2024にやりたいこと100個も書けないし、足が痛くてまともに歩けもしない。
写真は12月に読書合宿で泊まったペンション真鶴から撮ったもの。読んだのは、『デカルトからベイトソン 世界の再魔術化』である。17世紀の科学革命によって急速に魔法が解けたこの世界に魔法を取り戻す本になっている。まあまあ骨太の本だけど、もし読んだ人がいればじっくり話したい。大好きな本。毎年年末になるとこの本が読みたくなるので、大学3年の時から今年で4周目になる。
元旦に神社で大吉を引いて、翌日にバスケで足を激しく捻挫して歩けなくなった。怪我や病気で日常生活に支障をきたすと、急に普段の身体のありがたさに気付く。それは親元を離れて親の大切さを知るとか、海外に行って日本食のおいしさに気付くとか、無職になって働くことの楽しさに気付くとか色々と形を変えて世の中に広がっている神話だ。
そんな話はさておき、今年の抱負を2つだけ。
・具象の豊さを取りこぼさない
・集中力を取り戻す
具象の豊かさを取りこぼさない
自分はよく、「これとこれは同じ構造を持っている」といって色々な事象をまとめて語りがちである。例えば、自分は朝井リョウの書く小説がとても好きなのだが、彼の作品は基本的に現代社会における二項対立を描いていて、その対立を軸にそのどちらの項にも当てはまるような横断的な存在を登場させることで0-100では語れない問題を描き出している。これは人類学者レヴィ=ストロースが行った神話の構造分析における神話の型に極めて近い。なので朝井リョウ作品は神話的だと言えそうだ、などと考えたりする。こういった事象をまとめて繋げていく営みは楽しい。ただ、一つ一つの事象の中にある豊かさを取りこぼしているようにも思える。なので今年は、意識的に具体性に目を向けることを意識しようと思う。
集中力を取り戻す
集中力が奪われている。ショート動画にSNS、年々と本を読むスピードが落ち、集中の途切れが増えてきた実感がある。今年は少しデジタルからは離れて生活しようかなと思っている。