これ絶対無理!の壁を越えることができるか?1日5分を365日続けてみて見えた景色
しんぱち。です。
またひとつ歳をとりました。
先月、49歳になりました。
しんぱち=48歳の1年が終わり、年齢が名前を追い越した。
48歳になるときこんなチャレンジをした。
友人から送られてきたマイケル・ジャクソンのダンス映像を見て、「このダンスを踊ってみたい」と思った。
その思いつきから1年、独学で練習してnoteで発表した。
動画を教えてくれた友人にも報告した。
すると「次はこれじゃね?」とばかりに送られてきたのがこの動画だった。
THE EVOLUTION OF DANCE K-POP
K-POPダンスの進化史
これは壮大だ。
見てみた。
す、すごい。
K-POP、そんなに詳しいわけじゃない。
この中で知ってる曲は3曲くらい。
しかし、これがすごいのはわかる。
東方神起からBIGBANG、BTS…
90年代から現代までK-POPのダンスの歴史が詰まっている。
すごい。
確かにすごい。
ただ、これは踊るものじゃない。
見るものだ。
これは未知の世界すぎる。
これを自分が踊る?
そのビジョンがまったくわいてこない。
無理でしょう、これは絶対無理だ。
去年の「マイケル・ジャクソン」のダンスメドレーのときは、難しそうとは思いつつも、「やれば何とかできそう」な感じがあった。
難しそうではあったけど「スリラー」も「ビートイット」も子どもの頃に踊ったことがあったし、やればなんとかなりそうな気がした。
しかし、これは無理だ。
動きが複雑すぎて意味が分からない。
だいたいこんな動きを自分ができるとは到底思えない。
未知の世界すぎる。
絶対無理な領域だ。
「やる」と決めてみる
2022年1月1日(土)
1年が始まる日。
今日から新しい1年が始まる。
何か新しいチャレンジを始めるなら今日からだ。
K−POPダンス…
無理かもしれないけど、やるだけやってみるか。
何事もやってみないとわからない。
やってみて無理なら諦めればいい。
無理かもしれない?
無理でもいいじゃないか!
どうせ誰も見てないし、誰にも言ってない。
途中でやめたってかまわない。
内緒で始めて、途中退場なら、別に恥ずかしくもない。
ま、まずは軽く触りでもやってみるか。
目標と締め切りを決める
ただ、始めるとなれば、ゴールを設定しないといけない。
ゴールは大事だ。
とても大事だ。
締め切りがないと人は何もできない生き物なのだ。
守れないかもしれないけど、期限だけ決めてみよう。
1年後のカレンダーを見る。
2023年1月2日が月曜日だ。
月曜日、noteを投稿する日。
この日を締め切りの日にしよう。
1年後、2023年、最初のnote投稿の日までにこのチャレンジを終わらせる。
この日までにチャレンジが終わっていたら記事を書こう。
挫折したら何も言わずに静かにこの予定を消そう。
カレンダーに書き込むだけ、予定を入れてみた。
まずは、未来に予約を入れる。
そこからすべては始まる。
小さく始める。そして必ず毎日やる
K-POPダンスを1年後に発表する。
期限と目標は決まった。
あとは具体的にどうするか。
これは前回のチャレンジと同じ方法でやるしかない。
つまり「独学」だ。
相変わらず、わたしには時間がない。
仕事は年々忙しくなる一方で、休みはほぼ皆無。
フリーランスなんでありがたい限りだけど、とにかく時間がない。
本のデザインは常に40冊くらい同時進行で、手伝ってくれるアシスタントもいないので、ひたすら一人でバタバタ仕事していて、毎日1冊本を読んだり、毎日映画館にも行きたいし、ジョギングも毎日欠かすことはできないし、週に1回はnoteも書くと決めたし、さらに前年から母の認知がかなり心配な状態になっており、生活のお手伝いで週末はまるつぶれだったり、我ながらどうなってるのかわからない生活をしている。
ただ、決めていることがある。
時間がないことを言い訳にしない。
生きる上で大事なのはこれだ。
時間がなければ作る。
1日、5分でいい。
小さくても、毎日積み重ねたら、意外に大きなものになる。
