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【読書記録】コンサル1年目が学ぶこと


1.はじめに 

 仕事の基本的な型を学ぶことができる「コンサル1年目が学ぶこと」について読んだのでまとめてみました。書籍は下記のリンクに貼り付けています。社会人6年目ですが本に記載の内容を意識せずに仕事に取り組むことが多かったので反省しています。
 社会人になりたての方もおすすめの内容になっています。各章の要点を以下にまとめたので紹介します。

第1章 コンサル流話す技術

01 結論から話す

 コンサルティング会社ではすべて結論から話すことが求められ、「PREP法」というものがある。
 PREPは下記の用語の頭文字を並べたもの。Point=結論 Reason=理由付け Example=具体例 Point=結論の繰り返しで締める例として会議の運営もアジェンダに対してどういう結論を出すべきかというゴールイメージを意識しながら会議運営をしていくことが重要で会議の方向性がブレにくくなる。そのほか、報告書・日常のメール話すとき・答える時もすべて結論を意識する。

02 Talk Straight 端的に話す 

 実際の仕事の場面ではお互いが協力して1プラス1が3になるような結果を出す人のほうが評価されるので社内で駆け引きをしないことが重要。また、できないときはできる方法を提案することで仕事が前に進む。

03 数字というファクトで語る 

 数字こそが新人の武器になりおかしいと思ったら独自に集めて数字にすることが重要。

04 数字とロジックで語る 

 多国籍のメンバーで働くときは言語が通じないので、共通の言語である論理と数字で話すことが共通言語である。また、日本企業で働く際にも上記の考え方は重要で論理と数字、結論から話すことを意識していく。

05 感情より論理を優先させる

 情に訴えるより筋の通った話をしてスタートラインに立つことが重要

06 相手に理解してもらえるように話す 

 コミュニケーションをとる際には相手は何も知らない前提で考え、知識がない人に説明して理解してもらえるかどうか試すことが重要。プレゼンテーションをするときは相手の仕草を観察して理解度を察知しながら話す。

07 相手のフォーマットに合わせる

  報告書を作成するときは徹底的に相手の土俵に合わせた形で伝えることが必要。

08 相手の期待値を把握する

 相手から求められていないことに時間を使っても誰からも評価されない。まずは、相手が何を期待しているか正確に把握してから仕事に取り組むことが重要。そして、相手が期待する中身がわかったらそれを外さず相手の期待値以上の成果を常に出し続ける。また、期待値を満たせないものは安請け合いせず断ることが必要。

09 上司の期待値を超える

 報連相の基本は、上司からの仕事の内容を明確に把握することで上司と部下が仕事の目的と内容について「共有の理解を得ること」。
部下が上司から仕事を受ける時に確認すべきポイントは以下の4つ。
①その仕事の背景や目的
②具体的な仕事の成果イメージ
③クオリティ
④優先順位・緊急度
この4点をしっかり確認すれば、上司の期待値を把握したことになり、上司の期待に沿う仕事ができるかが明確になる。

【その仕事の背景と目的を確認する】
仕事にある背景や目的について改めて確認する。たとえ単発の仕事の依頼であってもきちんと確認する。調べものの依頼の場合、調べたければずばり見つけたいものが見当たらない場合も想定される。そんなときも、もしも目的や背景を事前に聞いていれば、その目的を満たすような別の調査結果や事例を提示できるかもしれない。

【期待される成果物のイメージを明確にする】
上司が求めている成果物のイメージレベルまできっちりと聞き出しておくことが重要。上司の指示のあいまいな部分はこういうことではないかという自分なりの仮説を立ててコミュニケーションをとることが正解。

【相手が求めるクオリティ(期待値)を質問によって推し量る】
「クオリティ」は、期待値に最も関係している部分。
先ほどのコミュニケーションでは、それぞれの点について資料1枚といっているが、ここで上司が3,4枚にはなるんじゃないかと答えたとしたらそれなりに細部までしっかり調べていることを期待していることがわかる。
さらに資料作成の目的によっても、レベル感は推し量られます。顧客に提出する資料などの盛り込むような正確さが要求されるのか、社内会議の資料なのかもしくは上司の頭の中に参考としてインプットするためのものなのか。それぞれで達成すべきクオリティレベルが違う。スピード感も3日の100点を求めているのか、3時間の60点を求めているのか。事前にしっかり確認しなければ上司の期待を満たすことができない。
 そうして期待値を把握したうえで、その期待値以上の成果物をもっていく。

【優先順位と緊急度を把握する】
スピード感、優先順位は、締め切りを過ぎないように完了させることを目安とする。

【指示を出す側、受ける側双方が、共通認識を持ち期待値を明確にする】
すべての仕事には、なんらかの相手が存在する。その相手の期待値を把握して、それに応えてときに上回るようにしていくことが重要。
これにより、期待値を把握できれば、無駄な労力をかけずに相手が満足する仕事ができるようになるので仕事の効率が上がる。

第1章のポイントまとめ
指示を受ける側も、出す側も次の4つのポイントを明確にする
①その仕事の背景や目的
②具体的な仕事の成果イメージ
③クオリティ
④優先順位と緊急度

第2章 コンサル流思考術

10「考え方を考える」という考え方

【作業を始める前に、手順を考えるその段階で合意を得る】
仕事にとりかかる前に、まずどう考えたら答えが出るのか、その道筋を考える。そのアプローチ方法でいいのか、手順の段階で合意をとってから作業に入る。まず、大きな設計図を描いて、その後に細部に落とすというコンサルの思考法を実感する。

【どの要素をどう分析すると答えにたどり着くかの手順を示す】
①作業の全体像が見えるので、完成までの道筋がわかり、安心感が生まれる。
②関係者同士で手順やアプローチ方法を合意しておくことでやっぱりこっちをやってくれというあとだしの要求やどんでん返しがなくなる。
③事前に、作業の難易度や作業量の見積もりができる。

