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覚えるだけで強くなる~手筋⑦割り打ちの銀~

こんにちは!
今回は手筋"割り打ちの銀"について考えます。

まずはどういう手筋なのか。
下の図を見てください。

割り打ちの銀


割り打ちの銀は駒得の手筋です。
銀より価値の高い駒は飛車・角・金がありますが、
このうち飛車と金は斜め下に利きが無い駒。
この特徴を逆用して、銀を使って両取りをかければ、割り打ちの銀が決まるというわけです。

使い方のコツ

・「1マスあけて飛車または金が横に並んでいる形を見たら、割り打ちの銀を狙う」
ふんどしの桂の時にもでできましたが、1マス空けて相手の駒が並んでいる形に注目してください。
この形を見たら、反射的に割り打ちの銀が浮かぶようになるまでしっかりと練習してください。
場合によっては、歩を成り捨てて、その形を作ってから割り打ちの銀を決める場合もあります。
とにかく形を覚えて慣れることが重要です。

特に相手の玉を守っている駒を剥がす場合は、より効果的になります。駒得をしながら、相手の守りを剥がすことができるからです。将棋の鉄則は1手の価値を高めること。一石二鳥の手を狙ってください。

・「両取りを無視されて困らないか一旦考える」
スピードが求められる局面では、呑気に割り打ちの銀をやっている暇はありません。両取り逃げるべからず、なんて格言もありますが、相手が割り打ちの銀を無視して攻め合ってきた場合に、攻め合い負けしてしまうなら、別の手を考えましょう。

参考局面

相手が5筋から積極的に攻めてきている局面ですが、ここで返し技がありますね。

4一銀ですね。
相手は飛車を逃げると3ニ銀成とされ、金を取られながら成銀ができるので、激痛。
かと言って金を逃げても飛車を取られて飛車銀交換になるのでこれまた激痛。

ではこの局面はどうでしょう。

穴熊の固さを活かしてどんどん攻めていきたい局面です。ただ、相手の陣形も綺麗なままでなかなか取っ掛かりがない状況です。そこで、まずは割り打ちの銀で相手の囲いを薄くしたいところ。


そうですね、▲4一銀です。

△4二銀▲3二銀成△同金となり、
駒得しながら相手の守りを剥がすことができます。
それから▲6四歩と薄くなった6筋を攻めると良いです。

さらに加えて、割り打ちの銀に似た手筋も紹介します。
下の図面をご覧ください。

角換わりでよく出てくる手筋かと思います。
「タスキの銀」なんて呼ぶ人もいらっしゃるようです。これも飛車、金の弱点を突いた手になります。

▲7二銀です。

これで飛車、金どちらかと交換が確定します。
相手は適当な受けがないため、かなり困っています。

以上で終わります。
実戦でよく出てくるので、相手から食らって覚えた人もいるかもしれません。便利な手筋なのでぜひ身につけてください。

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