練習プラン
①1日5分 独学で練習 動画を見ながら自力で覚える
②少しずつ覚えていく 1日1秒 覚えれば300日でフリは覚えられる
③毎日必ず練習する 朝のルーティンに組み込む
大事なのは1日にやる設定を極限まで下げること。
毎日1秒はフリを覚える。
5分だけ練習する。
もちろん5分を越えてやってもいい。
とにかく、小さく、始める。
小さく設定して、小さくゴールを達成していく。
この積み重ねを繰り返す。
「毎日のゴールを小さくする」
その代わりに「必ず毎日やる」これが重要だ。
旅行に行っても旅先で必ず練習する。
熱が出て動けなくても動画を必ず見たり必ず1日1回、ダンスに意識を向ける。
この方法でいくことにした。
今すぐ、始める
人生というのは、すごくシンプルだ。
決めたら、やる。
それだけだ。
とにかく今すぐ始めればいい。
超イージー。
2022年1月1日 朝。
さっそくやってみた。
動画を見ながら、最初のステップをマネしてみる。
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
えーーーと。
ここまでの能書きは、忘れてください。
なにが、決めたらやる。
超イージーだ。
無理だ。
これは、無理。
最初のワンステップでもう無理。
1曲目 We Are The Future(H.O.T)
動画では簡単そうに踊ってるけど、足がこまったく動かない。
初日のメモ(以下引用部分はその日書いたメモ)
何が、「今すぐ、始める」だ。
始めてはみたけど、これは無理だ。
でもとりあえず、5分やった。
ゼロよりはイチ。
0分よりも5分!
上出来だ!!
これでこのチャレンジは終了。
おしまい。
・・
・・・・
・・・・・
…明日も5分だけやってみるか。
ダメでも続けてみる
2日目…
冒頭の10秒を何度も練習するが、まったくできない。
細かくやっていこうと思ったけど、1秒もできないものをやり抜けるはずがない。
ひとまず、何もできないけど…最後まで踊る感じはどうなのか、身体を少し動かしながら最後まで動画を流してみた。
とてもじゃないけど、これはどうにもできないかも…
後悔しかしてない。
なんてことを始めてしまったんだ。
そう思いながら数日続けてみた。
5日目、全然できてはいないまでも足が少しだけ動くようになった。
ついていけてはいないけど、ほんの少しだけ進歩したかも…。
しかし、2曲目でまたつまずく。
2曲目 Wild Eyes(SHINHWA)
イスが…ない。
このフリになった瞬間にイスが準備できない。
試しにイスを置いてやってみてけど…
そうすると最初のフリができないし、何よりイスが邪魔すぎる。
これ、やっぱ無理じゃん!!
そもそも物理的に無理だったんだよ!!
やめよう!!
やめやめ!!!!!
とりあえず5日がんばったけど、おしまいです。
おしまい。
工夫で乗り越える
イスがない問題…
イスなしでやることにした。
エア、イス。
空気イス。
物理的に不可能なことは工夫で乗り越えるしかない。
完璧にできないからと言ってそれを諦める理由にしないこと。
なにか工夫できることはあるはず。
エアイス…キツい。
けど、できないものはしょうがない。工夫するしかない。
それにしてもエアイスが情けない…。
例外の日を作らない
例外の日を作らない。
毎日続ける上で大切なことはこれだ。
この前日、深夜3時半まで新宿ゴールデン街で飲み潰れていた。
それでも朝はかならず練習する。
二日酔いでもやる。
頭が割れそうに痛くてもやる。
「今日は二日酔いだからお休み」
「今日は疲れているから休んでもいいかな?」
そんな日は作らない。
なにが何でもやる。
毎日、必ずやる。例外はない。
小さく、でも、毎日。
こまめに記録を残す
3曲目 Mirotic(東方神起)
のちにぜんぜんできてなかったことを思い知るんだけど、この時点では3曲目までそれなりにできた気になっていた。(あとで覚えていた振り付けがまったく違っていたとわかった、そんなに簡単じゃなかった)
ただこういう達成感を確認するために記録を残しておくのはとても大事!
