被写体、写真、カメラ、どれが好きか
一口に「写真が好き」といっても、写真のどこが好きなのか人によって違います。写真撮影に対する様々な愛情を理解するのは面白いです。
今回は、「被写体」「写真」「カメラ」と、3つに分けてみました。
被写体が好きだから写真を撮っている
写真が好きだから写真を撮っている
カメラが好きだから写真を撮っている
それぞれの説明をしてみます。
被写体が好き
風景、花、街並み、人物など
被写体が好きな人は、撮影する対象自体に特別な魅力を感じています。自然の美しい風景、動物、建物、ポートレートなど、被写体自体の魅力や美しさを捉えることに喜びを見いだします。彼らにとって、写真は被写体の魅力を永遠に保存する手段です。
例えば山が好きな人であれば、山を登るための計画、山に咲く花や動物のこと、水場や地質、山の美しさなど、山に関わることが好きです。あまりカメラにこだわりはありません。
写真が好き
撮影、編集、SNS、写真集、プリントなど
写真が好きな人は、写真そのものの芸術性や表現力に魅了されています。写真の構図、光の使い方、色彩のバランスなど、視覚的な美しさや物語を伝える力に感動します。彼らは写真展を訪れたり、フォトブックを作ったりして、写真を楽しむことや写真を見ることが好きです。
写真の美しさや考え方に重点を置き、撮影から作品発表までが好きです。
カメラが好き
最新カメラ、アクションカメラ、ドローン、フィルムカメラ、など
カメラが好きな人は、写真を撮るための機材や技術に魅了されています。最新のカメラやレンズ、撮影テクニックに興味を持ち、それらを駆使して美しい写真を撮ることに情熱を注ぎます。彼らにとって、カメラは単なる道具ではなく、創造性を引き出すための重要なパートナーです。さらにカメラの歴史や精巧な作りを愛でるため、使うことなくコレクションすることもあります。
最新機材、カメラやレンズに対する強いこだわりがあり、機材の知識は豊富です。被写体、写真にはあまりこだわりません。
この3つは、それぞれ独立しているわけではなく、混じり合ってグラデーションのように存在しています。それぞれの視点には独自の魅力があり、どの側面にも深い愛情を持つことができます。みなさまはどれに一番共感しますでしょうか?
被写体が好き
写真が好き
カメラが好き
写真はいろいろな楽しみ方ができるのも大きな特徴です。
私の場合は、「被写体が好き」から写真の世界に入りました。別に動画でも絵画でも良かったのですが、一番簡単そうなので写真にしました。そのため、はじめはカメラには全く興味がありませんでした。それから「写真が好き」を経験し、最近になって「カメラが好き」も経験しました。
人によっては、「カメラが好き」から写真の世界に入る人もいます。
被写体 0%
写真 10%
カメラ 90%
という人もいるでしょう。大いに結構だと思います。それが月日が経過し、写真が好きになる人もいます。
自分が写真のどこが好きなのか、素直に自分の心の声を聞いて、一番好きなところに寄り添うと幸せになれると思います。
ネット検索するとき、何を検索しているか
お金をどこに費やしているか、
で、だいたいわかります。
写真が好きだと思っていたのに、実はカメラにしかお金を使っていなかったという話はよくあることです。そんなときは無理して被写体や写真のことを好きになる必要もなく、自信を持ってカメラを愛でるのがいい精神状態になると思います。趣味ですから、無理する必要はありません。
自分自身で何が好きなのかわかっていないと、路頭に迷ったり、「〜しなければならない」と自分を追い込んだりしてしまいます。その結果、写真から遠ざかっていきます。
私の場合、被写体が一番でしたので、できるだけカメラのことは考えないようにしていました。そのためフルオートで撮影できる方法を考えたり、ずぼら設定を思いついたりしました。写真の中で、自分の弱いところを認めると、新たな発見をしたり、自分の武器になったりします。
自分なりのアプローチで写真を長く楽しんでください。