異文化コミュニケーション(清水勝彦研究室ブログ)

やっと学会らしい話をする。AIBで必ず取り上げられるのが、国の文化の違いである。戦略からマーケティング、あるいは人事制度までその影響は多岐にわたる。

ある異文化コミュニケーションのセッションで面白い考え方を聞いた。国の文化とステレオタイプの問題。「日本人はこうする」「アメリカ人はこうだ」と十把一絡にした議論に「ちょっと待ってくれ」と言いたくなった経験は誰しもがあるのではないだろうか。

それに対してアメリカ人のプレゼンターは服の例えを出して3つの質問をしろと指摘した。

1.(職業がプロフェッサーの)あなたは何を着たいか?

2.プロフェッサーは何を着るべきか?

3.あなたが我慢をしているのはどんなときか?

文化は国だろうが企業だろうが個人が無意識に影響を受けている。しかし、「あなたは?」と聞かれてもなかなかわからない。2、3の質問をすることでその影響が意識化される。

結局コミュニケーションとは「話されたことを理解する」だけではない。何が話されていないか、それは身振りであったり、言葉遣いであったり、スペースの取り方まで関係すると言われて、なるほどと思う。

最後に「聴」という漢字は目から心、さらにはリスペクトまですべて含んでいるのだと言われ、無理矢理感はあったもののいい指摘だとも思ったのです。

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