足を痛めたのは、すっかり忘れていた。
こういう困難を思い出すのにもリアルタイムで記録を残しておくのはとても大事だ。
どうやら5日ほど苦しんでいたようだ。
4曲目 Sorry Sorry(Super Junio)
これは比較的簡単だった。
すんなりできてほっとしたんだけど…
問題は5曲目だった
できたフリして先に進む
5曲目 Lucifer(SHINee)
もう、これがまったくできない。
何これ?人間の動き?
あまりにもできなくて、オリジナルのMVを見たりしたのだけど(日本語版があったんですね)、結局ますます無理、わからない!ってなるだけだった。
「なんとなくできるを目指す」
とりあえずこれを目標にした。
適当にやっておいて、とりあえず問題をスルーする。
あまりにもできないので、とりあえずできない5曲目「ルシファー」は、適当にやりすごして先に進むことにした。
6曲目 Oh Yeah(MBLAQ)
先の部分を練習しながら、そこまでをひたすら繰り繰り返す。
できなくてもいいから、できたフリをして先に進んでみる。
これが意外に良い練習方法であることがわかった。
同じところで「できない」って思って停滞するより、そこは「できた」ものとして先に進む。
意識だけ先にいく。
「できない」と思ったまま繰り返すよりも、「できた」ことにして先に進んでから振り返って復習する方が、うまくいく気がした。
こういう実験を日々繰り返す。
この試行錯誤の繰り返しこそが独学の最大の楽しみだ。
小さくコツコツ積み上げていく
7曲目 Fiction(BEST/Highlight)
これは比較的、わかりやすい踊りで助かった。
なんて軽く考えていたんだけど、最後の所で一回直立に立ち直す動作が全然でできなくて、かなり時間がかかった。簡単そうだからってなめちゃいけないな…と。
8曲目 Gangnam Style(PSY)
ここに来て初めて知ってる曲!!!
この曲は知ってる。
もちろん踊ったことはない。
全然楽勝じゃん!!って思ったら、最後の足の動きが大変で足がつる…。
(上の写真の動き)
9曲目 Fantastic Baby(BIGBANG)
また知ってる曲!っていうかこれは一時期カラオケで歌ってた。
2012年の曲かー。もう10年も前なんだ。
この振り付け、カラオケのライブ映像でやってたな。
次に歌うときは踊れる!
1日に3回くらい9曲目までを繰り返す。
先に行かない。
コツコツとできるところまでを繰り返えす。
はじめてから1ヶ月。
9曲目まできた。
もちろん全然踊れてるレベルじゃなくて、ただフリを覚えてるだけなんだけど、コツコツ30日積み上げれば、それなりになんとかなりそうな気がしてくる。
とにかく小さく積み上げる。
これこそが、何かをなすためにするために必要なこと。
次の一歩を踏み出す
繰り返しながら、次へ進む。
一歩を踏み出し続ける。
10曲目 Crazy(Teen Top)
10曲目まで来た。
そこまで何となく踊れたところで、最後まで動画を流してみた。
…ここからが、未知の領域というか、この先、まったく踊れる気がしない。
ダンスの動き自体が、見ていても意味がわからない。
どう動いているのかわからない。
こんなの自分ができるようになるの?
全く分からない。
途方に暮れる。
しかし、ここまで来た。
10曲目。ここまで2分ちょっと。
この先は、未知の世界すぎて怖いけど、先に進むしかない。
次の一歩を出し続けること。
それが先に進むということ。
ちょうど、見ていたドラマ「ファイトソング」で登場人物が言ってた。
「いや難しいことはわからないけど
とにかく右足出して
次に左足出して
それ続けてりゃ前進むんじゃねぇ?」
そう、足を出し続ければ、前に進むんだ!
