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Photo by
anpoko
とんこつQ&A
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真っ直ぐだから怖い、純粋だから切ない。
あの人のこと、笑えますか。
“普通”の可笑しみから、私たちの真の姿と世界の深淵が顔を出す。
人間の取り返しのつかない刹那を描いた4篇
表紙からじゃ絶対想像出来ないお話たち。
「とんこつQ&A」
大阪弁にこだわる父と息子が切り盛りする店で
働く今川さん。彼女がつくった「とんこつQ&A」
ノート通して彼女自身や周囲の人々の心の内面が
浮き彫りになる。他人との距離感や孤独感
不安から起こる言動はヒンヤリ怖い。
「嘘の道」
自分たちの過ちを、いじめられっ子のせいに
してしまう姉弟。
おばあさんに道の説明をしてた。
私も3人で近道するんだと読んでいたから
母ポジションの私はその先の顛末になんとも
言葉にならない思いだ。子どもの言う日常の中の
嘘や誤解は親子で真に受けない・・です。
「良夫婦」
妻、友加里が起こす えっ-!!と耳を疑う
事柄を夫、榦也が後始末をする。
後半、楽しそうな夫婦団欒のシーン。
サラサラサラァ~と終わっているけど
すごい話だな、お話なんだけど。
良 ・・夫婦か・・これ「素ぅ?」怖っ。
「冷たい大根の煮物」
同じ会社のおば様が、主人公に1品野菜料理を
作ってくれる、作るきっかけをつくってくれた
お話。軽い今村ワールド入ってるけど、
いい話です。