霜林 穂

明け方の脳味噌大掃除という名のエッセイ?つぶやき?が多めです。不眠なので。140文字小…

霜林 穂

明け方の脳味噌大掃除という名のエッセイ?つぶやき?が多めです。不眠なので。140文字小説、短編なども書きます。ひとかけらでも、誰かのどこかに刺さったら嬉しい

マガジン

  • マイ徒然草

    日記、駄文など。#エッセイ タグで書いたものの倉庫

  • 140文字小説

    Twitterであげた、140文字小説の保管庫です

  • 死神のこども

    死神とこどもと、天使をめぐるおはなし

最近の記事

  • 固定された記事

自粛中が楽だった人達へ

 何故だろう、世の中が自粛に不満を募らせる一方で、私はとても生きやすかった。自分と同じく皆が足踏みしているようで、安心感を得ていたのだろうか。確かに、降って湧いたソーシャルディスタンスの概念で、外界と不必要に接触する必要がなくなり、コミュニケーション能力が著しく低い私にとって、精神的負担が減っていたのであろう。  しかし、社会の停滞を恩恵として受け取っていたならば、社会が回り出した途端にツケを払わざるを得ないのだ。  6月、自粛ムードが一気に緩み、子供たちの学校が本格化し

    • パートを3ヶ月で辞めたはなし

      冬からパートを探していました。そして1月に採用、2月からフルタイムで働きはじめました。 幸い、成果はバッチリ出していました。新規事業をなぜか割り振られ、胃が痛くなりながら必死に業績を出すも体調を崩し、半休をとりながらがんばりました。土日も、夜も、時間を取れる時は無給で作業して。普通の会社ではなく研究室で、前職では成果主義で通用していたので今回も大丈夫だと思ってた。甘かったです。 結果を出す人間ではなく、毎日定時に来て定時に帰る人が欲しかったらしく、ものすごく大声でなじられ

      • 短編「プレコの夜」

        「・・・判断は独善的、他者への共感性は極めて低い。人がゴミだと判断する情報も全て拾う。FIQ(総合IQ)は130、だけどバランスが悪すぎるね。さらにいうなら、君の世界には白と黒しかない、大多数の人と見えているものも違う。どうしたらいいんだろうね。」 ロマンスグレーで、50代くらい?顔の整った優しそうな精神科医が言うと、えげつない発言でもまろやかに聞こえる。 しかし、どうにかしてくれるのがお医者様なんじゃないのかしら、と心理検査の結果を聞きながら、医者の後ろにある窓の外をぼんや

        • マイノリティの人たち、どうやって折り合いをつけてるの?

          先日、20年以上黙っていたことをカミングアウトした。話すということは、事実を再認識するということで大変なストレスがかかることが分かった。同時に、言い方は悪いが、1人で抱えていた荷物を他人にひっかぶせることで自分の荷物は減って楽にはなった。しかし何だろう、下ろした荷物の部分にぽっかりと穴が空いているのだ。ニュアンスが伝わらないかもしれない、でも、たしかに自分の中に空の領域が現れた気分なのだ。 カミングアウトという言葉で連想されたのが、LGBT問題だ。以前に比べて世間が多少寛容

        • 固定された記事

        自粛中が楽だった人達へ

        マガジン

        • マイ徒然草
          16本
        • 140文字小説
          19本
        • 死神のこども
          6本

        記事

          続 ニワトリのハンナ

          ハンナちゃんは、2ヶ月経って完全なるニワトリになった。かろうじて残っていた「ピュンピュン」と言うヒヨコ感の残る声も消えて、ケージからは「クォ」という声が聞こえる。 6月頭 現在 鳥は当然表情が変わらないのだが、よく見ていると、意外に表情豊かなことが分かった(矛盾しているなあ、この文章)。今日の昼間天気が良かったのでベランダに出していたのだが、突然の通り雨で困ったハンナちゃん。「あのー入れて下さいー」と言わんばかりの表情で、窓に張り付いていたのだ。せっまいヒサシの下で雨宿

          続 ニワトリのハンナ

          虐待の当時者に救済はあるのか

          子供時代、母親に毎日のように殴られ、それが当たり前だと思って受け入れてきた。さらには口答えをした際に、「生意気な態度を反省させる」との名目で、火のついた線香を手に押し付けられた。「どこの家でも同じことをしている」との親の言葉を信じた。テストで95点を取ると、必ず残りの5点を落としたことを詰られた。虐待と言う言葉は普及していなかった。精神的虐待にあたるであろう言葉、彼女は当然全て網羅している。 さらには、父親にも性的虐待を受けてきた。それが虐待である、と言う認識に至ったのはご

          虐待の当時者に救済はあるのか

          家族とは

          家族とは何だろう。何でもいう通りにしないと気が済まない母親、見て見ぬ振りをし、都合の良いときだけ、犬に骨を放るようなな真似をする。祖母は祖母で「出来のよい孫」を自慢したい人で、私はマウントのための道具でしかなかった。 これは、あくまでも当事者である私、すなわち子供目線の話である。家族それぞれにとっては、「できる限りの愛情を注いだ」「不満を持たれるのは心外だ」ということになるだろう。 ただ、親になっても分からない。私は子供時代に会った目を、自分の子供に味合わせたいと全く思わ

          歌川国芳が好きなので

          歌川国芳という浮世絵師をご存知だろうか。「金魚づくし」という、金魚をモチーフにした連作に一目惚れし、それ以来暇さえあればネットで眺めていた。いつか模写したいと思いつつ。 話は変わるが私はポケモンを描くのが趣味で、「毎日1ポケ」をスローガンに書き続けている。 国芳とポケモン好きが明後日の方向に行き、このような絵に仕上がりました。 あー、すっきりした。もっと上手に描けるよう精進したい。

          歌川国芳が好きなので

          GOTOなんて気分じゃなかった

          あーもう全然「毎日note」じゃなくなってきた。41日が最高記録という情けない結果。頭の中では、妄想している河童ハウスで、河童達がきゅうきゅう鳴いている。 4連休は寝てるか買い出し行ってるかのどちらかで、とてもじゃないけどGOTOの気分じゃなかった。子供達も申し訳ないけど、どこか連れて行ける状況じゃないしゲームで終わった連休を過ごさせてしまった。自粛ムードは霧散して、むしろ「何びびってんの笑」と外出を控える方がバカにされる風潮だ。やってらんない。 関東圏の学校でクラスター

          GOTOなんて気分じゃなかった

          思い切ったことをしてみたくない?