ダンスの習得は言語の習得に近いかも
11曲目 Growl(EXO)
これが全然できない…
ここから2週間、まったく先に進めずひたすらこの曲だけ練習する。
先に進めて…と思ったら、この次の曲も難しくて、できないまま先に進めることもできなくなる。
完全な手詰まり。行き詰まり。
こんなことを書いていた。
なんとなくでいいからやってみて、失敗を積み重ねながら、経験値を上げていく。
不完全だろうが、できてなかろうが、やってみる、使ってみるしかない。
そういう意味だと海外旅行に行って初めて触れるその国の言葉を使うのに近いのかもしれないなと、ふと思った。
ダンス習得は言語習得、そんな気づき。
なんとなく使いながら、経験して覚えていく。そういう感覚。
12曲目 A(Got7)
これが激ムズ。
一見簡単そうに見えたんだけど、何度やっても動きが入ってこない。
これもやっぱり大雑把に動きをつかみながら繰り返す。
毎日、やってるけど全然前に進まない。
繰り返しの力はすごい
3月。
練習を始めて2ヶ月たった。
13曲目に突入。半分を過ぎた。
また前よりも難しくなる。
13曲目 Dope(BTS)
苦戦しつつ、毎日コツコツ積み重ねてきたおかげで、前の月に苦戦していた12曲目の「A」が普通にで踊れるようになっていた。
「すごいな、繰り返しの力」
継続の力を思い知る。
こういう達成感があるから続けていける。
足だと思ってたら手だった
14曲目 Very Nice(Seventeen)
2ヶ月半で半分過ぎまで来た。
ただ、これが、今まででいちばん難しい。
頭にも身体にも全然動きが入ってこない。
全然身体がついてこないので、パーツごとにわけて練習することにした。
まずは足だけマネしてみる。
繰り返し足を動かしてたら、Apple Watchが勝手にジョギングのカウントを取っていた。
足だけ練習して、あとで手のフリを入れようと練習を続けていたんだけど…
これが間違いだったことに気がつく。
足の動きが複雑だから、足を意識していたけど、大事なのは手の動きの方だった。
手をマネして、足を合わせる方が動きやすいことがわかった。
こいうことはデザインにもよくある。
ここが問題だと思って修正してみるけどなかなかうまくいかないとき、実は問題は別のところにあたっりする。
視点を変える。これはすごく大事だ。
ただ…この曲のフリの最後の部分がまったくできない。
飛び上がって着地して手を前に出すって、そんなに難しくない気がする部分なんだけど、何度やってもうまくいかない…。
あまりにできなくて、ほとんどあきらめ状態になっていた。
少しコツをつかんだからといって簡単に克服できるほど甘くはない。
できないまま何日も同じ所の練習を続ける。
ジョギングの途中でも、この部分を思い出したように練習していた。
最大の難関に突入した
15曲目 Dramarama(Monsta X)
おそらくここが最難関。
この山がいちばん険しく思えた。
とにかく難しすぎる。
はっきり言って、何をやっているのか、動画を見ても理解できない。
とりあえず動きをマネするとかが困難なので、しばらくは観察することにした。
一コマずつ止めて、どう動いているのか確認。
たった3秒くらいでこんなに身体が動くの?意味が分からない。
温泉で2泊。
踊るスペースがなかったので、手の動きなど動ける範囲で練習。
改めて動画をよく見たら、自分が全然できてないことに気がつく。
3曲目は踊れているつもりでいたら全然フリが違っているのがわかる。
覚えたと思っていたフリが全然違ってたり、反対の足で踊ってたり、これは…課題だらけなのでは。
旅行で食べ過ぎたり、ケーキの食べ放題でやらかしたり、この時期ちょっと暴飲暴食が過ぎて、身体が重くなる。
だらだらと練習はしてたけど、自分がダメダメすぎることがわかってやる気を失う。
ワクチンを打ちに行き、副反応で高熱が出る。
一応、練習はしたけどやっぱりやる気を完全に失ってしまう。
やる気を取り戻すにはやり続けるしかない
