殺したのは藻屑か、花名島か?
・藻屑の発言の真意について
まずミネラルウォーターについて書いていきたい。
ミネラルウォーター
海野藻屑という少女が物語中、しきりにミネラルウォーターを飲んでいる。それが何を意味するのか。
ミネラルウォーターは藻屑の満たされない心を表現したものだと僕は感じた。
主人公のなぎさがミネラルウォーターを飲んで、こんなものを飲んでものどの渇きは満たされそうにないと述べている。
いつまでこれを飲んでものどの渇きはおさまらない気がして、あたしはミネラルウォーターのペットボトルから唇を離しながら、ああ、これが海野藻屑の正体だったのだと思った。(ページ184〜185)
「きっと全部、誰かの嘘なんだ。だから平気。きっと全部、悪い嘘」(ページ159)
とは語っているが、満たされない気持ちや自分の運命を達観していながらも満たされることを祈っていたのだ。