おおしま

いま書けるものを書く。 いま書けないものは書かない。 このように、意味のないことも書きます。

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君みたいな子が、なんだかんだ普通の会社員になるんだよ

その日は朝から武蔵野線が人身事故で信じられないほど遅れた。 高校2年、人生の「生きがい」なんてあまり考えていなかった。ただ早朝に登校し、授業開始ギリギリまでバスケをすることが、今思えば私の生きがいだったのかもしれない。 約2時間遅れの遅延証明書という免罪符を手に入れながらも、授業にはちょうど間に合う時間に高校の最寄りについた。改札を出てまっすぐ駅近くのモスバーガーに向かう。 「スパイシーモスチーズのセットで、ポテトとジンジャエールを」 高校生のクソガキでも金さえ払えば

    • 埋め合わせの読書旅

      本を読むことは飲酒とか喫煙に近いと思っている。 そこには単純な快楽があり、多少の依存性がある。僕は口癖的に「この本を読まなければいけない」と言うことがあるが、しかしそれは「嫌だけど」ということを全く含意しない。常に本は何かしらの快楽を求めて読んでいる。 本を読むことはギャンブルにも近い。本にもアタリとハズレがある。大当たりは年に2冊程度である。 読書、又はそれに類する頭の使い方ができない日が続くと少なからずストレスが溜まる。しかし、平日に骨太の本を読むと日常生活に支障を

      • ハムレットの苦悩と運命への問い ─反復する神話と人間らしさ

        『ハムレット』を久々に観劇してきた。 シェイクスピアの名作に改めて触れて感じた事を雑多に書きます。あくまで素人の書いていることなので、誤読などあればコメントでご指摘を願う。 まずはシェイクスピアにおいて最も有名な台詞に注目するところから始める。 生か死か"To be or, or not to be" が「生か死か」と訳されている。それぞれが何を意味するか、それは後を追う台詞が説明する。 ❶ 生⇨じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を堪え忍ぶこと ❷ 死⇨剣をとって、押しよ

        • 観客の顔はいつだって見えない。

          表現の季節だ。 大学時代。劇に打ち込んでいた僕にとって、公演のある3月はそういう時期である。 舞台の上はとても眩しい。役だけでなく演じている自分も照らし出されてしまうようだ。それに比べ、客席は真っ暗である。舞台が終わり、声をかけてもらってはじめて「この人も見てくれていたんだ」となることも。 表現は、観客なしには成立しない。なのに何ヶ月もの時間をかけて舞台を創る過程に観客は現れない。彼らが現れるのは発表当日だけだ。 表現者は観客の眼差しを想像し、創作を続ける。 観客の顔

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        • 日記
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        • 大学3年春の文章。
          5本
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          うすっぺらいことば

          世間の目とか、周りの目を意識することはよくない。 うすっぺらいことばだ。 哲学に興味関心がある人間は大企業にはとても少なく、無職や障害を持った人には有意に多いらしい。誰かが哲学は病だと言った。ただ病は「生きづらさ」の方なのではないかと最近思う。 社会に適応して生きていくことができる人が心の底から羨ましい。 じゃあ自分の生きたいように生きればいいじゃない。 うすっぺらいことばだ。 大人になる過程で人は社会に適応していく。 「生きづらさ」を感じて社会不適合者と言われるような

          うすっぺらいことば

          2024にやりたいこと100個も書けないし、足が痛くてまともに歩けもしない。

           写真は12月に読書合宿で泊まったペンション真鶴から撮ったもの。読んだのは、『デカルトからベイトソン 世界の再魔術化』である。17世紀の科学革命によって急速に魔法が解けたこの世界に魔法を取り戻す本になっている。まあまあ骨太の本だけど、もし読んだ人がいればじっくり話したい。大好きな本。毎年年末になるとこの本が読みたくなるので、大学3年の時から今年で4周目になる。  元旦に神社で大吉を引いて、翌日にバスケで足を激しく捻挫して歩けなくなった。怪我や病気で日常生活に支障をきたすと、

          2024にやりたいこと100個も書けないし、足が痛くてまともに歩けもしない。

          【日記】 憧れが1ペソに還元された日

          ムーンライトストライクゲームを知っているだろうか。 そう、ラウンドワンのボウリング場で1時間に1回発生するイベントである。このムーンライトストライクゲーム(以下MSGとする)では、男性ならストライク、女性 or 小学生以下の場合は9ピン以上倒すとムーンライト達成という判定になり、何かしらが貰える。 僕は高校生の頃にハマってから長らくボウリングをやっているが、ムーンライト達成はどこか憧れだった。これが意外と難しいのだ。ただつい昨日、その瞬間が訪れた。 ムーンライト達成。ベ

          【日記】 憧れが1ペソに還元された日

          【近況】 ナイーブたれ

          明日早いので寝なきゃなのだけど。noteは気が向いたときに書くべし。 11月末で新卒で入社して1年と9ヶ月いた会社を辞めて無職になります。一旦ね。 この先どうするかとかはとりあえず考えていないです。とりあえず現職には飽きてしまいました。具体的になにに飽きたのかはまだ言語化はできていないし、焦らず言語化していこうと思っている。 こんな感じで社会から一旦距離を置く若者をどれだけの本で読んできたか。最近思うことは、私は「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」でいうところの愚者だと

          【近況】 ナイーブたれ

          自由と言い訳

           「言い訳なんて存在しない」

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          矛盾アレルギー

           人間は自分が合理的で、筋が通っている生き物だと思いたい性質がある。簡単に言えば矛盾アレルギーだ。だが人間は合理的な生き物かと聞かれたら意外とそうでもなかったりする。自分のとった行動を合理化するために、信念を変えてしまったりする。今回は認知的不協和について書いていく。

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          言い訳の余地

           全力ってよく耳にするけど実際どういう意味で使ってる?辞書的に言えば出せる限りの力って意味だけど、実際そうは使われてないと思う。あと全力って出しづらい。それって何で?今日は短めにいきます。

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          自由と欲求

           つくづく人間の脳はジレンマを抱えてると思う。孤独に努力することが成功に結びつくとしても、人の脳は孤独アレルギーだ。狩猟の時代に遡れば、いや遡らなくても昔は孤独な状況は死を意味した。だから進化の過程で孤独な状態を避けるように脳が設計されたのかもしれない。この「孤独回避プログラム」って現代社会においてはちょっと厄介で、一人で努力してる時に感じる孤独感とかって本当にいらない。生き物としての人間の脳は、今を生きる上でちょっと不便なバグを持ってる。これは欲求にも同じことが言えて人は相

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          はじまりのはじまり

          ノートに初投稿、それっぽいヘッダー写真を選んで書きはじめ。  大学の就活セミナーとかが始まった。いよいよ子供の頃から聞いていた「将来」ってやつがそう遠くない所まで来ている。多分これを読んでる人はみな俺と同じ何者でもない大衆の中のひとりだと思う。ちなみに「何者」朝井リョウ著 オススメです。

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          はじまりのはじまり

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