あまりにやる気が起きないので、次に進むことにした。
16曲目 DNA(BTS)
前の曲のフリも超中途半端なまま、次に進んだ。
ただこの曲、5人がバラバラに動くので、どうやったらいいものか…
結局、うまい方法が思いつかなかったので、アレンジしてやることにした。
けど、それもどうもうまくいかず…
またやる気をなくす。
ダンスの練習は、毎日ジョギングに行く前にすることにしていた。
なので練習着はジョギングウェア。
少しずつ温かくなってきて、この日から短パンで練習するようになった。
もうほぼ夏のような陽気。
ちょっと踊ると汗だくになる。
17曲目 Fake Love(BTS)
やる気が起きないまま次に進む。
この曲も動きがバラバラでどうしていいか悩む。
悩みながら、少しずつやる気が戻ってきてる感じ。
毎日、気分が乗らないままでも、やり続けているうちに少しずつまた楽しさを取り戻していくのかも。
できない部分が多すぎてやる気がなくなっていたけど、小さなきっかけを見つけてそこに集中していけば、次第にやる気が戻ってくる。
結局、やる気があろうが、なかろうが、淡々と続けることなんだと思う。
無理にやる気を起こそうと思うより、淡々と続けること。
もう一度やる気を取り戻すためには、やっぱり続けていくしかないんだよな。
達成と挫折の繰り返し…最後の壁に向かう
やる気は出てきた…
しかしここからは別の戦いだ。
暑さと疲労だ。
その大きな要因がこの曲。
18曲目 Chicken Noodle Soup(J-Hope)
この曲がヤバい。
足の動きが激しくてキツい。足も疲れるけど特に腰にくる。
これやったらダメなヤツなのでは。
身体壊すかも…。
毎日覚えた所まで通しで一回踊るっている。
なので、18曲目にくるまでにけっこう疲れてしまう。
特に動きが激しい18曲目が全く練習できない。
足だけやってみたり工夫するけど、全然ダメ。
それでも毎日続けていって、6月。
始めてから5ヶ月が経った。
それなりに成長を実感できている。
本当に「できない」は「できる」に変わっていく。
少しずつ変わっていく。
18曲目のChicken Noodle Soupも、それなりにできるように…。
とりあえず先に進む。
ただ、この先の2曲は最初に見た時から、まったく「できる」気がしなかった。
いわば最後の不可能の壁。
19曲目 Kick It( NCT 127)
20曲目 God's Menu(Stray Kids)
そしてついに、最後の曲に…
21曲目 Dynamite(BTS)
つにここまで来た。
しかも知ってる曲。
前の2曲に比べたら全然難しくなさそう!
はじめてから7ヶ月経った。
この前日の夜、母が倒れて深夜に救急車で病院に連れて行き、朝まで病院で過ごした。
昼に予定が入っていたので明け方に家に帰り、ほぼ寝ないまま練習した。
そして…
7月28日─
開始から約8ヶ月。
なんとか最後までたどり着いた。
これが1日5分の力!!
見たか、地球!
もう達成感しかない!
繰り返す。それは解像度を上げていくこと
8ヶ月かかってフリは覚えた。
しかしそれは「フリを覚える」だけの作業だ。
じつはここから本当の戦いと言っていい。
初めて、動画で撮影して自分のダンスを確認する。
オエーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ。
ヘタすぎる。
改善点を洗い出すとか、そんなレベルじゃない。
ある程度予想はしていたので、ショックはそれほど受けなかった…
のは嘘で、正直かなり落ち込んだ。
一つだけすぐ改善できそうなことがあるとすれば、それはもっと動きにメリハリをつけることか…。
1週間、そのことを意識しながら練習してみて、2度目の撮影をする。
気づきをメモしながら、改善点を考える。
ずっと繰り返し毎日動画を見ているのに、今まで気がつかなかった動きがたくさんある。
動いてない方の手はどこにあるか?
顔はどっちを向いているか?
