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2023島根と山口と鳥取の旅③

5泊6日の旅、5日目〜6日目

マップ

2023/05/16 火 銀山と足立美術館

三瓶山の麓に牛がいた。今日もいい天気!

世界遺産 石見銀山

街全体が保護されているので、自家用車で入れる場所ギリギリの石見銀山公園駐車場に行く。しかしここではレンタル自転車がないと言われ、河村レンタサイクルまで戻る。向かいの大森代官所跡の駐車場に車を無事駐車。
ここで人生初!電動機付き自転車をレンタル。4月より義務になったヘルメットもついて、2時間800円。銀山の街をゆったり走る。
坂道発進時のぐん!という加速に感動する。電動機付き自転車、いいぞ〜!

急坂になると、神の如きパワーを発揮するすごいやつ。
街に溶け込む自販機。一瞬わからない。

Googleマップで「歩くと45分」3.2kmとでた龍源寺間歩(銀山入り口)。
上り坂だし相当覚悟してたけど、電動自転車ならあっという間。
徒歩でトボトボしてる方に申し訳ないくらいだった。

龍源寺間歩入り口

ここはしっかり木で枠組みがあるが、それ以外にも岩を掘っただけの小さな入り口をいくつも見た。中に入る。

150センチの私でさえ、少し屈む気持ちでないとギリギリの坑道
人力で、ガッツガッツ掘ったんだな、というのがわかる生々しいあと

公開されているところは案外短く、拍子抜け。
佐渡の金山のような人形たちの活躍もなく、ただただ渋い石見銀山なのだ。
日本最大の銀鉱山。ここのすごいところはそれではなく、環境への影響を最小限に抑えた遺跡であること。
山を削ってそのままではなく、削ってできた土地を水田や畑にしたことが、でかいらしい。今ではのどかな田園風景になっている。

出口から振り返る。銀を含む山の斜面、なんの変哲もないのによく見つけるな。
突然力説する立て看板。何があった!?
清水谷製錬所趾は山の斜面に城の石垣が積まれ、砲台のような穴が見える。異様な迫力。

羅漢寺

さすが石堀りの街、山の斜面にハマる感じで感じで羅漢様500体きっちりいらっしゃるとのこと。

石でできた太鼓橋がすごい。お堂、虫が出そう。夏は絶対入りたくない。
羅漢様の写真はNG、羅漢寺公式HPよりお借りしました。

石見銀山 群言堂 本店

小洒落た店があると思ったら、全国展開。伊勢丹、阪急、そごう、小田急小田急、西武とかにも入っている・・・この石見銀山が本店ですと。
建物、オシャンティーです。

正面撮り忘れ。群言堂公式HPよりお借りしました。
お店の2F。ナニコレ贅沢な休憩スペースだこと。
いい感じに撮れてしまった。
お食事と喫茶も併設。近所の方、羨ましい。
窯のようなでいりぐち。こういうの好き。
石見銀山、だいたいこんな街並みなのだった。

群言堂のなかでキャッキャと撮影後、古い街並みを流し、自転車のレンタル時間:2時間を越えずに返却。
1日かかると思った銀山が、サクッと終わってしまった。どうしよう。

足立美術館

今回の旅行の大目標が「足立美術館にいこう」!だった。
美術館の入館料で2300円は高いだけに、期待値大。
マップ通りに駐車場に案内されて愕然。こんな形(ハコモノ)の美術館なの??イメージと全然違う。

まさかこれじゃないよね???(Googleストリートビューより)

これは「新館」側だった。いや驚いた。

本館入り口は新館の向こう側だった。

入ってすぐに、広大な庭園がみえる。これかーー。
後ろの山を借景しての広大さなんだけど、これは上手い。

低木の滑らかなライン、コントロールされた庭木がたまらない。
これかーーーって唸らされる。「有無を言わせぬ」パワーを感じる。

アメリカの日本庭園専門誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』の「日本庭園ランキング」で「20年連続日本一」だという。
つか、なんで米国評価なの。日本人によるランキングではないんかい。

この庭園、創始者:足立全康(ぜんこう)さんが庭造りに興味があってご自身で作ったという。なんか名のある作庭家に作らせたわけではなく、自分で作り、手入れをして育てたというところが凄過ぎる。

