速読と多読のヒント
仕事や、学校の課題などであまり興味がない本を読まなければならないときに、図書館で借りてきてもすぐに本を開く気にならない、といったことはないでしょうか。
普段から読書が好きな人でも興味がない本を半ば強制的に読むのはやっぱり気がすすまないでしょう。
でも仕事や仕事や課題を提出するには読まなければなりません。
そこで少しでも効率よく読むにはどうしたらいいでしょうか。
かなり個人的なカテゴライズですが、以下のような状況ごとに分けて、非常に簡単ですが、効率よくできれば楽しく本のページをめくるためのヒントを書いてみたいと思います。
1.興味を持つための工夫
関心の分野について、どうしたら興味を持つことができるようになるでしょうか。個人的な経験ですが、中学のとき「地理」にまったく興味がない、と言ったら、同級生が「ある国や地域の特産物、特に食べ物を調べたらいい。これ、美味しそうって思ったら興味を持てる。」と言いました。
結局、「地理」はほったらかしでしたが、自分の好きなものが関係するかもしれない、と考えてみるのはいいアイデアだなと思います。
ある速読のヒントに、「何が書いてあるか想像してから読む」というアドバイスがあります。本のタイトル、目次などからいろいろと想像してみてから読み始めるのは一つのヒントになるかもしれません。
2.まったく興味を持てないとき
まったく興味を持てないときは、情報、特にキーワードを探します。本の裏表紙や、序文、あとがきなどから読んでみて、それでもピンとこないときは、書評を検索してからキーワードを拾って、いくつか覚えてから本のページを素早くめくります。
本のページは素早くめくる方が効果的ですが、慣れるまで時間がかかるかもしれません。
3.少し興味があるとき
少し興味があるとき、もしかしたら面白いかもしれない、と思ったら、目次を見て内容を確認してから、各章の最初の数ページに目を通します。面白かったらそのまま読み続けても構いませんが、時間がない場合は最初だけ読んで適当に飛ばしてしまって、次の章の最初のページに進みます。
章の最初には、その後に著者が書きたいと考えていることに繋がるヒントやキーワードが(大抵)ありますので、そこから著者の主張や考えを効率よく汲み取って想像できる場合があるかと思います。『結論』を確認しておきたい、という場合には最初と最後を読む、という読み方も良いかと思います。
4.読んでみたら面白かった
読んでみたら意外に面白かったときは、もう一回、読み直してみるといいのですが、時間がないときには、面白かった箇所だけ読み直します。
特に普段、あまり本を読む習慣がない場合には、気に入った場面や文章を繰り返して読んでみるとその後、活字に対するハードルが下がるかと思います。
5.著者の主張が最初に書かれているサンプル
以下は上智大学の教授だったミルワードの著書「A World of Words―英語にみる言葉の宇宙」の書き出しの部分からの抜粋です。
これは分かりやすい例ですので、この後、著者は英語の難しさ、複雑さについていろいろ書いているのだろう、と想像することが出来るでしょう。
著者が自分の考えをきちんと伝えようとする場合、基本的には分かりやすく書かれていることが望ましいですし、それが最初に書かれていれば、読者にとって理解しやすい良書といえると思います。
6.読んでみたら想像と違った
これはヒントではなく、意外な結果もあるという話なのですが、サンプルとして、カミュの「異邦人」が(個人的には)あります。
以下はWikiからの抜粋ですが、書店の文庫の裏表紙などにもこれとほぼ同じ内容が書かれているようです。
これを見てから「異邦人」を読んでみたのですが、印象はかなり違ったものでした。
👆には「特に感情を示さなかった。」と書かれていて、主人公は家族や友人に対して、普通の人が抱くような親愛の情、といったものを持ち合わせていない、ある意味「非情な」キャラクターなのかと思ったのですが。。
読んでみた人はいかがでしょうか。
読んでみたら、想定と違っていて、でもそこに面白さを見つけることもできるかと思いますので、いろいろと興味や関心を持ち続けられたら楽しみながら情報を得られるのではないでしょうか。
7.補足
継続して読書をする際のヒントとして、少し難しい内容の本を読んだら、次は分かりやすい、自分にとって馴染みのある、理解しやすいものを読むと良いでしょう。以前、一度読んだ本でもいいでしょう。その後でちょっと理解しずらかった本に再び挑戦してもいいかもしれません。
平易なもの、難しいものを交互に読んでみることと、繰り返し読んでみることで、習慣づけしやすくなると思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?