          「明日明後日あたりに死ぬ気なら、思い切ったことをしてみたくない?」 思い切ったこととは何だろう。性質的に、私は金銭を使わない遊びをするだろう。 裏山の獣道で寝っ転がってみる?鬱蒼と生茂る雑草に埋もれている自分を描く。すると耳元にあの、プー・・・ンと強弱のついた羽音。蟻が這い回る、爪楊枝で軽く突き回られるような感覚。だめだ、裏山はだめ。 では樹海ではどうか。入り口すら見る機会のなかった、かの有名な青木ヶ原。「入るな帰れ」の看板を視界の端にとらえながら、奥に入る。先客だった

          思い切ったことをしてみたくない?

          河童業者の1日 2

          朝6時、2階から親河童たちが降りてくる。めいめい着替えを済ませて、あくびをしながら階段をぺたりぺたりとやってくる。「おはよう」「きゅいっ」いつもの挨拶だ。舌があると言えども、人間のように言葉を持っているわけではない。だが、声の調子や微妙なイントネーションで、お互いに気持ちはわかる。河童たち、今朝はよく眠れて機嫌が良いようだ。 食堂に子河童、親河童が一堂に会する。食事を並べ、親河童たちに子河童たちの世話をまかせて、若河童の部屋に向かう。子供でもなく、大人でもない若河童、情緒が

          河童業者の1日 2

          河童業者の1日 1

          河童を養殖している。子河童が10人前後、親河童を3つがい。そして、事情により戻ってきた若河童が2人だ。 朝4時、日の昇る前に子河童たちを起こす。まだ頭の皿が未熟なので、気温が上がる前に水やりをしないとならないのだ。広い子供部屋のベッドで眠る子河童1人1人に「おはよう、朝だよ」と声をかけて回ると、まだ寝ていたいのにと抗議の声をきゅうきゅうとあげながら起き上がる。水瓶に入れた純水を、計量カップで測りながら、慎重に子河童のお皿に染み込ませる。少ないと次の日まで保たないし、多いとび

          河童業者の1日 1

          超短編「チュッパチャプス苺味」

          「そういえばさ、」姉さんが声を潜めて僕に囁いた。「あんたのクラスにさ、サッカー部で有名な子いるじゃん?紹介してよ」口に含んだロリポップの甘い香りをさせながら、残酷な内緒話を刺してくる。僕たち、血が繋がってないんだよ?いつになったら僕の方を見てくれるの。 ⭐︎ 校内で弟を見た。私とは違って優秀な弟は、生徒会に入っている。血が繋がってないもんなあ、と鼻筋の通った横顔を眺める。昨日、サッカー部の男子の話を振ってみたけど、弟の表情は変わらなかった。恋はまだ浅瀬だ、引き返すならまだ

          超短編「チュッパチャプス苺味」

          鳥アレルギーだったらどうしよう

          ヘッダーは、6月頭にひよことしてやってきたハンナちゃんである。もう立派なチキンだ。しかし、困ったことがある。ハンナちゃん、良く食べ良く出し、良く暴れるのだ。そして、育つにつれて増える私のくしゃみ・・・まって、これアレルギーじゃないよね?ノーチキン、ノーライフだ、ハンナちゃんとお別れなんて考えたくない。 ちなみに3月頭にやって来たラット、アレルギー発症して触られると蕁麻疹ができる。全く笑えない。直接触れ合いたいのに触れ合いない。 そういえば前の職場の上司、飼ってたウサギでア

          鳥アレルギーだったらどうしよう

          踊っていただけますか

          今日もしとしと雨が降る。なーにが雨降って地固まるだ、固まる暇ねーだろが!と、朝から地球に喧嘩を売り、今に至る。当然寝ていない、きちんと寝ていればこんな阿呆みたいな難癖がでるはずもない。地面が湿っているほどに、私の脳も湿ってカビが生えそうである。 ちなみに、2009年の駿河湾地震をご存知だろうか。震度5強を6時前にくらって、「ふっざくんなプレート時間考えろやあ!」と、机の下でガタガタしながら悪態をついていた。あのとき寝たのは4時頃で、2時間弱しか眠れてなかった。睡眠、ダイジ。

          踊っていただけますか

          美容院、行っていない問題

          偶然にも美容院苦手な方の文章に出会った。私も美容院は苦手である。行けばさっぱり、格好良くしてもらえるのは分かっているのだか、敷居が高い。「今日はどうしますー?」「前回と同じ感じで」まず、これ。前回と同じ試しになったことがない。そして、雑誌。なんとかセブンとか、なんとか自身とか、本気で興味ない。さらにお高いコーデしか乗ってないファッション誌を出されたときは死ねる。眼鏡を外すと視力が0.1無いので、コラムも読めない。おねーさんがなんか綺麗な服を来ているのは分かるのだが、私の生活ラ

          美容院、行っていない問題