自己紹介
自己紹介がてら、noteを書き始めるきっかけとなった、「会社でコラムを連載するようになるまでの経緯」を記したいと思います。
僕は20代ITエンジニアです。そこそこ大きな会社で働かせていただいております。ある程度以上の大きさの会社になると研修はつきもので、入社してしばらくはずっと研修期間でした。その研修期間には「日報」という、古き良き日本企業にありがちな、なんとも面倒なものを書かねばなりませんでした。
まあ、めんどくさかった。
そして、めんどくさかったのは僕だけではなかったのでしょう。
同期の日報は自由に確認できたので、見てみると、
「今日は○○を学んだ。大変興味深く、実際に業務でも役立てようと思った。」
これが、何十何百と毎日続いていました。
こだまでしょうか。いいえ、誰でも。
せめて、書道の写経よろしく「大空」とでも繰り返し書いた方がまだ見ている人の心を晴れやかにしそうです。
一体誰がこの文章を読んで、誰の役に立っているのだろうかと、その時の僕は疑問に思っていました。
そこで、心優しい僕は、日報読む係に運悪く選ばれてしまった人を笑わせてあげようと思ったのです。
お母さん。僕は人のためを思って行動できる立派な人間になりました。大切に育ててくれてありがとう。
そんなことを考えながら、最初に書いたのがこの日報でした。
SELECT 氏名 FROM この世の女性
WHERE 可愛さ = (SELECT MAX(可愛さ) FROM この世の女性);
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新垣結衣
ごめんなさい。急にわけがわからないですよね。
要は、
「新垣結衣はこの世で一番かわいいに決まってる!!!」
ってことです。
それをわかる人にはわかる、クスッとくる書き方をしてみたのです。
ちなみに新垣結衣が半年後に結婚することをこの時の僕は知りません。
お堅い企業なので、怒られるかもしれないなあと少しびびってました。
しかし翌朝になっても、喜ぶべきか悲しむべきかわかりませんが、どこからも何も反応はありませんでした。
「なーんだ。やっぱり誰も読んでねえや。」と味を占めて、しばらく好き放題書いていました。
そして、しばらく経って研修が明けた頃、会社で部長から突然声を掛けられました。
ああ、ついに怒られるんだなと腹をくくりましたが、部長の言葉は予想だにしていないものでした。
「きみの文章面白いから、部内週報でコラム書いて。」
ん?????
いや、読んでたんかーい。
まず、激しく突っ込みました。心の中で。
しばらく経ってわかったのですが、各地で話題になっていたようです。
決して「おもしろい」と話題になったわけではありません。
「変な奴がいるぞ」と。
そんなこんなで、僕は会社でコラムを書くこととなりました。
ちなみに僕は理系一筋で院まで出て、文章なんて全く書いたことありません。本もそんなに読んでません。
僕の中を掘り起こしても、中高生のとき死ぬほど見ていたニコニコ動画くらいしか出てこないでしょう。
それでも書いてみることにしました。
日報をふざけて書くのも楽しかったから。
これもいい経験になるかもしれないと前向きにとらえたから。
そして何より、誘ってくれた部長が僕の文章を気に入ってくれていたから。
自分の文章で誰かをプラスの気持ちに持っていくことができるとは、そのときまで気づきもしませんでした。そしてその喜びも。
いつまでコラムが続くかもわかりませんし、誰の心にささるのかもわかりませんし、そもそも誰が読むのかもわかりません。
読むのは自分だけかもしれない。
それでもしばらくは書いてみようと思います。
自分で文章を書いて、にやにやしながら。
そして願わくば、誰かの心がちょっとでもプラスへ向かいますように。