筋肉→知能→??
とある先輩経営者からの問いを投げられた。「筋肉」「知能」の次に求められる価値とは何だと思う?と。
ざっくりと言えばこういうことだ。農業や武士の時代は、筋肉が重要だった。体力がないとダメだったし、強くなければならなかった。
その後、工業の社会になり、ブルーワーカーは引き続き筋肉を求められたが、デスクワークは完全に知能の世界になった。
勉強をできる賢い人が、メディア、金融、コンサルなどの仕事に就き、高い給料をもらった。最近ではエンジニアが最たる例で、世界の株価を牽引してるGAFAMのような会社の給与を引き上げているのはエンジニアだった。
ただ、それもAIの進化により、変化の局面を迎えている。AIという究極の知能が民主化されたとき、今までの知能人間の価値は急落する。事実、アメリカでは今ホワイトワーカーの人員整理が進み、ブルーワーカーの給与が上がっている。
ロボットやAIが浸透していく時代の中で、次の価値の源泉は何か?
筋肉→知脳→??に何が当てはまるか。色々と考えたが、僕の仮説は「動機」だ。動機とは、何かをする理由やきっかけを指す言葉だが、それを作れるかどうかが差になると思う。
言い換えれば、筋力→知力→動力(動かす力)であり、肉→脳→機(気)となる。そんなイメージだ。
モノや情報が満たされ、ロジックだけで言えば、人間がやらなきゃならない仕事や役割もなくなっていく中で、最後は気持ちの問題が残る。
自ら強い動機を持ち、その動機を周りに伝播させて、チームやコミュニティを作っていくこと。それはいわゆる組織のリーダーだけではなく、地域でも趣味仲間のなかでも同じである。機能の向上だけでは幸せになれない人が増えるほど、エンターテイナーや宗教家も求められるだろう。
ちなみに、OpenAIのサムアルトマンが似たような問いについて語っていた。
Q. 今後、人間に重要となるスキルは何か?
A. 数学、プログラミング、物理学などで人間がAIに勝ることは不可能。電卓に人間が絶対に勝てないのと同じ。今後は全ての人々が最高レベルの知にアクセス可能になる。リーダーシップがより重要になる、どのようにビジョンを描き、人々を動かすか。
引用 : https://x.com/houseiwang/status/1886222881883070552
あなたは、筋肉、知能の次は何だと思いますか?