第五章 健康は促進するためにある-001
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第5章では以下の内容で書き進めてまいります。
どこかに良い歯医者はいないのだろうか?
脳と腸からのアラーム
生理的にあごで噛むプログラムはあるのです
不健康問題にお金を浪費するのはやめましょう
付随する症状は消えていく
健康を促進するための環境を耕そう
女性を大事にすることは人生のキーポイント
両親へのマネージメントはあなたの人生後半の大事なターニングポイント
待ち合いはサロン
人生の醍醐味を磨くには備えが必要
人間の叡智とは何か?
1.どこかに良い歯医者はいないのだろうか?
年を重ねた人たちが集うと、
たびたびこのような会話を耳にすることがあります。
「どこかに良い歯医者はいないのだろうか?」と。
なぜ歯科医療は、人々にこのような悩みを抱かせてしまうのでしょうか?
医科的な治療とは特効薬やワクチンがない場合、
対症療法によって自然治癒力を促す行為だという話をご紹介しました。
これに対し歯科の治療も同様に、
現行の健康保険制度で定められた治療法は対症療法です。
しかし医科のように(例えば)風邪で療養していた体を、元通りの健康的な体に戻すことは、残念ながら歯科の対症療法ではできません。
なぜか?と申せば、
患者が痛みや機能障害を抱えて歯科を訪れた場合、
「一時的」にそれらを取り除く治療しか提供できないからです。
言葉は良くありませんが、
一般的な歯科の対症療法は「付け焼き刃治療」に過ぎないと
言えるのかもしれません。(歯科医のジレンマです)
根本的な問題を、解決しているわけではないからです。
歯科医を養成する学校は対症療法を教えるところであり、
決して根治療法を教えている訳ではありません。
患者から「どうして根本療法を教えないのですか?」と
尋ねられることがあります。
教育機関は健康保険制度に定められた内容を、
遂行できる人材養成のためにあるのです。
これは医科でも同様であり、
医療関係者はそれぞれの国の医療制度(もしくは各国の保険会社)の
定めたルールに沿った医療行為を行うことによって、
診療報酬を受け取り食べて生きているのです。
ただし医科の治療は、対症療法によって
自然治癒力を促すことができる場合のあることが、大きなポイントです。
歯科の場合は対症療法を施すほどに、
重層化し複雑化するきらいを生じる場合のあることは、
否(いな)めません。
このことと長寿化現象がリンクすると、あごで噛めない問題は拡大し、人生100年社会の後半の50年間に無歯顎になる傾向が高まることは、致し方がないと思われているのです。