もしも世界があと1日で終わるなら①
もしも、世界が今からあと1日で終わるなら、あなたは何をする?
という質問をいろんな人に投げかけて、帰ってきた答えを小説仕立ててでお届けします。
今日で世界が終わる。そう知らされたのは、とある日曜の夕方だった。
私は、会社の休みにテレビを見ていた。そこでは明日の0時から始まる24時間で、この地球が滅亡してしまうというニュースが流れていた。
正直、ふって鼻で笑って、その後すごく冷静にスケジュール張に明日の予定を描こうとしている自分がいた。すごく冷静に。
月曜におわるのかーと思いながらスケジュール帳を見ていた。すると
会社からすぐに明日は休みです。各自大切に過ごしてくださいと連絡がきた。
そんな中私が書いた予定帳はすごくシンプルであまりにも大切に使っていなさそうな内容だった。
予定帳
8:00 起床
9:00 お酒をのむ
12:00 電車に乗って、海があるところにいく。東京湾とか
13:00 ついたら、少し海を眺める。ちょっと過去のことを思い出す。
14:00 海に重りを入ってとびこむ。(できるのか?)
14:30 溺死
多分、頭が狂った人みたいな、少し病んでるのかなとか思われるかもしれないけど、私は普通に暮らして普通に幸せな人生を生きていたと思う。好きなことは、コンビニやスーパーのオリジナルブランドの安い発泡酒を飲むこと。コスパよくうまいんだよね。あれ。お酒は全般好き。日本酒は少し苦手。
で、私が世界が終わるときいて、鼻で笑ったのは、やっと死ねると思ったから。
別に死にたいわけじゃなかったんだけど、死ぬことにはすごく興味があった。
死ぬなら苦しく死んでみたかった。死ぬことは未知の体験だと思っていた。
だから、溺死がいい。だって、死ぬという実感がありそうだから。
そもそも死ぬのだから、体の機能が停止してしまって、実感とかあるのかすら疑問なんだけど、少なくとも死ぬ直前が1番苦しそう。焼死はなんかいや。人に迷惑かけそうだし。ん?変わんないか。笑
うん。でも完璧なスケジュールだ。酔っ払って気持ちよくなって、苦しく溺死する。ちょっと24時間のスケジュール前倒しな理由は、
多分、みんなが世界が終わると怯えてる空気に耐えられなさそうだから。
みんなが悲しそうなのは好きじゃない。空気重そう。
私は一足先に逝かせてもらいます。
よし、明日の発泡酒でも買いに行こうかな。