【実際に、作業手順を考えてみよう】
仕事は、次の順番で進める
1  大きな設計図を示し、手順についての合意を得る
2 手順に基づいて、細部の作業を進める

11 ロジックツリーを使いこなす

【ロジックツリーを使いこなす4つの意義】
①一生使える
ロジックツリーや問題解決手法は、時代に左右されないもっとも基礎的なスキル。一度覚えれば、一生使えるし、繰り返し役に立ち応用することができる。

②全体が俯瞰できるようになる
ロジックツリーが描けると問題の全体像が見えるようになる。それぞれの話が、全体の中でどういう位置づけなのかが頭の中で視覚化される。
その結果、何が大事な話で何が粗末な話なのかの区別がつくようになる。
全体像からいって、本当に重要な話は何なのかという判断ができるようになる。
ロジックツリーになれると、重要度の判断ができるようになり、次」の2点ができるようになる。

・捨てる能力が身につく
重要度が判断できると、いらない部分を捨てて、自身をもって重要な部分だけにフォーカスして時間を使うことができる。捨てる判断をするためにロジックツリーを使い、全体像を描き、幹の部分と枝葉の部分を区別できるようになる。

・意思決定のスピードが上がる
重要度の判断ができ、捨てることができれば、結果的に意思決定のスピードが飛躍的に上がる。
ひとつの事案を何日も検討することなく、一瞬で物事が判断できるようになり、仕事全体の質が上がる。

ロジックツリーが役立つ4つの理由
1 一生使える
2 全体が俯瞰できるようになる
3 捨てる能力が身につく
4 意思決定のスピードが上がる

【ロジックツリーの基本は、コンサルティング会社に入らなくても身につけられる】
大きくて複雑な問題でもロジックツリーを使って小さな問題に分解することでそれぞれの論点について議論できる。
それぞれの論点を分析することで、全体の答えを出すとができる。
ただ、ロジックツリーを使いこなせるようになるには、日々の鍛錬と課題を漏れなく、ダブりなく分解したり、意味のあるロジックツリーを作る指導者が必要。

12 雲雨傘 提案の基本

 事実、解釈、アクションの3つをきちんと区別することが大切。事実だけが報告ではなく、「だから何なのか」という解釈もセットで持っていくことが重要。提案するときは、「複数あるアクションからなぜそれを選んだのか」もセットで伝える。
 文章を書くとき、見出しをつけることで頭の中がすっきり構造化される。

13 仮説思考 

 はじめに、予想できる範囲でストーリーラインを描いてからリサーチする。この方法だと議論が拡散したり、不必要な調査に時間を浪費したり
集めなければいけないデータが現実的ではないことが多く、時間がかかり、結論がでず非効率になる。間違ってもいいので、もしかしたらこうではないのかと大胆に仮説を立て、その仮説に沿ったストーリーを考える。
また、リサーチは常に仮説とセットで行い、リサーチは、仮説に対しての検証を提示するもので目的も仮説もなく単にリサーチだけを行っても、意味がない。仮説思考の意思決定は、仮説を立て、あらかじめ結論をおもっておき現実が起こり仮説に沿って対応する。

14 常に自分の意見をもって情報にあたる

 ビジネス能力を向上させるのは、情報量ではなく考えること。考えるとは自分の意見を持ってから情報に接すること。自分の意見を持つ方法は答えを知る前に1分だけ自分で考える時間をつくることが重要。自分の意見をもって情報に触れるからこそ学びの機会が生まれ、正解にこだわらず考え続けることが大事。

第3章 コンサル流デスクワーク術

・議事録 

議事録には、発言の記録だけでなく後日の証拠となるよう、決定事項を簡潔に書くことが大事。また、議事録には、日時・場所・参加者・本日のアジェンダを盛り込み、決まった事・きまらなかったこと・確認が必要なこと・次回に向けてのTODOが簡潔に整理する。

・パワーポイント

 パワーポイントは、ワンスライド・ワンメッセージが大事で、根拠となるグラフや表を一つ。そして、そのグラフから読み取れる解釈・主張を一つだけ提示する。
 パワポ作成時は、最初にアウトプットから逆算して、必要な作業を設計する。最終成果物のタイトルだけを書いた中身が空のパワポを作り中身を埋めていくためのタスクを洗い出す。空パックからつくることで、最終成果物がイメージでき、そのために必要な作業を洗い出すことができ、ワークプランができる。それぞれの作業を切り出して複数人に同時に依頼することができ、うっかりもなくなる。

・課題管理表

 プロジェクト進捗において課題管理表はプロジェクトを前に進める推進エンジン。課題を共有して役割を決め、期限を切って進めていく。

第4章 プロフェッショナル・ビジネスマインド

 社会人は「消費者」ではなく、「生産者」いかに会社に貢献するかを考えて仕事に取り組む。会議に出席した際も、人件費は発生しており、出席したからには、自分の時間単価に見合った仕事をする。
 仕事は、時間をかけて完璧なものを目指すよりも、多少汚くても構わないのでとにかく早くつくる「Quick and Dirty」を心掛け、常にバリューを意識しながら仕事に望む。

まとめ

 コンサル1年目が学ぶことを読んだまとめとして、
・仕事は、相手の期待値を把握する
・仮説思考で問題解決や情報収集にあたる
・議事録書きで文書作成の基本的なルールや作法を学ぶ
・社会人は消費者ではなく、生産者いかに会社に貢献するかを考え仕事に取り組む

上記の内容につきまして、日々意識しながら業務に取り組んでいこうと思います。
コメント等ありましたらお願いします。

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