自己紹介
今から10数年前のこと。
関東の大学の社会福祉学科に入学した。
偏差値で大学を選び、受かった大学へ入学させてもらった。
学科に思い入れはない。
崇高な志も夢も 特段ない。
入学後、資格でも取っておくかと
社会福祉士に必要な授業を受ける。
これまで全くご縁のなかった
福祉や介護の世界。
そこで語られる理念の数々。
「家族だけで介護するのはとっても大変。
ヘルパーさんをお願いして、ときには施設も利用して
本人も家族もハッピーに暮らしましょう。」
「そのためのサポートを私達はしていきましょうね。」
その教えが正しいと、着々と刷り込まれていった。
その後卒業し、就職して数年後のこと。
福祉関連の相談事を聞く仕事に就いた。
相談に来たお客さんに私は伝える。
100万%善意で。
「介護のサービスを利用してくださいね」
「ヘルパーさんを頼んでくださいね」
「ご家族で抱え込まないでくださいね」
100万%善意で。
かつての大学で刷り込まれた教えに則って。
明らかに手伝いが必要そうなのに
「必要ない」って言う人に出くわすと
「頼めばいいのに 頑固だな」
とか正直思っていた。
そんな仕事をして数年経ってから、妊娠。
出産前から、赤ちゃんが生まれた後の準備に勤しむ。
ここでも大学時代の教えにしたがって、
家族で抱え込まないよう
産後ケア
家事代行
ベビーシッター
そういった利用できるサービスをリサーチしては手続きする。
いざ、産後。
自宅にベビーシッターが来てくれた。
こちら、睡眠不足なのかホルモンの乱高下なのか
フラフラである。
そのような状況下で
ベビーシッターがアドバイスをくれる。
100万%善意で。
「赤ちゃん、股関節が脱臼しているかもしれません。」
「でも、緊急性があるわけじゃないから、
次病院に行く用事があったら
お医者さんに聞いてみてもいいかもしれないです。」
(だだだだだだ・・・
脱臼だと・・・!!!????)
私の豆腐メンタルは
崩れ去った。
帰宅後の夫さんに
「股関節脱臼してるかもしれないぃぃぃぃ!!!!」
と喚き、
夜な夜な小児整形外科を検索して数日後には受診。
産後をサポートしてもらった結果
メンタルが崩れ去った。
100万%善意のアドバイスを受けて
メンタルが崩れ去った。
数日経って、ふと、思ったのだ。
私も同じことやってたんだろうな。
「介護サービス無しで暮らすのは難しいかもしれませんよ」
「でも、緊急性があるわけじゃないから次病院に行く用事があったら、お医者さんに聞いてみてもいいかもしれないです。」
100万%善意のアドバイスをして
相手の心をぶん殴ってきたんだろう。
アドバイスしていた人間が
今、アドバイスされる側に回って
七転八倒
心かき乱されてまくっておる。
かといって
「サービスを利用すると心かき乱されるから、家族だけで育児しよう。」
これはちょっと、違うと思うし
誰かに全く頼らない育児は、それはそれで
辛いと思う。
じゃあ、
どうすりゃえぇねんというと
「頼る」
ということを
トライアンドエラーして
自分なりの快適な暮らしを作っていく
というのが
今のところの答えである。
そんなことがきっかけで
私の暮らしのなかのよもやま体験談を
記録していこうと思った。
この記録が
自分自身と
今読んでいくださっているあなたの
快適な暮らしの一助になれば幸いだ。