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フィルムカメラを使った感想

フィルムカメラを使いはじめて3年ほど経ちました。

使用頻度は、フィルムカメラ9割、スマホ1割ぐらいです。もしものためにデジカメを1台持っていますが、ほとんど出番がありません。それぐらいフィルムカメラが気に入っています。

今回はフィルムカメラを使うようになって、私自身変わったことを書いていきます。10年前はフィルムカメラを使う人の気持ちが全く理解できなかったので、デジカメを使う人の気持ちはすごくよくわかります。



1、撮影数が減った
フィルムは金銭的な面や撮影数に限りがあるため、どうしてもシャッターを切る回数は減ります。ワンシーン1枚、最高に多くて2枚です。それで思うように撮れてなかったらそれまでです。潔くていいかなと思います。数が少ないので、一枚一枚のシーンを覚えているものです。データ容量も減るので、ハードディスクを買わなくなりました。

2、露出設定を覚えた
デジカメを使っていたときは、ほとんどオートで撮影していたため露出の感覚がまるでありませんでした。でも機械式のフィルムカメラを使うとどうしてもマニュアル露出に直面します。露出計を使う方法もありますが、私はスピードと感覚を重視したかったので、マニュアル露出を覚えました。このことによって、フィルムカメラの印象が、面倒なカメラから面白いカメラに180度変わりました。

3、トリミングしなくなった
以前は、軽くトリミングやレタッチをしていましたが、そこには興味がなくなりました。傾いていたら傾いたままでいいか、暗かったら暗いままでいいか、そんなふうに思えるようになり、良く見せようという感覚が薄れました。

4、カメラが好きになった
以前はカメラではなく、オートフォーカスが速いとか、望遠レンズで遠くまで撮れるとか、カメラの性能が好きでした。今ではカメラ自体のスタイル、質感、操作感に魅力を感じます。そのため最新カメラには興味がなくなりました。

4、モノクロで撮影するようになった
できるだけ削ぎ落としたいという気持ちが強くなり、究極のシンプルさを求めてモノクロで撮影するようになりました。写真の中でミニマリストを目指している感覚です。最後に残るものは何か、そこを確かめたいと思っています。


なんだかお坊さんのようになってきました。

デジタルカメラの便利さや画質の良さなど、フィルムカメラが勝てるものは何ひとつありませんが、そことは違った楽しみ方があります。ゴールの達成を目指すのではなく、過程を楽しむ「道」に通じるような気がします。茶道や武道と同じで、日本人に深く根付いた感覚です。やろうと思えば、撮影の先に暗室でプリントする楽しみも待っています。

ランニングコストが気になるなら、フィルム1本を1年かけて撮影するのも面白そうです。撮れているのか撮れていないのかわからないドキドキ感がたまりません。1年後に見る写真は感動すること間違いなしです。

気になった方は、ぜひフィルムの世界へどうぞ。


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