21世紀のアジェンダが事業領域 - NEWPEACE
なんのための会社?
元々、様々な企業やブランドの『ビジョニング※』を支援することを目的に創業したNEWPEACE。数多くのスタートアップから大企業、官公庁やNPOのブランドパートナーとして、ビジョン構築やリブランディング、ムーブメントの仕掛けに携わらせていただいたが、その中で痛感したのは、ビジョンは内部の熱狂からしか伝播しないということ。
そうならば、我々も社会のイシューに対してもっと主体性をもってアクションしなければと強く思うようになり、約2年前から「ビジョンオーナー制」を掲げ、21世紀のアジェンダを事業領域とする事業部(カンパニー)を複数設立、各カンパニーが自走する遠心力型の組織を目指すようになった。
最初はカオスでメンバーには相当迷惑をかけてしまったが、みんなのおかげで仕組みや文化ができてきて、実態が少しずつ伴ってきた。(会社の根幹を成す仕組みとして、個人のビジョンとカンパニーのビジョンを接続し、目標設定や評価を行うVision Hacking Sheet、月に1度、各カンパニーの状況や学びを共有するVisionMTG、半期毎に振り返りと戦略を発表するVisionDayなどがあり、すべてがビジョンを中心に回り始めている。)
成長著しいカンパニーの1つである、クリエイティブスタジオREINGは、ジェンダーというアジェンダを立て、男女二元論に囚われないアンダーウェアを開発したり、雑誌「IWAKAN」を発行したりしながら、当事者たちのコミュニティを形成。と同時に、そのイシューに取り組みたい企業とともに協業し、最近ではNIKEやSHISEIDO、Nestléなどグローバルブランドとも取り組みを進めている。
これはビジョンオーナーであるメンバーたちの頑張りによるものだ。僕は(必要に応じて会議やタスクにアサインされることはあっても)基本的に各カンパニーの意思決定や運営には口を出さない。ミッションとカルチャーとシステムだけは共通しているが、事業に関してはそうやって各チームがアジェンダを立て、自律分散的に展開されていく組織を志向している。
はっきり言って、規模の経済的な観点では非効率だが、今後ますます広がる多様性や総クリエイター時代を鑑みると、自ずとこういうプラットフォームのような会社になっていった。
21世紀のアジェンダになりそうなもの(すべきもの)で、そこに熱のあるメンバーがいるのであれば、どうビジネスになるか分からなくてもNEWPEACEの使命として、とにかく取り組んでいく。不確実性の高い時代だからこそ、正解かどうか分かる前にアクションすることが大事だと思っている。
※ビジョニング®︎とは?
企業やブランドの社会的意志を体現したアクションを一貫して展開し続ける、新たなブランディングの手法。自分たちは何のために存在するのか、どんな未来を信じているのか。その社会的意思をスタンスに、 社会の様々なイシューと向き合い、事業や組織、マーケティング/PRなどのアクションに変えていく。 そうすることで、SNSというイシュー飛び交う情報流通網において、 一貫したイメージをつくりながら、独自のブランド・マーケットを形成していく。
<参考note>
この不確かな時代で「選ばれるブランド」になるために企業がすべきこと【NEWPEACE Visioning Firm】
次のアジェンダは、Climate Tech。
というわけで、社内で議論する中で、サステナビリティに対しても、もっとアクションできないか、という話になった。
振り返れば、Friday for Futureが注目を集め、グレタさんが気候サミットで問題提起をしたのが約1年半前。日本でも環境大臣小泉進次郎さんの活躍で、政府も2050年脱炭素の実現を宣言。メディアでの報道も一気に増えた。SDGs、Climate Crisis(気候危機)、フードロス、プラスチックゴミ問題、クリーンエネルギー、カーボンニュートラル、Regeneration、人新世、これらの言葉を頻繁に耳にするようになった。
企業のビジョニング支援組織である「Visioning Firm」にもこの領域の相談をいただくようになり、関心の高まりを実感する。ただ、気候危機に関しては、国際機関や各国政府が2050年のカーボンニュートラルを大きな指針として宣言する一方で、もう待てないミレニアルやZ世代は「新たなシステム」を求めて怒りの声を上げ、その間にいる企業は戸惑っているように思う。特に企業のサステナビリティの担当者は、熱い想いを持ちながらも、理解者や連携できる人が周りに少なく、どう取り組みを進めていいか悩んでいるケースが多い。
忙しい経営者やブランド担当者が、世界中に散らばる情報から有用なファクトやアイデアを掴み続けるのは容易ではない。そこでまずは、我々がリサーチした世界の最新情報や、先進企業の事例などをキュレーションして届けるニュースレターを始めようと思い至った。
特に、Climate Techと呼ばれる、気候変動をテクノロジーで解決しようとする新しいジャンル。例えば、炭素量を算出できるアプリや、プラスチックの代替品として海藻由来の包装など。数々のベンチャー企業が生まれ、環境関連投資は3000兆円を超える勢い。世界では、これまでの「啓蒙的」な環境保護運動は市場として実態を持ち、新しいフェーズに達しつつある。
そういった情報を届けることで、一人でも多くの人にアクションのヒントを提供していく。いずれは、サステナビリティに取り組む人たちが連帯できるコミュニティにしていきたい。
というわけで、超実験版ではありますが、「bility(ビリティ)」という名前でニュースレターをやっていきます。正式ローンチは5月目処ですが、それまでもベータ版を隔週で配信するので、興味ある人はぜひこちらから配信登録(無料)してください。この領域に関心がある人であれば損はないかと思います。(フィードバックもください笑)
そんなわけで、NEWPEACEではどんどんビジョンベースで事業を展開していくので、bilityの立ち上げを一緒にやってくださる方、一緒に働くことに興味を持ってくれた方、新卒・中途・インターン・副業・その他、形態を問わず絶賛募集中です!サイトからでもTwitterのDMからでも。お待ちしていますー✌️
https://newpeace.jp/recruit/