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八月の銀の雪

伊予原 新・新潮社・2020/10/15・本書から

「お祈りメール」の不採用通知が届いた大学生は、焦りと不安に苛まれていた。
2歳の娘を抱えるシングルマザーは、「すみません」が口癖になった。
不動産会社の契約社員は、自分が何をしたいのか分からなくなっていた……。
辛くても、うまく喋れなくても、
否定されても邪慳にされても、
僕は、耳を澄ませていたい――地球の中心に静かに降り積もる銀色の雪に。深海に響くザトウクジラの歌に。見えない磁場に感応するハトの目に。珪藻の精緻で完璧な美しさに。高度一万メートルを吹き続ける偏西風の永遠に――。
科学の普遍的な知が、傷つき弱った心に光を射しこんでいく。全五編。

Amazon本の概要から

いつもあらすじを読んで だいたいの内容を
把握してから読み始めるけど、なんだか
伊予原 新さんの本に絶大な信用心を持っている
私。あらすじを読まずに読んだ。

「アルノ-と檸檬」がよかった。
迷い鳩の飼い主を探す中 鳥の世界に
はまり込んだ"小山内さん"に出会う。
鳩の知識を得たり、迷い鳩の謎を解明してく
中で主人公 正樹の固くなった心が柔らかく
なっていく話。

鳥や鳩がどうやって方向を知るか?
どうして鳩はそんなに家に帰りたいのか?

物語と伴走して心をつくシーンがあり
とてもよかった。

話の内容に入り込めて、想像できたのは
TBSラジオ 安住紳一郎の日曜天国で
鳩レースを聞いていたから。あの時の
実況も大興奮だったし、鳩の詳細や思いも
熱く語っていたなぁ、安住さん。






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