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第五章 健康は促進するためにある-005

5.付随する症状は消えていく

あごで噛めるように施術をすると、
治療前のさまざまな不健康問題から生じていた症状は
いくつか消失をしていきます。


冒頭にもご紹介しましたように、
脳と腸、そしてこころが健康へと回復し、
不健康問題を解消していくケースについて、
幾つか症例をご紹介していきたいと思います。


皮膚科の先生からこのような話を聞いたことがあります。


皮膚科に関わる問題は、
少なからず内臓疾患が絡んでいるケースが多いとのこと。

偏食家だった70代の方が、全身の皮膚科疾患からの疼痛により、
寝返りを打つことさえできないと申されました。
長期的に強い薬を塗ってもあまり効果がなく、
さらなる投与量を増やす治療計画に思い悩まれたそうです。

なぜなら強い薬からの副作用により、
新たなる不健康問題を生じる可能性を危惧したからです。

初診で拝見すると歯があるにも関わらず、
あごで噛めず飲み込むようにして食べていました。

偏食をやめて、栄養価の高い食べ物を食べていただくことを、
心がけて頂きました。
これに合わせてあごで噛める治療に参加していただくと、
次第に食べることに意欲が湧いてきたと申されました。

やがて皮膚に現れた症状は少しずつ改善し、
専門医の指導のもとに投薬をやめ、
保湿剤を塗る程度にまで回復されたそうです。

疼痛による不眠に苦しんでいた顔は和らぎ、
健康になるプロセスをしっかりと感じ取ることができたのです。

2つ目のケースです
お母様(80代)の認知症の初期症状に気づかれた娘さん(50代)から、
あごで噛める治療によって症状を緩和できないだろうか?
という提案を受けました。

挑戦をしてみると効果は少しずつ現れ、
仕事仲間から煙たがられていた症状は軽減したとの報告を受けました。
(依頼人の勝利です)

3つ目のケースは、
障害手帳を持った引きこもりの方が、
お母さまに連れて来られました。(30代の方です。)

治療を進めていくと積極性がじょじょに表れ、
食事の時の会話が賑やかになってきたと、
お母さまから後日報告を受けました。

こののち就職して手帳を返納し、
一般的な社会生活を送ることを目標にしたいと希望を述べられました。

4つ目のケースは
左右に姿勢を傾けながら足を拭きずって歩いていた70代半ばの方が、
治療を始めて四ヶ月後くらいから、体の軸がぶれることなく膝を上げて、
直立二足歩行をするようになりました。
驚いたのは、ご本人です。(もちろん私も!)

寝たきりから認知症となり亡くなられたお母さんを、
後追いするのではないか?
との懸念を払拭できたと述べられました。

この話を理学療法士の患者(20代)に伝えると、
是非この方にインタビューを申し込みたいと求めました。

「なぜなら私たちの目の前を通る患者は、ほとんど右肩下がりなのです。
このようなV字回復をするケースは初めてのことです」と、
後に語っていました。(これってニッチですよね)

5つ目のケースは
毎年、内視鏡の定期検診を受けているという方(40代)が来られました。
眉間に皺を寄せ、話しかけても終始会話は堂々巡りでした。

治療途中から次第に明るさが増し、会話が弾むようになりました。
表情は柔らかくなり、お腹の調子はいかがですか?とお聞きすると、
お通じは良いと申されました。
(歯科医の仕事の結果は、お通じにも現れるのです)

6つ目のケース(30代)は
仕事を最後まで全(まっと)うすることのできないことに悩んでいると、初診で語ったキャリアウーマンの話です。

拝見すると奥歯はたくさんの治療痕で埋め尽くされ、
まるでブロック壁の補修を一つ欠けたら、
また継ぎ足すという対症療法を繰り返し受けていました。

これらを生理的な機能が発揮できるようにすると、
人事はどんどんと動き、出世していきました。

7つ目のケースは
大学の運動部に所属していた人(20代)です。

お口を拝見した時、「まっすぐに走れないでしょう」と尋ねました。
その時の驚いた表情は、いまでも忘れることができません。

2年生の体力測定の時にそのことを指摘されたため、
1年の間、医科の先生とこの問題に取り組み、そのための基礎トレーニングを繰り返したそうです。
しかし思うような成果を得ることができなかったと述べていました。

治療後、体の歪みは消え、無駄のない動きができるようになったと
自負されていました。

つづく


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