「遠景中景は自然を利用して、近景だけをそれに合わせて作る」
というのがご本人インタビューにあった。

遠景じゃないの? 滝すらも作ってしまったとは。

横山大観の絵が好きでコレクションをはじめ、そこから足立美術館ができたわけだけど・・・私はイマイチ横山大観萌えがないので、絵の方はさくさく見ておしまい。

お土産コーナーの自販機に、鬼太郎かまぼこがあった


🏨 国民宿舎 清嵐荘

特に心に残ってない(汗)
明日はどうしようね?とそればかり考えていた。


2023/05/17 水 最後は写真美術館

奥出雲たたらと刀剣館


「たたら」の単語に惹かれて、刀剣館に行く。もののけ姫にも出てくる「たたら衆」って、刀鍛冶が叩く「玉鋼」を作る人たちのことだったのね。
この博物館では、玉鋼(たまはがね)を作るための炉が原寸大で見られる。
泥舟の中に炭と砂鉄を入れるのだけど、その下がこんなことになっているとは。三角の石がチブサン古墳を思い出させる。

これが炉だ!
このシステムでなければ、玉鋼ができないそうだ。

たたら吹きで使われた吹子の実物模型に乗りながら、足で漕ぐ。
これを延々やったらえらいこっちゃ・・・というのが実感できて、楽しい。
館内には2箇所動画展示があるが、これはどちらとも必見。
これを見ると、玉鋼作りの凄みが伝わるので、ぜひ。
一番近そうな内容をyoutubeからリンク!↓

三日三晩火を焚き続けて育てる。これが玉鋼(一級品)

一級品から三級品まで展示があったが、微妙すぎてわからない。
漫画:鬼滅の刃で、山籠りで選別された後に、自分の刀のための玉鋼を選ばせる場面がある。「どれがいいのかわからない」と炭治郎くんが悩むのもよくわかるよ。

炭治郎くんの刀みたいな「黒い刀」が飾ってあった

奥出雲多根自然博物館

こじんまりした博物館だけど、飾り方が面白かった。
宿泊施設も備え、ナイトミュージアムが楽しめるらしい。

恐竜の化石は、ミュージアムのスター
貝や化石、自然の形が面白い。
まるで魚のパイみたい。クラドサイクルス・クラドサイクルス・ガードネリ
カイメンって、こんな形なんだ・・・
衝撃の土産物。しじみ推しにも程があるだろ

モニュメントミュージアム来待ストーン

名前からは怪しさ炸裂だけど、「三才谷の大岩」(みさいだにのおおいわ)と呼ばれている採石場跡地を見に行く。

石切場の下にそっとたぬき。

石切場の上までは相当高い。のに、館内で見た映像では、その端っこに立ってキリヌキマサカリを打ち込んで割り落としていた。ゾゾ〜。
石そのものは灯籠や置物に、粉は釉薬にすると、鮮やかな赤茶色になる。集落の瓦が皆同じ色なのは、この釉薬のおかげなのだろう。

石州瓦 江津市地場産業センターHPよりお借りしました。
作業工程分の立体造形が!力入ってるなあ。


植田正治写真美術館

天気がいいので、大山(だいせん)がバッチリ見え、それを借景にしているという美術館まで遠征。
この場所に来るまでで、大山が見えず、ほんまかいなと思いながら進む。

到着すると景色が一変!ひらけていて、よく見える場所にある。


鳥取砂丘をホリゾントとして利用、1913年生まれでこんなモダンな家族写真を撮ってしまう、植田さん!
植田調と呼ばれる演出写真、カッコ良い作品がたんまり有り、エモい。

植田正治美術館、これは行ってよかった。ほんとに。

撮影できないので、『植田正治作品集』プレスリリースよりお借りしました。
建物は、建築家:高松伸氏の作品
板の下にパイプがあり、丸みを帯びた印象の階段
館内、一番いいところに大山が見え、シャッポーが浮いた写真が撮れる。
町の一番いいところにある美術館

時間になったので、映像展示室に入る。
正面上部に最大直径600mmという世界最大規模のカメラレンズがあり、箱型の上映室は、カメラの中にいるという設定。
上映開始と最後に、このレンズから逆さ大山を映し出す。
しん、とした良い映像展示で、背筋が伸びる思いだった。

スクリーンの上に、巨大なレンズ
この日の逆さ大山!カメラの基本がわかる、いい展示。

ベタ踏坂リベンジ

初日に「逆に走った方が迫力あるんじゃね?」と思ったベタ踏坂に再挑戦。
大根島まで走り、近くのコンビニでターンして、いざ!

遠目に見るとすごい坂
この辺まではまあまあ、すごい
登り始めると、ん?そうでもないぞ。
最後の方は、ごく普通〜の坂に。

やはり、圧縮された分、目の錯覚ですごい坂に見えていた・・・という結果なのでした。


まとめ

島根、ほとんどが黄信号点滅で、幹線道路優先でスムーズ。
車でとても走りやすかった!良いイメージ。

今回のハイライトは、なんといっても「野生のイルカ」との遭遇!
そこにいるらしいという情報もなかったので、超絶ラッキーでした。
あとは、予定してなかった「植田正治写真美術館」が、清々しく美しかったです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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