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飯篇)Baguio飯 ”Lomi”二郎系フィリピン現地ヌードルを求めて

思い出の二郎系フィリピン麺を求めて

別記事で記載したが、
2015年卒業旅行時にフィリピンのプエルトガレラで食べたロミを無性に追いたくなった。

当時は初めての海外旅行であり、また学友との男4人旅行は、
今でも忘れられない思い出が沢山ある。

そんなときにプエルトガレラと言うちょっとしたリゾートで食べた麺。
それがロミ(Lomi)である。
何かの動物の肉骨をドロドロに煮込んだスープと、太めでガシガシとした小麦麺の組み合わせ。
当時は英語力の問題もあり、その食べ物がロミという名前であることしか調べられなかった。

あれからほぼ10年。
自分の中では何か当時から成長した自覚もなく、
更に言うと当時思い描いていた理想とは違い、無職でフィリピンにいる。

ともかく私は生きている。
そしてフィリピンにたどり着いた。

一人で外国にいると、ふとした瞬間、不安に押しつぶされそうになることがある。
その反動で、何かしらの後悔や、良かった思い出やを気づいたら振り返っている時間がある。
そしていま無性に、ロミに再トライしたくなった。

頻繁に思い返していたわけでもないのだが、
何故か”ロミ”という単語は記憶に残っており、簡単に探せた。

ロミの店を探して@Baguio

ドミトリーの上段のベッドで横になりながら、
Google mapで「Lomi」と検索した。
複数のピンが立ったが、多くはレストランの一メニューに麺類があるだけだったり、全く関係のないカフェだったりした。

一件だけ、Lomiをメインにした気さくな店が見つかった。
ただこの店の写真を見ていると、当時テイクアウトで食べた、
ビニール袋にザブザブ詰まった、どろどろのロミとは違うようで、
澄んだ透明なスープに太麺がある画像が載っていた。

Map上でヒットした他の店のそれっぽいメニューも、どれも澄んだスープになっている。
改めて今度は検索エンジンでロミを探ると、
ドロドロの物がよく出るので、
ロミという食事への大枠の理解としては、
思い出の通りで合っているようで、
このバギオの街のロミがひと味違っているのか、と結論づけた。

Rose Cafe

結果、先ほどMapで検索したロミをメインに提供していそうなこのRose Cafeという店に向かった。

道中スズメを見かけて、
スズメは案外日本以外であまりいない鳥だと聞いたことがあったので、へえ、と驚いた。

Rose Cafeは入口が非常に狭く、覗ける店内も汚い。
一階と、半地下の2層になっているようで、その両方で席について麺を食べている人達を見ることが出来た。

このお店は、観光客に対してだけでなく地元民に対しても不親切な接客の店で、
店内に入っても特に案内もなく、
先に席につくのか、入口で立っている男性に注文をするのか分からなかった。
ただ、その男性がこちらを一瞥して、再度視線を外したので、
「いま彼に注文なり、なにかをする必要はないんだな」と判断して地下の席についた。

席について

地下の突き当りが厨房に成っており、そこから覗いていると、
大量の作り置きの麺を素手で掴みバサバサと茹でたり、
具と炒め合わせたりしている姿が見れた。
回転の早い、うまそうな店だと思った。

そこで、壁の高い位置にあるメニューを首が痛くなるほど眺めて、
「あれ、これLomiとは書いてない??」と迷った。
メニューになんと書いてあったかは忘れてしまったが、
こちらの様子を見つつ、それでも動かない店員に声をかけ(別にそんなもんだと思っているのでストレスはない)、注文を済ました。

突き当りの厨房の様子
半地下側の店内


遂にロミとの再開

待っている間、隣の人達が食べている焼きそばがうまそうだな、と思っていた。
殆どの人はそちらを注文しており、スープに入った麺は多く頼まれていないようだった。

そういえば、私が注文した方は、本当にスープ麺で合っているのだろうか、
これで焼きそばが来たらどうしようか、まあそれはそれで美味そうだから良いか、など考えていた。

結局、5分程度でスープ麺が届いた。
ロミだ。
一応、提供してくれた店員にも「Lomi?」と指さして訊いてみると、頷いて去っていった。

よし、遂に、ロミだ!!!!!!

提供されたロミは、透明なスープに太麺が入っており、
具として上部に、細長い何かの肉、青ネギが散らしてある。
個人的に嬉しいことに唐辛子、柑橘(東南アジアでよく添えられるが名前不明)もついてきている。卓上の醤油などの調味料と合わせて味変出来る仕組みが、大好きだ。

これがロミ。Baguio Ver.
名前不明柑橘&チリ
アジア醤油と酢と混ぜて味変ソース完成


食べてみると、動物性の出汁と、魚っぽい味わいとがベースの非常にスッキリしたスープだった。
既視感があり、考えてみると、沖縄ソバによく似た味だ。
トッピングは豚肉の細切りのようで、味気は無いが塩気が強い。
麺も太くてボソボソなので、まさに沖縄ソバ!
シンプルで美味い!!が、
思い出の味には物足りない、そして方向性がだいぶ違う!
ただ、普通に美味しいのだが。

改めて、ローカルに普通に美味しいごはんがあること事態が
非常にありがたいのでプラスなのだが、
やはり、あの頃プエルトガレラで食べたドロドロのスープが少し恋しかった。

気を取り直して、卓上調味料で味変を試す。

ライムと唐辛子と、酢と、醤油と、皿の上で混ぜて丼に足していく。
更に塩気とナンプラーの味わいが足され美味しい。
柑橘の香りがどういうわけか混ざらずにスッキリと感じ取れて、
それもとても美味しく感じた。

気づくと、対面の他の客(おじさん)がこちらを「やるな」という目で見ている。
なんてこと無いが、得意になってどんどん足していくと、
終盤には辛すぎて一口飲むのも苦労するような味になっていた。
調子乗った。

最終的にはここから更に、用意されたほぼの唐辛子を足した



ついては

約10年ぶりのロミは美味しかった!
当時の思い出と明らかに違う味だったが、楽しめ無事が出来た。

思うようにはいかないし、期待した味でも無いが、
新しい発見や出会いになった。

気づけばふさぎ込んでいた気持ちもどこかに行っており、
額の汗を拭って支払いを済ませ店を後にした。

Bye〜〜

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