エースの意地 ~高校野球鹿児島大会レポート③
こんにちは。運動音痴が祟ってクラス対抗の球技大会で足を引っ張りまくったたまごやきです。今回のレポートでは、夏の高校野球3回戦での大島高校の試合をお伝えしたいと思います!
エースとは
突然ですが皆さん、野球というスポーツにおいて、エースはどのような投手であるべきだと思いますか?
高校野球において、背番号1を背負うことには、大きくて厳粛な意味が込められていますよね。
投手の分業が進んでいるプロ野球にも、沢村賞のように、「エース」の品格を問う考え方が残っています。
今年の鹿児島県大会の3回戦、鹿児島商業対大島の一戦は、まさにエースのプライドがぶつかり合うような、そんな一戦となりました。
右の三浦、左の大野
春夏通算25回の甲子園出場回数を誇る鹿児島商業。近年は聖地から遠ざかってはいますが、「鹿商」の愛称で親しまれ、たくさんのオールドファンを持つ古豪です。
今年の鹿商の大黒柱は、最速142キロ右腕の三浦颯真選手。鹿児島南、鹿児島情報などの力のある相手をねじ伏せて、勝ち上がってきました。
春夏連続での「島から甲子園」を掲げて相対する大島の背番号1は、最速146キロの左腕、大野稼頭央選手。細身の体から繰り出される直球、キレ抜群の変化球、計り知れないスタミナ。プロも注目する投手です。
鹿児島県内では試合前から、大会注目の投手として「右の三浦、左の大野」を推す声が多く、緊迫した投手戦になると予想されていました。
試合レポート
鴨池市民球場での第一試合となった一戦。先攻の鹿商打線に対して、大野のエンジンは立ち上がりから全開でした。初回先頭から回を跨ぎ5連続三振を奪います。三浦も負けていません。自慢の直球がうなりをあげ、大島の「すっとごれ打線」に得点を許しません。
すると4回表、鹿商が2死満塁の好機を迎えます。先制点が重要な意味を持つこの試合において緊迫した場面。得点できれば大きく有利になる鹿商でしたが、大野が外角へのウイニング・ショットで見逃し三振を奪って切り抜けました。
5回裏、今度は大島が無死一、三塁の好機を作ります。ここで打者が打ち上げた三塁側へのファウルフライを、捕手と三塁手が交錯しながら捕球。これを見た三走・美島が好判断のタッチアップで本塁を陥れます。思わぬ形で大島が先制しました。
大島は7回裏に3本の内野安打と4番、扇の要の西田の二塁打で3点をダメ押しして勝負あり。
4-0で大島が勝利を収めました。
三浦が10、大野が12の三振を奪う結果となり、4点差がついたものの見事な投手戦で観客を魅了しました。
2022 鹿児島大会 3回戦 7月14日
鹿児島商 000000000 0
大島 00001030✕ 4
※大島、8強進出!
終わりに
神村学園に続いて昨夏の覇者・樟南も敗退して益々波乱の鹿児島大会。
大島は18日、4強をかけその樟南を破った出水中央と対戦予定です。
今回はいつもより調子がよく、1400字を突破する文量となりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。たまごやきがお送りしました。
では、また次回!!