「誰かを/なにかを知る」
5年ぐらい前――
日時を見たら正確には5年と半年ほど前のこと。
今でも良い付き合いをさせていただいている方に
導いてもらい、中国で講演をおこなったことがあった。
結構な人(学生さんが多かった記憶がある)が
会場いっぱいに座って下さり
「社会現象を起こした」「みんなプレイしてた」と
多くの方が口を揃えておっしゃるほど
大ヒットを記録したスマホゲーム『陰陽師』の書き手は
どんなことを話してくれるのだろうか?
そんな期待を胸に目を輝かせ、講演を終えた後も
「一緒に写真を!」と多くの方が笑顔で詰めかけ、
テレビの取材まで入ってくれていた。
自分としてはそれが、当時
(すさまじい勢いでいろいろ進んでいったこともあり)
どれほどのものであったか、今ひとつピンときてはおらず……
だけど昨日、同じ講演のお手伝いという
ボランティアをさせていただくことで
「ああ、こういう感じだったんだ」と
裏で頑張ってくれていたであろう方々のことも理解し、感謝した。
あの頃のぼくはまだ
「とにかく創作を」「挑戦を」「良いものを」と
アウトプット9.5割という感じで、
コンディション管理も徹底できていなかった。
けらど、今は1日16時間稼働し続けられる心身と環境を整え
「アウトプットを1日8時間をMINとしながらも
インプットもMIN2時間、ジョギングをしながら映像作品を観る
(あとは読書をしたりアウトプットにプラスしたり自由)」
という、どうとでも動ける状態、
自分の代わりに社長の立場で
会社の契約まわりだけでなくアウトプットまで、
二軸で頑張ってくれている世俵を始め、
スタッフやクライアントさんをフォローする余裕も出来て。
いろいろと「こういうことをやってみよう」
「やれなかったことをやろう(執筆・創作量は減らさずに)」
「もっといろんな人を理解していこう、出会っていこう」
こんな想いで、最近は過ごしています。
すると以前より充実と器、世界の視野が広がった感覚があり
「やっぱりこれがベストスタイルだったのか」
という想いが強まりつつある。
とりあえず、自分のようなワーカーホリック、
放っておけばずっと創作をし続ける、
飲食もお金など贅沢にはそこまで興味がない、
と思うような人間が、機会がなければまず
「しよう」という気持ちにもなりにくかったボランティアを
「やってみよう」「やりたい」となり、
それだけでなく中学生たちと話す機会も与えてくれた同級生には、
あらためて感謝を述べておきたい。
ありがとう。
同じボランティアスタッフとして集まった方々も
類は友を呼ぶという言葉がピタリとハマるように、
いろんな年代の方、いろんな立場の方がいたけれど
それが自分が普段、高い確率で出会う
エンタメ業界の方々とも違っており、
話すだけで刺激的で、とても有意義な時間を送ることが出来た。
合わせて、感謝の言葉をこちらに。
ありがとうございました。
また機会が(関東などで)あれば、
積極的に参加できれば、と思いますm(_ _)m
追記:
静岡の講演なのに関東在住の自分が参加したのは、
先述した同級生の存在も大きいのだけど
実家がある掛川に寄り親の健康状態を確認したり、
少しでも喜んでくれるようなことを出来ると思ったこと、
子ども時代を過ごした静岡をじっくり今の視点と感覚で、
当時と比較しながら物書きとして見つめたかったこと、など
いろんな理由がある、あちこちバタバタしたなかでの帰省で
それこそ信原を始めとしたスタッフに助けられての
時間の捻出だったけれど(普通の仕事はしつつ)
おかげで良い経験がたくさんできました、合わせて感謝
(良い時間を得られた分、創作に活かして恩返ししていきます)
株式会社Qualia Writers COO/シナリオライター 下村 健