140文字小説「エアメタル」

‪隣の席の男子、大抵授業中に寝ているのだが、今日は珍しく起きている。だが貧乏ゆすりがはじまり、気が散ることこの上ない。足の動きはさらに激しくなり、腕まで動かしはじめた。貧乏ゆすりではなくエアドラムだったようだ。ボイパまでつきはじめた。メタルだ。頼む、先生こいつに気付いてくれ。‬

☆☆☆

高校2年のときの実話です。いっつもこの人寝てるなあ、と思っていました。ある日の英語の時間、上記のような事態となり、(ふおおおお集中できねえ!メタルは好きだけど今じゃねえええ!)と気をとっ散らかしながら、必死で板書をとっておりました。アメリカに行ってビッグになる!と叫んでたこともあったっけ。元気かなあ。

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霜林 穂
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