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第五章 健康は促進するためにある-003

3.生理的にあごで噛むプログラムはあるのです


この仕事を通して、なぜあごに強い興味を抱くようになったのか?
と申せば、

動物園の他の動物たちと同様に、私たち人間という動物にも、
一生に渡りあごで噛めるゲノム情報があることに気づいたからです。

なぜなら第一章と第二章でもご紹介しましたように、
そもそも私たちは哺乳類なのです。

このことを前提として治療にあたると、
人生100年社会の前半の50年から生じる(大人の)口腔崩壊への現象さえも、人生後半でも食い止めることができる可能性を感じているのです。

あの生活習慣病の中でワースト一位に輝く歯周病は治療後に
大きく抑制されるばかりか、虫歯の発生もほぼ消失していきます。

さらに、この生理的プログラムに触れることができるようになると、
体のさまざまな生理的機能は回復することが見える化しつつあるのです。
(信じられますか?)

また治療後の患者を長期的なスパンで観察していくと、
人生後半の50年の食べて生きる内容が向上していく様子を
垣間見ることができるのです。

なぜ私が健康を取り戻した人に関心を持ち始めたか?
と申せば、

人間は、健康を促進させる動物であることに気づいたからです。

一つの例をご紹介します。

80歳前後の同業者の食事会に参加された方の話です。
BBQが用意されたものの、
同僚たちはほとんど硬いお肉に手をつけなかったそうです。

たくさんお肉を食べて、
お腹が一杯になったと奥様に報告されたそうです。

この現象は30代の食事会ではあり得ない話です。

つづく

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