見るごとに発見が何かある。
それに気がついたからすぐに改善できるわけではないけど、気づく力、発見する力は格段にあがっている。
繰り返すことで確実に変わったことがあるとすれば、今まで見えなかったものが見えるようになってきたことだ。
これはダンスがうまくなることよりも大事なことだと思う。
つまりひたすら繰り返すという作業は、解像度を上げていくことなんだ。
なんだかすごい発見をした気分だ。
継続は力。
本当にその通りだ。
9ヶ月半。
画面を見ないで最後まで踊り通せるようになった。
相変わらずヘタクソなままだけど、それでいいじゃないか。
技術じゃない。何かを伝える、その思いが大事。
勇気が出る言葉だ。
果たして、わたしは誰かの心を揺らせるだろうか…
リミットまであと3ヶ月。
とにかくやり抜くしかない。
最後まで全力でやり通す
結果を出すために必要なこと。
それは才能ではなく、最後までやり抜く力。
情熱と粘り強さを持つ人が結果を出す。
そしてこのやり抜く力は鍛えることができるという。
その唯一のやり方は、最後までやり抜くこと。
「やり通す」ことでしか「やり抜く力」は鍛えられない。
だからこの力を鍛えるための方法は、たった一つ。
些細なことでも決めたら最後まで全力でやることしかない。
こんなことが「やり抜く力 GRIT」という本に書いてあった。
残り3ヶ月。
最後まで全力でやろう。
試行錯誤しながら、毎日ひたすら練習を繰り返す。
そして12月に…
期限までもうあとわずか。
ただ、ここにきて大問題が発生してしまう。
突然左手が故障した。
原因は不明。
左手をちょっと動かしただけで痛い。
仕事が忙しすぎて医者に行く時間もない。
生活に支障をきたすレベルで痛いんだけど、練習を休むわけにもいかないので痛いまま、左手は極力動かさずに練習を続ける。
そして…
そして運命のときが来た
いよいよ、その日がやってきた。
2023年1月2日(月)
1年前に予定を書き込んだ日。
もう能書きはどうでもいい。
いくら説明しても、左手がまだ少し痛いと言い訳しても、結果がすべて。
見てもらうしかない。
+++++++++++++++++++++
それでは、どうぞ!
これが1年365日、1日5分だけ練習した結果です。
最後に…
いかがだっただろうか?
心は揺れただろうか?
「ここまで書いておいて結局この程度なの?」
そう言われても仕方がない。
自分でもこれが不完全なことは充分理解している。
最後までできなかったフリもある。
実際の動画と並べて見たら手の動きが違う…とか、改めて失敗に気がついたところもある。
問題点、課題点、ダメなことろ、そんなものは山ほどある。
しかし、いまわたしは誇らしい気持ちでいっぱいなのだ。
いま、涙を流しながらこの原稿を書いている。
おそらくそんなに大したことのない、このヘタクソなダンス動画に、自分で点数をつけるとしたら、100点満点で1億点くらいつけたいくらいの気分になっている。
編集した後、何度も何度も何度も繰り返しこの動画を見ている。
1年前、初めてこのダンスの動画を見たとき。
これは絶対に自分には無理だと思った。
それはただの未知のものだった。
しかし、いまはこれが未知のものではなくなっている。
「できるようになった」とは言わない。
ただ「わかる」ようにはなった。
「絶対無理」と思っていた、その壁を越えたとは、正直このレベルでは言えないかもしれない。
しかし近づくことはできたと思っている。
困難に思えたことに時間をかけて向き合いながら、分解して、覚えて、改善して、繰り返して、その作業を繰り返すことで、その世界を自分の中に引き寄せることができた。
未知のものが、未知ではなくなったのだ。
それこそが、この1年をかけて取り組んできたことの最大の成果なのではないだろうか。
未知のものを理解して、自分の世界が広がった。
つまり世界が変わったのだ。
いまわたしは49歳。
まだまだこれからの人生で世界を広げることができる。
新しい未知に挑戦することができる。
変わることができる。
それを自分で証明した。
人生はとてもシンプルだ。
決めたら、やる。
それだけ。
超イージーだ。
とにかく1年前の自分との約束はしっかり守った。
それだけで満点だ!
+++
余談…
どうでもいい話ですが、この動画撮影のために計6回通しで踊りました。
採用したのは最後に踊ったものです。
あまりの疲労に笑顔が消えていて…そこだけは言い訳させてください。
踊りきった後、呼吸が苦しくなり、数時間セキが止まりませんでした。
とてつもなくハードな挑戦でした。
そして遅ればせながら
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回の記事は今年は何か新しいことを始めたいと思っている人のために書いたものでもあります。
1日5分でいいから、何かを始めたら、きっと世界が変わりますよ。
よかったらこの辺の記事もどうぞ。
++++
さらに1年経った3年目です!
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